聖闘士星矢 冥王ハーデス編 聖闘士星矢 冥王ハーデス編の概要

聖闘士星矢 冥王ハーデス編

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/29 20:15 UTC 版)

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聖闘士星矢 冥王ハーデス編
十二宮編(全13話)
冥界編 前章・後章
(前章:全6話、後章:全6話)
エリシオン編(全6話)
ジャンル ファンタジー
OVA
監督 山内重保(十二宮編)
勝間田具治(冥界編以降)
シリーズ構成 横手美智子(十二宮編)
黒田洋介(冥界編以降)
キャラクターデザイン 荒木伸吾姫野美智
アニメーション制作 東映アニメーション
話数 全31話
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

本項では以下の作品群について解説する。また、その関連作品についても併せて扱う。

  • 聖闘士星矢 冥王ハーデス十二宮編』(-じゅうにきゅうへん)
  • 聖闘士星矢 冥王ハーデス冥界編 前章』(-めいかいへん ぜんしょう)
  • 聖闘士星矢 冥王ハーデス冥界編 後章』(-めいかいへん こうしょう)
  • 聖闘士星矢 冥王ハーデスエリシオン編』(-エリシオンへん)

概要

原作は車田正美の漫画作品『聖闘士星矢』。1986年から放送された同作のテレビアニメでは原作の展開にそいつつも、オリジナル要素も盛り込み「海皇ポセイドン編」まで展開したが、原作最終章である「冥王ハーデス編」が残され終了した。そのために、連載終了直後から冥王ハーデス編のオリジナルビデオアニメーション(OVA)化計画が始動し、『聖闘士星矢 完結編』が掲載された1990年の「Vジャンプ」創刊号でOVA化が発表された。しかし、同年末にはイメージアルバム(後述)が先行発売するものの、OVA化計画は一時頓挫する。当時はOVA市場が低迷していたことなどが理由であったが、以後も依然として関係者間でアニメ化を希望する声が根強く、21世紀に入った後『聖闘士星矢』と同じ車田作品である『リングにかけろ2』のヒットや、「聖闘士星矢大全」などの関連書籍の発行が好評を得たことが追い風となって計画が再始動し、2003年よりOVA化が実現することとなった[1]

OVAシリーズ第1作「十二宮編」では、DVD発売に先駆けてスカイパーフェクTV!で先行放映され、以降のシリーズ展開でもDVDとペイ・パー・ビューでの両面展開が基本となった[1][2]

作品コンセプトは、「海皇ポセイドン編」で完結したテレビシリーズの続編ではなく、原作の「冥王ハーデス編」をアニメ化した新シリーズとなった。ストーリー展開も基本的には原作に準じているが、テレビシリーズの設定も極力尊重し、先行放映直前にはテレビシリーズのファンへの配慮として、テレビシリーズの総集編が放映された。この総集編は、DVDでは「十二宮編」第1巻に特典映像として収録されている[1][3]

長年にわたり『聖闘士星矢』の劇伴音楽を手掛けてきた横山菁児は今作を最後に同作の劇伴音楽から退いた。なお、本作の音楽には、テレビシリーズや、1990年発売のイメージアルバム収録のBGMも使用されている。「冥界編」以降からは『聖闘士星矢 天界編 序奏〜overture〜』の作中音楽も使用されている。

各編解説

※各編のあらすじは、聖闘士星矢#ハーデス編を参照。

十二宮編

冥王ハーデス編序盤のエピソードを「十二宮編」としてOVA化。全13話。2002年11月9日からスカイパーフェクTV!で先行放映が行なわれた。翌年の2003年にDVDが発売され、第1巻の初回分のみで3万枚以上を出荷するヒット作となる[1]。DVD全7巻の発売後、総集編として十二宮編のメインキャラクターである黄金聖闘士たちの活躍場面を再編集したDVD『聖闘士星矢 冥王ハーデス十二宮編 よみがえりし黄金聖闘士たちの神話』前編、後編が発売された。

原作との最大の違いは、星矢たちが絡むオリジナルのエピソードが多数用意されたことである。これは原作どおりのストーリーだと主人公の星矢たちがほとんど絡まないため、主人公陣の見せ場も欲しいとの意向によるもの[1]。また、原作で白銀聖闘士がハーデス軍の刺客として登場する構想があったことをもとに、オリジナルエピソードでの星矢たちの戦闘場面の相手として白銀聖闘士が登場する場面も盛り込まれた[4]。このエピソードで監督を務めた山内重保は、劇場版オリジナル作品である『神々の熱き戦い』『真紅の少年伝説』を原作の世界を崩すことなく成立させたとの高い評価を受けて起用された[1]。作品の舞台となる聖域十二宮は、テレビシリーズよりも原作に近いイメージに設定が改められた[5]

