Pro Tools
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/04 16:43 UTC 版)
Pro Tools システム概要
- Pro Tools HD Systems
- システム・コアとなるHD Core Cardを中心にプロセッシング用のHD Processカード、またはHD Accelカードなどから構成されるDSPカード群がProTools|HDシステムとして販売された。組み合わせるHD Processカードの枚数から、HD1 Accel、HD2 Accel、HD3 Accelという名称がProTools|HDの後に付く形で構成されている。ProcessカードなしでCore CardだけがHD1、Core Card 1枚とProcess Card1枚の合計2枚で組み合わされる物がHD2、Core Card1枚とProcess Card2枚の合計3枚で構成される物がHD3となる。拡張シャーシを導入する事によって、コンピューター本体のカード・バス・スロットが足りない場合も含め、最大で7枚までのProTools HDカード群をインストールできるため、より高性能のシステムを構築することも可能になっている。
- HDシステムと組み合わされるオーディオ・インターフェースには192 I/O、96 I/Oなどがあり、その他にも各種タイムコードやデジタル・クロック及びMIDI信号とシステム同期させるためのシンクロナイズ機能を持たせたSYNC I/O、マイク・プリアンプ機種のPREなど、規模に応じて様々なシステム構築も可能になっている。また複数台の192 I/OをDigiLinkケーブルで接続して、Solid State LogicやNeveなどのミキシング・コンソールと併用した巨大レコーディング・システムも構築でき、大規模スタジオからプライベート・スタジオまで柔軟なシステム構成に対応している。
- 2014年現在、DSPカード群を使用したシステムは"HDX"と呼ばれる。高性能化されたコンピューターの性能を活かす目的やラップトップ・コンピューターによる使用を想定し、ThunderboltインターフェースもしくはPCIe CoreカードによりHD対応のインターフェースをコンピューターに接続するシステムは"HD Native"と呼ばれる。
- Pro Tools LE Systems
- HDシステムのようにCoreカードやProcessカードは必要とせず、オーディオ処理とソフトウェアの動作をホスト・コンピューター側のCPUにて全て処理するシステムとなっていて、プラグインの動作環境はRTASとなるシステム。LE上で使用できる数種類のオーディオ・インターフェースがdigidesignから発売され、想定される様々な環境に応じたシステム構成も可能になっている。HDシステムの場合にはデスクトップ・コンピューターのカード・バス・スロットが必要であるためラップトップ・コンピューターとの組み合わせは理想的ではない[5]が、LEシステムの場合にはコンピューター本体のCPU処理とインターフェースさえあれば作業可能になるため、可搬性に優れた小規模システムとしても運用されている。
- 2014年現在、発売されているものとしては"HD"ではないPro Toolsがこのシステムに該当するが、Pro Tools 9より"LE"の表記はなくなった(Pro Toolsと呼ぶ場合には通常このシステムを指す)。また、現在はサードパーティ製のオーディオ・インターフェースも利用可能となっており、Pro Tools 11よりプラグイン形式はAAXに完全移行している。
- Pro Tools M-Powered
- Pro Tools LEと同じシステムだが、M-Audio製のFireWireもしくはUSBオーディオ・インターフェイス向けとなっている。
- Pro Tools M-Powered Essential
- M-Audio製のオーディオ・インターフェイス、Fast Trackにバンドルされたソフトウェア。Pro Tools LEやPro Tools M-Poweredと比べると扱うことのできるトラックが少ないなど、機能に制限がある。2014年現在ではAvid製のオーディオインターフェイスであるMbox等にバンドルされた"Pro Tools Express"がこのシステムに該当する。
- Control surfaces
- ProToolsでのオペレーションをフィジカルに行うために、ハードウェアで構成されたUSBまたはFireWireで接続されるフェーダー・ユニットやICON等のように、通常のミキシング・コンソールと同規模のコンソールがオペレーション・インターフェースとなった物が用意されている。
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- ^ ファイル拡張子である「sd2」はこのSound Designer用のファイル・フォーマットとして誕生した。
- ^ DAWの記事を参照。
- ^ https://www.snrec.jp/entry/column/bohemian/78825
- ^ OSによって共存不可の場合がある。
- ^ 現在はHD Native Thunderboltの展開によりラップトップ・コンピュータによるHDシステム構築も容易になった。
- ^ HTDMで動作するプラグインはWAVES等から対応する物がリリースされていたが、TDMとの相性などの点から今では殆ど存在せず淘汰されてしまった。
- ^ ただしRTASはPro Tools 10までの対応となるため、使用には注意を必要とする。
- 1 Pro Toolsとは
- 2 Pro Toolsの概要
- 3 Pro Tools システム概要
- 4 プラグイン
- 5 歴史
- 6 関連項目
固有名詞の分類
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