Technics SL-1200
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/21 13:49 UTC 版)
関連商品
パナソニックは1200シリーズの一員として、かつてDJミキサー(各系統スライド式音量つまみ・マイク入力・ヘッドホン出力端子付)も生産しており、そちらはPHONO端子を2系統或いは3系統搭載していた(アース端子は1系統のみでプレーヤー2台或いは3台で共用。フォノイコライザーアンプ代わりにも使えAUX IN端子にも接続可。但し本機はカートリッジ切替スイッチ非搭載で直接繋げるのはMMカートリッジ使用プレーヤーのみのため、MCカートリッジ使用プレーヤーを繋ぐ場合は市販の昇圧トランス経由でないと音が小さくなる)。
さらに同じ1200シリーズの一員として、デジタルターンテーブル(SL-DZ1200)や高級DJヘッドホン(RP-DJ700/DJ1200/DH1200)も生産していたが、本家のレコードプレーヤー生産撤退に伴い2010年を以てDJ関連機器生産も終了している。前述のDJカートリッジも生産終了しているため新品での入手は困難だが、交換用レコード針については元々ナガオカのOEM品だったため、ナガオカから相当品(GC28-1200CS)が販売されている[7]。
モデル
第1世代
- 「SL-1200」 1972年発売
- 「SL-120」 トーンアーム部が別売りとなっており、同社の製品内から任意のものを選択して装着できるレスオプションモデル。
- 「SP-12」 ターンテーブルのみのモデルで、キャビネットの自作に対応。
第2世代
- 「SL-1200MK2」 1979年発売
- ピッチコントローラーをスライド式に変更するなど、DJユースを念頭において設計されている。以降のモデルはすべてSL-1200MK2をベースにデザインされている。
- 漆黒&24金メッキ仕様。ピッチを瞬時に±0%に戻せるリセットスイッチを装備。ピュアオーディオ用途も考慮されている。「Technics」ロゴステッカー付属。
- 「SL-1200MK3D」 1998年9月発売
- MK3のマイナーチェンジモデル。LTDと同じくリセットスイッチ装備。
- このモデルからピッチコントローラーにセンタークリックがなくなっている。
- 「SL-1200MK4」 1998年12月発売
- シリーズで初めてSP盤の再生に対応し(ただしSP盤再生には対応カートリッジが別途必要)、出力ケーブル着脱式のピュアオーディオ向けモデル。
- 「SL-1200MK5」 2002年発売
- 「SL-1200MK5G」 2002年発売
- MK5/MK5Gはシリーズ30周年記念モデル。スタイラスイルミネーターを白熱電球からLEDに変更(MK5は黄色、MK5Gは青色)。
- MK5GはMK5の上位機種の位置付けであり、トーンアームの水平荷重調整機構の搭載とピッチコントーラーの調整範囲(±8%に加え±16%を選択可能)などの違いがある。
- 「SL-1200GLD」 2004年3月発売 生産累計300万台達成記念ゴールド仕様モデル 全世界3,000台限定発売(うち日本国内で500台限定)
- 基本的な仕様はMK5Gと同じ
- 「SL-1200MK6K1」 2007年12月発売 シリーズ35周年記念日本国内1000台限定販売
- 限定モデル特典として、「オリジナルゴールドディスク」と「特製ブックレット」を同梱。
- 「松下電器産業株式会社」の社名が書かれたモデルとしては最終機種。
- 「SL-1200MK6」 2008年発売 2010年12月生産終了。
- SL-1200MK6K1の通常版
- このモデルから社名が「パナソニック株式会社」になる。
第3世代
- 「SL-1200GAE」 2016年6月24日発売
- Technicsブランド50周年を記念するシリアルナンバー入りの全世界1,200台限定モデル(日本国内では300台限定)(定価は税抜で33万円)[8]。
- このモデル以降SP盤の再生に対応。(操作ボタンは33と45の2つだが、両方を同時に押すと78回転となるモード搭載)。また、電源ケーブルと出力ケーブルを着脱式にすることで、ケーブルのメンテナンス性とカスタマイズ性を向上している。ピュアオーディオ向けモデル。
- 2022年4月には、シリーズ50周年を記念して、黒モデルの「SL-1200GAE-K」が受注限定生産で販売された[9]。
- 「SL-1200G」 2016年9月9日発売[6]
- SL-1200GAEの通常版。GAEとの違いはトーンアームの塗装仕上げとインシュレーター内部の防振素材。ピュアオーディオ向けモデル。
- 「SL-1200GR」 2017年5月19日発売
- SL-1200GAE/Gに対してモーター構造・トーンアームのパイプ材料・筐体の構造などにコストカットを行うことで、メーカー希望小売価格を14万8千円まで抑えている[10]。ピュアオーディオ向けモデル。
- MK6以来11年ぶりのDJ向けモデル。SP盤再生対応、逆回転機能を追加。メーカー希望小売価格は9万円。
