レフテナント

実用日本語表現辞典

lieutenant

別表記：レフテナント、ルーテナント

「lieutenant」とは、「副官」や「補佐官」「中尉」「大尉」といった上司の代理を務める人や軍隊における階級を意味する英語表現である。

「lieutenant」とは「lieutenant」の意味

「lieutenant」とは英語の名詞で、基本的に上司の「副官」「補佐官」といった意味を指す。また「lieutenant」はアメリカ・イギリスの軍隊の階級を表す。アメリカ海軍・沿岸警備隊において、「少佐」の下・「中尉」の上の階級「大尉」を意味する。アメリカ陸軍・海兵隊・空軍において、「大尉」の下・「少尉」の上の階級「中尉（First Lieutenant）」となる。アメリカ警察において、「警部」の下・「巡査部長」の上「警部補」を意味する。アメリカ消防において、「隊長」の下・「消防士」の上の階級「副隊長」となる。

イギリス陸軍・王立海兵隊において、「大尉」の下・「少尉」の上の階級「中尉」を意味する。イギリス王立海軍において、「少佐」の下・「下級海尉」の上の階級「海尉」となる。イギリス王立空軍において、「少佐」の下・「中尉」の上の階級「大尉（Flight Lieutenant）」を意味する

「lieutenant」の発音・読み方

「lieutenant」の発音記号は、アメリカ英語で「luːténənt」、イギリス英語で「lefténənt」と表記される。「lieutenant」の読み方をカタカナで表記すると、アメリカ英語で「ルーテナント」、イギリス英語で「レフテナント」になる。「ルーテナント」の「テ」、「レフテナント」の「テ」の部分にアクセントを付けて発音する。

「lieutenant」の語源・由来

「lieutenant」の語源は、「代理」「代理人」といった意味の古フランス語の名詞「lieu tenant」から来ている。さらに「場所」を意味する古フランス語の名詞「lieu」の語源は、「場所」を意味するラテン語の「locum（主格はlocus）」が由来である。また「所有者」「臣下」といった意味の古フランス語の名詞「tenant」は、「保持する」を意味する古フランス語の動詞「tenir」の現在分詞で、「保持する」「つかむ」といった意味のラテン語の動詞「tenere」が起源である。「lieu tenant」から14世紀後半に、「代理人」「別の場所を取る人」といった意味の中英語の名詞「lieutenant」となり、現代英語の「lieutenant」へと至る。1570年代に「副官」や軍事的階級の意味として「lieutenant」が使用されるようになった。

「lieutenant」を含む英熟語・英語表現

「first lieutenant」「second lieutenant」とは

「first lieutenant」は、アメリカ陸軍・海兵隊・空軍の「中尉」を意味する。また「second lieutenant」は、アメリカ陸軍・海兵隊・空軍とイギリス陸軍・王立海兵隊の「少尉」を指す。

「Lieutenant General」「Lieutenant Colonel」とは

「Lieutenant General」は、アメリカ陸軍・海兵隊・空軍とイギリス陸軍・王立海兵隊の「中将」を意味する。また「Lieutenant Colonel」は、アメリカ陸軍・海兵隊・空軍とイギリス陸軍・王立海兵隊の「中佐」を指す。

「Lieutenant junior grade」とは

アメリカ海軍・沿岸警備隊の「中尉」を意味する。

「Lieutenant Commander」「Sub-Lieutenant」とは

「Lieutenant Commander」はイギリス王立海軍の「海尉」の上「少佐」を意味する。また「Sub-Lieutenant」はイギリス王立海軍の「海尉」の下「下級海尉」である。

「lieutenant governor」とは

アメリカにおける「州副知事」を意味する。またイギリスにおいて、英語圏諸国の中央政府・地方政府の高官である「副総督」「副官」といった意味を持つ。

「lieutenant」の使い方・例文

「lieutenant」の使い方として、以下の例文が挙げられる。

・A young and brilliant woman was chosen as his lieutenant.（彼の副官として、若くて優秀な女性が選ばれた。）
・He was promoted to lieutenant in the U.S. Navy for his achievements.（彼は功績が認められ、アメリカ海軍の中尉に出世した）
・The state governor is in poor health, so the lieutenant governor is doing government affairs.（州知事が体調不良のため、副知事が政務をこなしている）

「The French Lieutenant's Woman（映画）」とは

「The French Lieutenant's Woman（映画）」とは、1981年に公開されたイギリス・アメリカのラブロマンス映画である。邦題は「フランス軍中尉の女」。原作は同名の「ジョン・ファウルズ」の小説で、監督は「カレル・ライス」、主演は「メリル・ストリープ」が務めた。「フランス軍中尉の女」は現代とイギリスビクトリア朝を描いた劇中映画の二重構造になっている。劇中映画を演じる不倫関係にある二人の男女が、劇中映画のストーリーに沿いながら恋愛を展開させていく物語である。

（2023年4月11日更新）

ウィキペディア

ルテナン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2019/11/07 08:57 UTC 版)

ルテナン (lieutenant) は、軍隊などの階級。省略表記は「Lt.」。