アロステリック酵素
英訳・(英)同義/類義語:allosteric enzyme, Allosteric effect
酵素において、活性部位以外の別の場所に、特異的に物質を結合する機能を持ち、この部位に物質の結合が行われると構造変化が起こって機能が変化する現象。そのような酵素をアロステリック酵素といい、特殊例だと思われていたがむしろ一般的で、反応速度定数が基質・産物依存的に変化する。
酵素タンパク質モチーフなど: | アルドラーゼ アレスチン アロステリック部位 アロステリック酵素 アンチトロンビンIII アンドロゲン アンドロゲン受容体 |
アロステリック効果
(アロステリック制御 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/11 23:45 UTC 版)
アロステリック効果(アロステリックこうか)または協同効果(きょうどうこうか)とは、蛋白質の機能が他の化合物(制御物質、エフェクター)によって調節されることを言う。主に酵素反応に関して用いられる用語であるが、近年、G蛋白質共役受容体 (GPCR) を中心とする受容体蛋白質の活性化制御において、アロステリック効果を示す化学物質 (アロステリックモジュレーター、アロステリック調節因子) の存在が知られるようになってきた。
- 1 アロステリック効果とは
- 2 アロステリック効果の概要
- 3 アロステリック制御
- 4 協奏モデル
- 5 エフェクターのタイプ
アロステリック制御
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 00:45 UTC 版)
「アロステリック効果」の記事における「アロステリック制御」の解説
アロステリック効果により主に酵素や受容体などのタンパク質の機能が制御される現象をアロステリック制御と呼ぶ。 酵素の場合、酵素の活性中心以外の部分(アロステリック部位)に対してエフェクター分子(反応に関係する物質でもそうでなくてもよい。)が会合して酵素のコンフォメーションが変化し、酵素の触媒活性や複合体形成反応の平衡定数が増減することを表す。 酵素の活性を促進するエフェクターはアロステリック・アクティベーターと呼ばれ、逆にタンパク質の活性を抑制するエフェクターはアロステリック・インヒビターと呼ばれる。アロステリック制御はフィードバック調節の一つの例である。 受容体の場合、内因性アゴニストのアゴニスト活性を促進するアロステリック部位に結合するリガンドはポジティブアロステリックモジュレーター (Positive Allosteric Modulator, PAM) と呼ばれ、逆にアゴニスト活性を抑制するアロステリックリガンドはネガティブアロステリックモジュレーター (Negative Allosteric Modulator, NAM) と呼ばれる。アロステリック部位に結合するだけで内因性アゴニストの活性に影響を与えないリガンドはサイレントアロステリックモジュレーター (Silent Allosteric Modulator, SAM) 、もしくはニュートラルアロステリックリガンド (Neutral Allosteric Ligand, NAL) と呼ばれる。
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