パルメニデス【Parmenidēs】
パルメニデス
パルメニデス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/11 00:43 UTC 版)
パルメニデス(古希: Παρμενίδης, Parmenidēs, パルメニデース、紀元前520年頃-紀元前450年頃[1])は、古代ギリシアの哲学者。南イタリアの都市エレア出身で、論理哲学的・超越思想的な学派であるエレア派の始祖。初期のギリシア哲学において、もっとも深遠で難解な思想家で、また逆説的であるとともに、自然学や形而上学の発展に決定的な影響を与えたとされる。
- ^ 出口治明『哲学と宗教全史』ダイヤモンド社、2019年、62頁。
- ^ 当時の哲学者の多くは、自分の思想・世界観を表明するために、こうした題名の著作を書いていた。(参考:自然について)
- ^ 以下の記述は、主にJohn Palmer, Parmenides, in Stanford Encyclopedia of Philosophy https://plato.stanford.edu/entries/parmenides/ による。
- ^ パルメニデスとは - コトバンク
- ^ C・ロヴェッリ『すごい物理学講義』河出文庫、2019年、34頁。
- ^ 『ギリシア哲学者列伝』第9巻・第2章
- ^ 田中美知太郎訳『プラトン全集4 パルメニデス・ピレボス』(岩波書店)参照。
- 1 パルメニデスとは
- 2 パルメニデスの概要
- 3 影響
- 4 参考文献
パルメニデス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 09:20 UTC 版)
パルメニデスは「ある」に関して多くの文章を残している。彼は次のように述べた。 eon(ある)は不生不滅、全体、唯一、不動であり、終わりがない、またそれは、あったこともなく、あるだろうこともない、なぜなら、それは、今、ひとときに、全体、一、連続としてあるのだから。 パルメニデスは「何かがある」ということは証明されうることでもなければ、証明されるべきことでもない、とした。 パルメニデスは「eon(ある)」の内容を真に理解することに努力を注いだ。そして、それは基本的に nous ヌースあるいはlogos ロゴスによってのみ理解されうる、とした。 パルメニデスは「eon(ある)」の誕生を求めてはならぬ、とした。というのは、まず「ある」が「あらぬ(=無)」から生じたと考えることはできない、と言う。「あらぬ」は「あらぬ」であって、語ることも考えることもできぬ非実在だとする。では、だからと言って「ある(A)」は「ある(B)」から生じたとすると、「ある(A)」は「ある」ではなかった、という自己矛盾が生じるから、と言う。 よって、存在に先行する存在はありえず、存在の後にくる存在もない。つまり、存在に関しては過去も未来も意味を持たない、存在について時間は意味を持たない、とした。同様の論法でパルメニデスは、存在の不可分性、連続性、同質性などを否定してゆく。こうしてロゴスを用いた洞察で、「eon(ある)」をの真の姿にもとづいて、人が感覚する「生成変化する時間的な世界」というのは、虚妄の世界だとする。このパルメニデスの論調がひとつの基調となってヨーロッパの存在論へとつらなり「実在と現象」といった二世界論へとなってゆくことになった。
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