ホメーロスとは? わかりやすく解説

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ホメロス【Homēros】

読み方:ほめろす

古代ギリシャ詩人。前8世紀ごろの人で、叙事詩イリアス」「オデュッセイア」の作者とされるが、諸説があり、定かでない。ホメーロス。ホーマー生没年未詳


ホメーロス

名前 HomerosHomēros; Homerus

ホメーロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/19 08:08 UTC 版)

ホメーロス古代ギリシャ語: ὍμηροςHómēros: Homerus: Homer)は、紀元前8世紀末のアオイドス吟遊詩人)であったとされる人物を指す。ホメロス、あるいは現代語式の発音でオミロスとも。西洋文学最初期の2つの作品、『イーリアス』と『オデュッセイア』の作者と考えられている。「ホメーロス」という語は「人質」、もしくは「付き従うことを義務付けられた者」を意味する[1]。現在のギリシアではオミロスと発音されている。古代人はホメーロスを「詩人」(ὁ Ποιητήςho Poiêtếs)というシンプルな異名で呼んでいた。


注釈

  1. ^ « τυφλὸς ἀνήρ, οἰκεῖ δὲ Χίῳ ἔνι παιπαλοέσσῃ », vers 172. 讃歌は、紀元前7世紀中葉から紀元前6世紀初頭の間に作られたものである。
  2. ^ ハルポクラチオン英語版』によれば、メレスとクレテイスの物語は紀元前5世紀には既にヘラニコスが疑問視していたという。フィロストラトスの『映像[訳語疑問点]』にもこの話が現れる。(『Images』のフランス語訳
  3. ^ ディガンマがなければヒアートゥスとなる。

出典

  1. ^ Chantraine, Pierre (1999) (フランス語). Dictionnaire étymologique de la langue grecque, vol.II. II. Paris: Klincksieck. pp. 797. ISBN 2-252-03277-4 
  2. ^ フランソワ・トレモリエール、カトリーヌ・リシ編、樺山紘一監修『図説 世界史人物百科』Ⅰ古代ー中世 原書房 2004年 29ページ
  3. ^ 『オデュッセイア』VIII, 63-64.
  4. ^ 戦史』 III, 104.
  5. ^ Dion Chrysostome, Discours, XXXVI, 10-11.
  6. ^ FHG II, 221.
  7. ^ Snell, TrGF I 20 Achaeus I, T 3a+b.
  8. ^ Platon, Phèdre, 243a.
  9. ^ Diels, II, 88-89.
  10. ^ M. P. Nilsson, Homer and Mycenæ, Londres, 1933 p.201.
  11. ^ Aristote, Éthique à Eudème, 1248b.
  12. ^ R. G. A. Buxton, « Blindness and Limits: Sophokles and the Logic of Myth », JHS 100 (1980), p.29 [22-37.
  13. ^ Simonide, frag. 19 W² = Stobée, Florilège, s.v. Σιμωνίδου.
  14. ^ イーリアス(VI, 146).
  15. ^ Lucien, Histoire vraie (II, 20).
  16. ^ パラチヌス詞華集』(XIV, 102).
  17. ^ Kirk, p.1.
  18. ^ M.L. West, « The Invention of Homer », CQ 49/2 (1999), p.366 [364-382].
  19. ^ Éphore, FGrHist 70 F 1.
  20. ^ West, p. 367
  21. ^ West, p.365-366.
  22. ^ 歴史』(V, 67)
  23. ^ a b Hérodote (IV, 32).
  24. ^ Simonide, frag. 564 PMG.
  25. ^ 『ピティア祝勝歌』 (IV, 277-278).
  26. ^ Sénèque, De la brièveté de la vie (XIII, 2).(仏訳原文
  27. ^ a b Parry, p. XII.
  28. ^ Parry, p. XIII.
  29. ^ Parry, p. XIV-XV.
  30. ^ 『イーリアス』 (V, 576-579).
  31. ^ Iliade (XIII, 658-659).
  32. ^ E Lasserre, L'Iliade, Introduction, éd. Garnier-Flammarion.
  33. ^ De oratore, III, 40.
  34. ^ Jacqueline de Romilly, Homère, 1999.
  35. ^ Iliade (XVI, 215–217), extrait de la traduction de Frédéric Mugler. Voir aussi Iliade (XII, 105 ; XIII, 130-134) et peut-être Iliade (IV, 446-450 = VIII, 62-65).
  36. ^ Odyssée (IX, 390–395).
  37. ^ 井上浩一『生き残った帝国ビザンティン』講談社学術文庫、2008年。 p152-153
  38. ^ fr:La Fille aux yeux d'or, édition Furne, 1845, vol.IX, p.2.(『金色の眼の娘フランス語版』)



ホメーロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 04:04 UTC 版)

ラピテース族」の記事における「ホメーロス」の解説

ホメーロスは『イーリアス』第2巻軍船リストにおいて、ポリュポイテース王(ペイリトオス息子)がアルギッサ(アルグラ、現アギア・ソフィア)、ギュルトーネーギュルトーン、現バクレナ)、オルテー(現ツァリツアニ、 en)、エーローネー(現カラッツォリ)、白亜のオロオッソーン(現エラソナ、 en)の軍勢率いたこと、彼のペイリトオスケンタウロス族ペーリオン山からアイティケスに追い払ったこと、カイネウスの孫レオンテウス戦争参加したことを述べている。 ホメーロスの挙げる都市のうち、アルギッサ、ギュルトーネー、エーローネーはペーネイオス河中流域都市で、オルテー、オロオッソーンはエーローネーのさらに北、オリュンポス山麓のエウローポス河流域の都市である。

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ホメーロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/25 07:17 UTC 版)

カエスーラ」の記事における「ホメーロス」の解説

カエスーラ古代ギリシアの詩で広く使われた。 μῆνιν ἄειδε θεὰ || Πηληϊάδεω Ἀχιλῆος οὐλομένην Mēnin aeide theā || Pēlēiadeō Achilēos ūlomenēn -- ホメーロス『イーリアス』冒頭大意怒り歌え女神よ || ペーレウスの子アキレウスの(怒りを)」。 この行では、「θεὰ」の後に男性休止があり、2つ論理上の部分に行を分ける自然な休止である。もっとも、後世作家違って、ホメーロス時代の詩行は女性休止を使うのが一般的だった

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ホメーロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 07:47 UTC 版)

ポリュドーロス」の記事における「ホメーロス」の解説

ホメーロスによると、ポリュドーロスヘカベーの子ではなかったが、プリアモスお気に入り息子だった。このためポリュドーロストロイア人で一番の俊足持ち主だったが、プリアモスによってトロイア戦争参加することを止められていた。しかしパトロクロスの死後、アキレウス戦場復帰してトロイア軍を殺戮したときに、ポリュドーロス戦場戦いアキレウスの脇を走り去ったときにアキレウス追われ背後から投げられ殺された。死の直前ポリュドーロス傷口からこぼれた内臓を腹に戻そうとして手でつかみ、そのまま絶命したという。

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ホメーロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 21:11 UTC 版)

アントワーヌ・メイエ」の記事における「ホメーロス」の解説

ホメーロスの詩を高く評価しており1924年パリ大学のときに教官になったミルマン・パリー熱心に教えプラハ学派バルカン英雄詩専門家マティヤ・ムルコ(英語版)を紹介したパリーとその弟子のアルバート・ロード(英語版)がホメーロス詩文学に大きな功績残したのはメイエきっかけでもある。

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