ユーゴ編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/07 07:31 UTC 版)
ユーゴ 声 - 山口勝平 クズ鉄町で修理工・便利屋として生計を立てている少年。ガリィの初恋の相手。 かつてザレムを目指した兄の形見としてその腕を受け継いでおり、商才や組織力、度胸と計画力でベクターにもその能力は高く評価されていた。裏では、サイボーグを襲って脊椎強盗まで犯しながら1,000万チップを目標に大金を稼いでいる。それは憧れのザレムへと行くためであったが、ザパンによって犯罪が発覚、賞金首として手配されクライヴ・李によって致命傷を負う。死を免れない状況だったが、ガリィの機転によって命を拾い、イドによってサイバネ処置を受けて生き延びる。 だが、イドから「金を積んだところでザレムには行けない」と知らされ、ガリィと共にベクターの許へ向かいそれが真実であると知ると、自棄になってファクトリーからザレムへ繋がるチューブを登ってザレムに辿り着こうとする。制止にきたガリィの必死の説得を受けて地上へ戻る事を決意するも、その直後阻止装置に掛かって高空から落下し、死亡した。 ベクター 声 - 千葉繁 クズ鉄町でも随一のフィクサー。ザレムと地上の物資流通の多くを取り仕切っており、出資しているコロッセオのチャンピオンを個人的な護衛に用いるなどその富と権力は莫大。 一方で後ろ暗い事にも手を染めており、合法の臓器売買から成り上がったこともあって、ユーゴを「金を集めればザレムへ行かせてやる」と騙し脊髄強盗をさせて金を稼がせている。ただしこれは宣伝目的の嘘をユーゴが信じ込んでしまったため、諦めさせようとついた方便であり、ユーゴ自身の才覚には期待して目をかけていたりなど、決して極悪人ではない事も描かれている。 ユーゴの死後も何とか地位を維持しており、電一味との交渉も辛うじて成立させ、さらにザレム崩壊後はケイオスと手を組んで安定化に協力した。 OVA版ではより悪辣な人物として描写されており、ユーゴ、チレンを利用して死に追いやったことで激高したイドにより、ザーリキともども殺害された。 メギル 違法薬物組織メギル商会の首領、薬剤師。毒性の高い麻薬をクズ鉄街に蔓延させ、大量の脳死者を出していた。ガリィに追い詰められて秘薬「人狼錠」を摂取、巨大な狼男となって襲いかかる。後述する外伝『灰者』にて、モーターボール界の薬物汚染にも深く関与していたことが判明する。 クライヴ・李 クズ鉄町のハンターの一人。「白熱掌」の異名を持ち、両手を白熱化させるサイバーアームによる格闘攻撃を得意とする。物教という宗教に帰依しており、感情を打ち消して機械的な「物」を目指す事を尊び、殺害した賞金首相手にも「成物」を祈る。かつて賞金首となったユーゴの兄を殺害したハンターであり、ユーゴ自身が賞金首になった際はその経験から潜伏場所を突き止め、彼に致命傷を与えた。乱入してきたガリィとユーゴを巡って戦闘になり、一瞬の隙と悪天候を利用され、落雷によって命を落とした。 死してなお後述のマードックと並び称される強者であったことが語られており、事実バーサーカーボディから出力されたプラズマに拮抗したサイボーグはクライヴ・李の他に描写されていない。ノベライズで登場した女ハンターのキャリコは彼の弟子だが、独力での白熱化はできず外部バッテリーを用いての赤熱化が限界であるなど、クライヴ・李がクズ鉄町のサイボーグとしては桁違いの存在であった事が示唆されている。
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