黒の正方形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/18 13:51 UTC 版)
白のカンバスの上の『黒の正方形』(露: Чёрный квадрат)はロシアの画家、カジミール・マレーヴィチの絵画。1915年にペトログラードで開かれた「0、10展」[* 2]で発表された。マレーヴィチの標榜したシュプレマティズム(至高主義)を体現した「無対象」絵画である。美術史に大きな足跡を残し、美学的な観点にとどまらず存在論や認識論、神秘主義思想など様々な角度から分析がおこなわれた。
注釈
- ^ 他にもエルミタージュ美術館やロシア美術館もふくめ現在ロシアには4枚の『黒の正方形』がある。
- ^ 大石雅彦はこの展覧会の奇異な名称は「絵画の零度を越えた十人の芸術家たち」のことだという説を紹介している。大石(2008)p.379
- ^ ロマン主義が詩と音楽、リアリズムが散文と絵画を主導的な共通原理(ドミナント)にしていると考える場合、ロシア・アヴァンギャルドのそれは絵画と詩だといえる。桑野(1996)p.105-106
- ^ 絵画の場合は遠近法がこの約束事(условность)の代表である。大石(2008)p.377
- ^ 訳文は桑野(1996)p.110 に拠った。桑野による下線強調は再現していない。
- ^ マレーヴィチはこの展覧会で40枚の作品を展示し、その構成も彼が決定している。大石(2008) p.380
出典
- 1 黒の正方形とは
- 2 黒の正方形の概要
- 3 影響
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