せんにん

実用日本語表現辞典

仙人

読み方：せんにん

「仙人」とは、世俗を離れた奥深い山など（仙境）に住み、不老不死や飛翔能力その他の方術（仙術）が使えるとされる、伝説的存在のことである。典型的には長い白ひげを生やした痩身の老人の姿でイメージされる。若々しく美しい女性の仙人（仙女）の伝説も多い。

仙人は道教における理想の人物像である。仙人はもともと人間であり、人間は修行によって仙人になれる（羽化登仙）とされる。人間が超越的存在となった「仙人」と、もとより人間ではない超越的存在である「神」を、総称して「神仙」という。

仙人は「霞を食う」とされる。仙人は不老不死であり、生きるために殺生して物を食べる必要がない、ということを示唆する表現である。

「仙人」と「神仙」の違い

「神仙」は、道教における「人智を超えた超越的存在」としての「神」と「仙人」の総称である。

文脈によっては「神仙」を「仙人」の同義語として扱うこともできる。ただし、神は仙人とは違って、もともと人間ではなく、仙境に暮らしているわけでもない。

「仙人（ラーメン店）」とは

ラーメン屋の「仙人」は、群馬県館林市にある大衆中華食堂の名称である。麺は店自慢の手打ち麺で細めのうどんにも似た状態に仕上がっているのが特徴的である。

「仙人掌（植物）」とは

「仙人掌」は、サボテン科に属する多肉植物の総称であり、要するにサボテンの漢名である。「覇王樹」という異名もある。

（2023年4月5日更新）

デジタル大辞泉

せん‐にん【仙人／^×僊人】

読み方：せんにん

１ 俗界を離れて山中に住み、不老不死で、飛翔(ひしょう)できるなどの神通力をもつといわれる人。道教で、理想とされる神的存在。仙。神仙。仙客。

２ 無欲で世事に疎い人。

３ 仏語。外道(げどう)の修行者で、世俗と交わりを断ち、神通力を修めた人。

せん‐にん【先任】

読み方：せんにん

先にその任務・地位に就いていること。また、その人。前任。「—の校長」⇔後任(こうにん)。

せん‐にん【千人】

読み方：せんにん

千の人。転じて、多くの人。

せん‐にん【専任】

読み方：せんにん

ある一つの任務だけを担当すること。「—講師」⇔兼任。

せん‐にん【遷任】

読み方：せんにん

平安時代、異なった官庁に移りかわること。また、京官から地方官に、逆に地方官から京官に転任すること。

せん‐にん【選任】

読み方：せんにん

［名］(スル)複数人中から選んで、その任務に就かせること。「取締役を—する」

世界宗教用語大事典

せんにん 【仙人】

道教での理想的人物。人間界を離れて山中に住み、穀食を避けて不老・不死の法を修め、神変自在の法術を得た人。神仙。仙の本字は「僊」で〈舞う〉という意味がある。天空に舞う人の意。仏教でも梵語のリシ（rsi音写は利師）の訳として仙人または神仙・聖仙・大仙などの語を当て、山林で修行して超人間的な術を得た人とする。仏は不老不死であるとして大仙と呼ぶことがある（中国で、天下太平のしるしとして天から降ると信じられた器物を仙人掌と呼ぶ。仙人が掌で盤を捧げ持つ形をしている。またサボテンを仙人掌と書く）。

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

せんにん

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 13:52 UTC 版)

同音異義語

せんにん

• 【先任】：前任。
• 【選任】：適切な人物を選んで任務に就かせること。
• 【専任】：ある一つの仕事だけに携わること。
• 【仙人】：無欲で世間離れした人。

漢字辞典

仙

仙	画数：5 学習年：中学校で習う漢字 音読み：セン、 セント 訓読み：せんにん、 せんと ピンイン：xian1 ハングル：선 対応する英語：hermit, wizard, cent

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