デルタD
分類:ロケット
名称:デルタD(Delta D)
打上げ国名/機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
開発機関/会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関/会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
運用開始年:1964年
運用終了年:1965年解説:デルタDは中距離弾道ミサイルから発展したソア・ロケットを第1段に使用したデルタ・ソア・シリーズのうち、デルタ、デルタA〜Cに次ぐ5番目のモデルで、デルタCに固体ストラップオン式のキャスター1ロケットモーターを3本追加したロケットです。このため、当初はTAD(Thrust Augmented Delta=推力増強型デルタ)と呼ばれていました。しかし、打上げは2回しか行なわれておらず、次の推力増強型デルタEへの橋渡しを行なう、試作型の意味合いが強いロケットでした。
デルタDをよく知るためのアラカルト
どんな形をし、どんな性能を持っているの?
打上げや飛行の順序はどうなっているの?
どんなものを打ち上げたの?
どのくらい成功しているの?
この他に、同じシリーズでどんな機種があるの?1.どんな形をし、どんな性能を持っているの?
第1段はデルタAから採用された直径2.44m、推力77トンのロケットダイン製MB-3-2ソア・エンジン1基で、ケロシンと液体酸素を推進剤にしています。第2段は非対称ジメチルヒドラジン/赤煙硝酸を推進剤とする推力3.6トンのエアロジェット製AJ10-118Dヴァンガード・エンジンで、第3段にはABL製X-258スカウト固体推進剤ロケット、推力2.6トンが使用されています。これに加え、第1段の下部に3本取り付けられる直径79cmのストラップオン式固体ロケットブースタがサイオコール製TX-33キャスター1で、合わせて73.5トンの推力を得ることができます。ブースタによる推力増強により、デルタDは重量580kg程度のペイロードを低軌道に、100kg強の軽いペイロードなら静止軌道に打ち上げることができます。
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2.打上げや飛行の順序はどうなっているの?
第1段の燃焼時間は150秒で、同時に3基のロケットブースタも27秒間燃焼して、燃え尽きたところで分離します。第1段を切り離した後、第2段に展開して約170秒の燃焼を行ない高度を上げ、第3段の約28秒の燃焼でペイロードを軌道に投入します。
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3.どんなものを打ち上げたの?
シンコム3、インテルサット1 F1を打ち上げました。
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4.どのくらい成功しているの?
1964年8月19日と1965年4月6日に行なわれた2回の打上げは、ともに成功しています。
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デルタ D
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 22:48 UTC 版)
推力増強型のデルタロケットとして知られる。 推力増強型のデルタCにキャスター 1固体燃料補助ロケットを3本備える。 25号機は1964年8月19日.最初の静止通信衛星であるシンコム 3号を打ち上げた。30号機は1965年4月6日にインテルサット1号を打ち上げた。
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