スマートメーター
英語:Smart Meter
通信機能をはじめとする高度な機能を搭載した電力量計。消費電力量を記録し、通信回線を利用して定期的に電力事業者へとデータを送るという基本的な仕組みを持つ。
スマートメーターの導入により、人手による検針が不要になるだけでなく、電力消費の利用状況を電力会社側で診断し、適切な利用方法についてアドバイスを行ったり、果てはセキュリティ機器やエアコンといった家屋内の諸設備を、スマートメーターを通じて監視・制御するといったことも実現可能とされる。
スマートメーターは各家庭の電力消費をリアルタイムなデータとして管理可能にするシステムであり、スマートグリッドを実現するためには不可欠な要素である。しかしながら、電気利用を通じて生活が筒抜けになる、プライバシーの侵害であるなどの意見もあり、議論が続いている。
2010年現在、欧米などではすでにスマートメーターの普及が進みつつあり、例えば米国では数百万世帯にスマートメーターが導入されている。日本では、2010年初旬頃から東京電力をはじめ大手電力会社がスマートメーターの実証実験を開始している。
なお、ガス供給においては東京ガスが電話回線を利用して自動検針、保安監視、遠隔遮断操作を行う「マイツーホー」を1989年に導入開始している。
関連サイト:
新型電子式メータの開発および実証試験の実施について - 東京電力 プレスリリース 2010年3月
新型電子式メーターによる実証試験の開始について - 北海道電力 プレスリリース 2010年4月
スマート‐メーター【smart meter】
スマートメーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 15:20 UTC 版)
スマートメーター(英語: smart meter)は、電力をデジタルで計測して通信機能を併せ持つ電子式電力量計である。
注釈
- ^ 関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力はアンペア数制限の契約はなく、スマートメーターのアンペア設定は無い。
出典
- ^ “スマートメーターを活用してできること - スマートメーターの導入について”. 中部電力. 2018年6月24日閲覧。
- ^ 東京ガスHP「東京都中央区晴海5丁目地区をモデルとしたスマートメータ化の取組について」
- ^ 資源エネルギー庁「平成22年度エネルギーに関する年次報告」2011年10月
- ^ 網代2016年 p.45.
- ^ 網代2016年 p.147.
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- ^ 網代2016年 p.156.
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- ^ すでにあるスマートメーター、モジュール構造でさらに“賢く” 日経コンピュータ 2009年9月15日
- ^ “スマートメーターについて [関西電力]”. 関西電力. 2015年6月16日閲覧。
- ^ “スマートメーター等の整備に関する計画” (PDF). 中国電力株式会社 (2014年4月). 2015年6月16日閲覧。
- ^ “スマートメーターの設置開始について”. 四国電力株式会社 (2014年11月25日). 2015年6月16日閲覧。
- ^ “省エネ法改正にもとづくスマートメーター導入等に関する計画について”. 九州電力株式会社 (2014年4月30日). 2015年6月16日閲覧。
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- ^ a b スマートメーター - 環境ビジネスオンライン(2018年5月11日閲覧)
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- ^ 蓬田広樹著、『低炭素社会への移行を契機に新エネルギー市場が拡大へ』、日経エレクトロニクス2009年11月30日号
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Smart meters and other grid transformation investments will help integrate new technologies like private solar and electric vehicle charging stations into the grid. Investments in intelligent grid devices, smart meters, and automated control systems will enable a "self-healing" grid which will speed the restoration process by quickly identifying and isolating outages.
New construction and material standards will improve grid resiliency and reduce outages caused by weather and other events. Additional measures will be taken to protect the grid against the growing threat of both physical and cyber-attacks. These measures include hardening substations serving critical facilities and the deployment of new intelligent devices and control systems which help energy companies detect and recover from events more quickly.
Other provisions of the GTSA reinforce efforts by Dominion Energy to place more vulnerable and outage-prone distribution lines underground. The latest expansion of the company's Strategic Underground Program (SUP) is now under review by the SCC.” - ^ Jason Plautz (2022年1月11日). “Virginia okays Dominion's plan to deploy 1.1M smart meters | Utility Dive” (英語). Utility Dive. 2022年1月12日閲覧。
- ^ "Guidelines for Smart Grid Cybersecurity Volume 2 - Privacy and the Smart Grid"
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- ^ Krebs on Security "FBI: Smart Meter Hacks Likery to Spread", 2012/4
- ^ 網代2016年 pp.92-94.
- ^ Ed Halteman 2011. Wireless Utility Meter Safety Impacts Survey Final Results Summary.
- ^ a b 相次ぐスマートメーター設置拒否 米電力会社の憂鬱 - 日本経済新聞・2014年10月28日
- ^ 網代2016年 p.143. CBS 2010/2/22
- ^ James Grundvig著 『Detecting Power Theft by Sensors and the Cloud: Awesense Smart System for the Grid 』、[1]Huffington Post2013-04-15
- 1 スマートメーターとは
- 2 スマートメーターの概要
- 3 各国の導入状況
- 4 問題点
- 5 脚注
スマートメーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/29 09:34 UTC 版)
遠隔的に電気計量を行う機器も開発されている。また、電力のスマートメーターを利用してガスや水道メーターの計量値も遠隔検針する共同検針の試みもある。 「スマートメーター」も参照
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スマートメーター
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「スマートグリッド」の記事における「スマートメーター」の解説
詳細は「スマートメーター」を参照 スマートメーターは、電力の検針メーター内に通信機能を持たせた次世代電力量計。電気料金の検針業務の自動化や、HEMS(後述)等を通し電気使用状況の見える化を可能にする。需要家(消費者)と電力会社との間で双方向通信を可能であるため、デマンドレスポンスなど、コミュニティレベルでのエネルギーマネジメントへの貢献が期待される。資源エネルギー庁はスマートメーター(記録型計量器)を、スマートグリッドを構成する重要な一要素であるとしている。 特徴 電気使用料の検針作業を、通信機能を持った電気メーターが自動的に電力事業者へ遠隔報告する (AMR)。 消費者がPC・モバイル画面等で料金確認ができる(見える化)。 細かな料金体系の実施。 電力使用量の常時監視により、供給計画への役立て。 メリット 供給者のメリット検針のための人件費や時間を削減できる。 消費者のメリット多様な電力契約が選択でき、期間に応じて単価に大きな格差をつける場合には、大半の期間安い電気料金を享受できる。 外出先からの家電制御が容易になる。 デメリット 供給者のデメリット避雷などでスマートメーターが故障すると交換修理するまで電力供給が出来ない。 消費者のデメリット電力契約によってはピーク時等の遠隔操作によるエアコン停止(米国PG&E社)や電力単価の極端な増大が発生し、必要なときに電力を十分利用できない、または高額な料金を支払って利用することになる。 メーターが故障した場合は、そのものを交換、あるいは修理しなければ停電でなくても電気を使うことが出来ない。
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