プラトン作品中の位置付け
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「ソピステス」の記事における「プラトン作品中の位置付け」の解説
本作『ソピステス』は、プラトンの作品の中では「後期の最初の作品」として位置付けられており、前作(中期末)の『テアイテトス』と、本作続編の『ポリティコス(政治家)』と共に、内容的にひと続きの「三部作」を構成している。 また、『テアイテトス』(183E-184A)と本作『ソピステス』(217C)内で、「かつてのソクラテスとパルメニデスの出会い」に言及したり、本作『ソピステス』と続編『ポリティコス(政治家)』の問答を、パルメニデス・ゼノン門下のエレア派の哲学者とされる「エレアからの客人」に行わせるなど、明らかにパルメニデス/エレア派とのつながりを意識した構成になっているので、実質的には『テアイテトス』の1つ前の作品である『パルメニデス』も含めた、「四部作」構成になっている。
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プラトン作品中の位置付け
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「テアイテトス (対話篇)」の記事における「プラトン作品中の位置付け」の解説
本作はその文体から中期の作品とされているが、終わりに近づくにつれ後期の特徴を示すようになるため、両方にまたがる中期末の作品に位置付けられている。そしてその特徴ゆえ、本作の完成には比較的長時間を要し、プラトンが60歳ごろの2回目のシケリア渡航前後に書かれたものだと推定されている。 内容的には、構成上もつながりを持つ後続の『ソピステス』『ポリティコス (政治家)』と共に、「イデア論」の発展的内容を扱っていく中期から後期にまたがる「三部作」(あるいは先行する『パルメニデス』も加えた「四部作」)のグループを形成しているが、本作はその最初の作品として、「イデア論」よりもその「前提的な問題」が専ら扱われている。
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プラトン作品中の位置付け
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「パルメニデス (対話篇)」の記事における「プラトン作品中の位置付け」の解説
本作は、文体上は中期の作品に分類されるが、内容的には先行する『饗宴』『パイドン』『国家』『パイドロス』といった「イデア論」を積極的に表明・称揚していく段階の中期の4作品とは毛色・様相が異なり、後続する『テアイテトス』『ソピステス』『ポリティコス(政治家)』といった中期から後期にかけての三部作や、その後の後期作品のように、「イデア論」を前提としつつ、それにまつわる難点・課題を掘り下げつつ、吟味・洗練させていくといった、発展的内容を扱っていく流れが始まる「転機・境界」の作品に位置づけられている。 特に本作で描かれる「老パルメニデスと青年ソクラテスの出会い」は、後続する『テアイテトス』(183E-184A)と『ソピステス』(217C)内でも言及されており、中期から後期にまたがる本作『パルメニデス』と後続する三部作『テアイテトス』『ソピステス』『ポリティコス(政治家)』の計4作品は、内容的に緊密につながる1つのグループ(四部作)を形成している。そしてこれら4作品の内、『パルメニデス』『ソピステス』『ポリティコス(政治家)』の3作品が、ディオゲネス・ラエルティオスの『ギリシア哲学者列伝』等で「論理的」作品として分類されていることからも分かるように、これらの作品では「論理(学)的」な観点から「イデア論」の掘り下げが行われている。もちろん論理哲学の色彩が強いエレア派の関係者がこれらの作品に登場するのも偶然ではない。 そうした一連の4作品の中で、本作は「序章」の役割を果たしており、「老パルメニデスと青年ソクラテスの出会い」を通して、ソフィスト達が操る「弁論術」(レートリケー)や「論争術」(エリスティケー)とは区別された、「問答法・弁証法」(ディアレクティケー)へとつながる「正統な論理的営み」の起源・系譜を描くと同時に、その系譜の中にいる老パルメニデス率いるエレア派の思想・論理にも、青年ソクラテスの「イデア論」にも、共に後世で解決されるべき課題・問題が孕まれていたことを示唆する内容となっている。 (そして、本作に続く「続編(三部作)」でその解決へと迫っていく構成となっているが、本作の直後の作品である『テアイテトス』は、三部作の初っ端として「イデア論」に直接的には踏み込まず、その「前提的な問題」を扱っているので、「イデア論」の問題として本作と内容的に直接つながってくるのは、その後の『ソピステス』である。しかし、その『ソピステス』では、パルメニデスの主張の一部を崩す(「非有の有」を証明する)程度の水準の議論に留まり、それ以上は議論が深められていない。そして、続編の『ポリティコス(政治家)』では(後の『ティマイオス』へとつながる宇宙論・神話が挿入されてはいるものの)政治論へと話が移ってしまい、その続編として構想されていた『ピロソポス(哲学者)』は書かれずじまいで終わっており、最終的にパルメニデス・エレア派の思想とイデア論の統合や難問の解決などは、続く新しい三部作へと持ち越され、その最初の作品『ティマイオス』における統合的な物語(神話・宇宙論)にて、一応の決着がつけられた格好となっている。)
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