韓国鉄道2000系電車 仕様

韓国鉄道2000系電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/25 10:09 UTC 版)

仕様

1次車

1993年から1999年までに導入された。大宇重工業・現代精工・韓進重工業(いずれも現:現代ロテム)で製作された。主に341000系は大宇・現代製が、351000系には韓進製が多い。

当初は4号線用も盆唐線用も6両編成で製造されたが、4号線用の編成は1995年に新造された中間車4両が増結され、10両編成になった。 1997年に導入された341x22編成から341x25編成は当初より10両編成で製造された。

盆唐線用の351x01編成から351x16編成は当初4号線の予備車を兼ねており、電圧切り替え機と安山線用のATSを装備していたが、4号線の10両編成化に伴いそれらの機器が撤去された。351x17編成以降は、当初より盆唐線専用されている。

4号線には341x01編成から341x25編成まで、盆唐線には351x01編成から351x22編成までが在籍している。

外観

車体はステンレスに橙色と茶色の細帯が巻かれていた。公社化に伴って、2006年1月頃までに恒久的な新塗装化(盆唐線は黄色をドア上部に、紺色をドア下部にそれぞれ配置、前面部の塗り分けはその逆、安山・果川線は乗り入れ先であるソウル交通公社4号線ラインカラーである水色をドア上部に、紺色をドア下部にそれぞれ配置、前面部の塗り分けはその逆に配置)が行われ、同時に車内の不燃化工事・車両番号ステッカーの貼り付け・行先方向幕のLED化が施された。

車内

座席は20m車のためドア間は7人掛け、車端部は3人掛けになっている。車両の中心付近の天井に2段LED式の旅客案内表示器が1基設置されてある。車両間ドアは自動ドアに改造されている。ドアチャイムは日本製から韓国製に改造されている。

2次車

4号線は2000年烏耳島延伸、盆唐線は2003年宣陵延伸に備えて導入され、現代ロテム(製造当時:KOROS→ROTEM)で製作された。

1号線には341x27編成のみ、4号線には341x26編成から341x30編成まで、盆唐線には351x23編成から351x28編成までが在籍している。

外観

341000系

試験的に前面形状のみを変更し製造した。先頭部が最初にフェースリフトとなっている、FRP素材で製作された流線型先頭部を採用した(韓国鉄道5000系電車トングリと同じデザイン)。なお、側面は1次車と同じ。当初はステンレス地にオレンジ帯、旧CIを貼り付けて製造されたが、2005年韓国鉄道公社発足に伴い2004年度後半までに暫定的に「KORAIL」のロゴマーク貼り付けを行った。その後2006年1月頃までに恒久的な新塗装化(乗り入れ先であるソウルメトロ4号線のラインカラーである水色をドア上部に、紺色をドア下部にそれぞれ配置、前面部の塗りわけはその逆に配置、ロゴマークは前面に白抜き、側面に正規版を貼り付け)が行われ、同時に車内の不燃化工事・車両番号ステッカーの貼り付け・行先方向幕LED化が施された。

351000系

先頭部のみならず側面までもが5000系トングリと酷似している。しかし5000系と異なり、窓にUVコーティング処理は施されていない。当初から新CI(KORAILのロゴマーク)を貼り付けていた。また行先表示機と列車番号表示機も当初からLED表示装置を採用していた。その後不燃化と車両番号ステッカーの貼り付けを実施した。

車内

341000系
  • 基本的に1次車と同じだが、車内LED式案内表示器が2個である(5000系の大宇産と同様)。韓国鉄道100年記念マークがドアの内側に刻まれている。また、車両間ドアが自動ドアに改造されている。ドアチャイムは当初は日本製だったが、韓国製に改造されている。
351000系
  • 5000系トングリと酷似している。また、車両間ドアが自動ドアに改造されている。ドアチャイムは日本製から韓国製に改造されている。

3次車

盆唐線の2011年の器興延伸と水仁線烏耳島松島間再開業に備えて導入され、現代ロテムで製作された。

  • 盆唐線には351x29編成から351x43編成まで、水仁線には351x61編成から351x72編成までが在籍している。
  • 盆唐線の351x34編成から351x40編成は導入当初、321000系電車の6両化により捻出された中間車を改造した車両を組み込んでいたが、2014年に中間車を新造し、改造した車両は321000系に復帰している。
  • 車内案内表示装置は液晶ディスプレイ式で枕木と平行に4基設置している。
  • 車両間ドアは導入当初より自動ドアである。
  • ドアチャイムは当初から韓国製である。

4次車

2017年に311000系電車をベースとして現代ロテムで製作された。首都圏電鉄西海線用の391000系電車とセットで発注された。そのため、シングルアーム式パンタグラフを採用している。

  • 351x73編成から351x78編成までが在籍している。
341000系電車(5次前期車)

5次車

1次車の老朽化に伴い車両を置き換えるため2019年に381000系電車をベースとして現代ロテムで製作された311000系電車と319000系電車とセットで発注された。このグループは「クチバシ」・「チュドゥンイ」と呼ばれる形態である。

  • 1号線には341x31編成から341x34編成まで、4号線には341x35編成から341x55編成まで、水仁・盆唐線には351x44編成から351x53編成と351x57編成から351x60編成と351x79編成まで、水仁、京義・中央線には351x54編成から351x56編成までが在籍している。
  • 341x31〜341x34編成は榛接線の開通まで1号線で、351x54〜351x56編成は水仁線漢大前水原間開通まで京義・中央線で使用される。
    341x38編成(5次後期車)
    351x44編成(5次後期車)
  • 前面は381000系2次車と酷似している。ただし制御装置は宇進産電・東芝から現代ロテム製に変更された。
  • 341x38編成と351x44編成からは車内設備と塗装が大幅に変化し、座席がモケットシートからプラスチックシートに変更された。
  • 341x38編成以降の編成は製造当初はシングルアーム式パンタグラフであったが4号線内でアーク現象が発生してしまうため下枠交差式パンタグラフに戻されており、後に前期車にあたる編成も交換が進められている。同時期に製造された351000系5次車は、地下鉄線を走行しないことから、パンタグラフに支障をきたさないため、シングルアーム式を継続している。



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