- 「SL-1500C」2019年6月28日発売[12]
- SL-1200MK7をベースにストロボスコープやピッチコントローラーなどのDJ用機能を省き、トーンアームのオートリフトアップ機能とフォノイコライザーを内蔵したピュアオーディオ向け入門機。OrtofonのMMカートリッジ「2M Red」を付属。メーカー希望小売価格は10万円。
- SL-1500Cからフォノイコライザーを取り除き、付属カートリッジをオーディオテクニカのMMカートリッジ「AT-VM95C」に変更した「SL-100C」が廉価版として展開されている[13]が、日本未発売。
- 「SL-1200MK7R」2020年9月発売
- ブレイクダンスの世界大会である「Red Bull BC One」とのコラボレーションモデル。同大会のロゴをあしらったスリップマットが付属する。塗装・付属品を除き基本的な仕様はMK7と同じ。日本未発売。
- 「SL-1200M7L」 2022年5月27日発売[14]
- シリーズ50周年記念モデル。シリアルナンバー入りの全世界12,000台限定販売。7色の限定カラーで展開。塗装・付属品を除き基本的な仕様はMK7と同じ。
- ファッションブランドのSupremeとのコラボレーションモデル。白地の筐体とスリップマットに同ブランドのロゴがあしらわれている。塗装・付属品を除き基本的な仕様はMK7と同じ。
第4世代
- 「SL-1200GR2」 2023年10月下旬発売[16]
- SL-1200GRに新モーター駆動技術「ΔΣ-Drive」とローノイズ電源回路「Multi-Stage Silent Power Supply」を追加することで高音質化を図った後継モデル。メーカー希望小売価格は25万円。ピュアオーディオ向けモデル。
その他
- リッチー・ホゥティンのレーベルであるPlus8の名称は、SL-1200のピッチコントロール量に由来。
- DJ業界で使用されるレコードプレイヤーとしてデファクトスタンダードを築いたため、他社からもSL-1200同様の「ダイレクトドライブ方式・スライド式ピッチコントロール・スクラッチ対応」などをうたうレコードプレイヤーが多数発売されている。代表的な製品としてPioneer DJ「PLX-1000/500」[17]、ION AUDIO「Archive」[18]、Roland「TT-99」[19]などがある。
- ^ a b c 「SL-1200インタビュー」 - OTAI RECORD
- ^ グランドクラス ダイレクトドライブターンテーブルシステム SL-1200GR2
- ^ 復活Technicsターンテーブルの標準モデル「SL-1200G」。33万円 - AV Watch・2016年4月27日
- ^ a b c SL-1200Mk6 開発者インタビュー
- ^ パナソニック - 「SL-1200」のあゆみ
- ^ 【DJ通信】Technics EPC-U1200K用交換針について - 島村楽器・2011年8月17日
- ^ テクニクスの名アナログレコードプレーヤーを復活 - ascii.jp・2016年1月7日
- ^ Technics、50周年記念の特別カラー・ターンテーブル「SL-1200GAE-K - AV Watch・2021年9月16日
- ^ 1字違いでお値段半分!? テクニクスのアナログターンテーブル「SL-1200GR」は何が変わった? - ITmedia・2017年3月22日
- ^ Technics、DJターンテーブル11年振りの新機種。「SL-1200MK7」約9万円 - AV Watch・2019年3月14日
- ^ Technics、10万円のHi-Fi入門レコードプレーヤー「SL-1500C」 - AV Watch・2019年5月13日
- ^ テクニクス、エントリークラスのアナログプレーヤー「SL-100C」海外発表 - PHILE WEB・2021年4月22日
- ^ テクニクス、DJ用ターンテーブル「SL-1200」シリーズが50周年--7色の記念モデルを発表 - CNET Japan・2022年4月7日
- ^ Supreme/Technics SL-1200MK7が秋冬コレクションWEEK17に登場。マニア垂涎のコラボアイテム - DISCPICK・2023年12月11日
- ^ Technics、新開発ΔΣドライブ搭載レコードプレーヤー「SL-1200GR2」 - AV Watch・2023年9月29日
- ^ Pioneerから約4万円のDD方式ターンテーブルPLX-500。USB端子搭載でアナログ盤のデジタル化にも対応 - engadget日本版・2016年8月4日
- ^ Technicsのアナログターンテーブルが復活。新「SL-1200」シリーズを発表 - clubberia・2016年1月6日
- ^ ローランド初のターンテーブル「TT-99」。'83年のTR-909モチーフで500台限定 - AV Watch・2016年9月13日
固有名詞の分類
音響機器 |
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