また最終話では、原作では星矢たちが冥闘士の精鋭であるバレンタインたちを追って冥界へ向かうが、シリーズ最後に大きな闘いがなくてはカタルシスに欠けるとの意見から、バレンタインたちの登場は割愛され、代りにラダマンティスを敵側の象徴とし、星矢たちはラダマンティスに敵わないものの一矢を報い、勝敗不明のまま冥界へ向かうよう物語が変更された[1]

主要人物の1人・パンドラハープを演奏する場面では、シリーズディレクターの勝間田具治の娘がハープ演奏で参加している。勝間田の娘がハープ奏者を目指したのはアニメ映画『アンデルセン童話 にんぎょ姫』の影響だといい、その『にんぎょ姫』の原画を本作品のキャラクターデザイン・荒木伸吾が担当していたという[6]、数奇な縁での起用となった[7]

グラビアアイドルの佐藤江梨子、以前より車田と親交のあったプロレスラーの高山善廣が声優を担当したことも話題を呼んだ[1]

冥界編 前章・後章

「十二宮編」の続編シリーズ第2弾・第3弾、『聖闘士星矢』生誕20周年記念作品でもある[2]。冥王ハーデス編のエピソードのうち、中盤に当たる冥界突入から嘆きの壁破壊までを「冥界編」としてOVA化。一輝が冥界に降り立つまでの「前章」、それ以降の「後章」から構成される。今作より、主役陣6人を含む多くのキャラクターの担当声優が一新されたことも話題となった(後述)。アニマックスPPVプレミアパーフェクト・チョイスで「前章」が2005年12月17日から、「後章」が翌年の2006年12月15日から先行放送され、各章とも先行放映翌年からDVDが発売された。

琴の使い手同士である琴座のオルフェ天獣星スフィンクスのファラオの戦いの場面では、十二宮編に引き続き勝間田具治の娘がハープ演奏で参加した[7]。クライマックスの黄金聖闘士12人全員集結の場面では、アイオロス役の屋良有作が19年ぶりに『聖闘士星矢』への参加となった[2]。この黄金聖闘士たちが星矢たちと再会を果たしつつ、冥界最奥に立ちはだかる嘆きの壁の破壊のために命を散らすまでの会話のやり取りと展開してゆく場面は、全シリーズ中屈指の人気のエピソードとなった[8]

シリーズ構成を担当した黒田洋介は冥界編について、冥界に堕ちた罪深い人間たちのや、罪人たちが責苦を受ける地獄の恐ろしさを聖闘士たちの目を通して描くことと、そうした人間たちの弱さを知りつつ強敵に立ち向かっていく星矢たちの活躍を描くことが基本テーマと語っている[9]

エリシオン編

シリーズ第4弾完結編として、冥王ハーデス編の最終エピソードを「エリシオン編」としてOVA化。かねてより要望のあった『聖闘士星矢』の原作全編アニメ化で2008年に全6話で発売された。第2話序盤までは、嘆きの壁の撃破直後からパンドラの真実の告白までにかけてのエピソードであり、最終決戦地エリシオンでのエピソードは第2話の中盤以降となる。

発売前には、2008年3月7日からパーフェクト・チョイスで先行放送され、『スーパージャンプ』誌上でも冒頭部分が袋とじのフィルムコミックスとして掲載された。前作「冥界編」に引き続き、星矢達主要キャラクターの声優は二代目の森田成一らが務め物語を完結させた。

クライマックスで重要なアイテムとなる主人公たちの装備品「神聖衣(ゴッドクロス)」は原作では金色だが、白をベースとして各自のパーソナルカラー(紫龍は緑、氷河は水色など)で特徴づけられたカラーリングに改められた。これは、聖衣としては高貴かつ絶対感のあるイメージとしては白がふさわしいとの意見があったためであり[10]、また、テレビ版で最強の敵として登場した黄金聖闘士たち、および主人公たちがパワーアップして聖衣の色が変化する演出などですでに金色が用いられているため、主人公の姿を金色で表現するには限界があるとの事情もあった[11]




注釈

  1. ^ 白銀聖闘士は主要キャラクターであるシャイナ(魔鈴は「十二宮編」では出番がなかったが『天界編 序奏〜overture〜』以降は山本百合子が再登板)、オリジナルキャストの田中亮一がデスマスク役で参加していたディオ以外は全員交代となった。黄金聖闘士はオリジナルキャストの塩沢兼人が鬼籍に入っていたムウ、当時既に引退していた曽我部和恭が演じたサガとカノンに加え、存命だったミロ(池田秀一)、シュラ(戸谷公次)、カミュ(納谷六朗)の声優が変更となった。また春麗も本作ではキャスティングでの話題作りのために佐藤江梨子が起用されたが、『聖闘士星矢 聖域十二宮編』では柴田由美子が復帰した。
  2. ^ 紫龍には他作品で鈴置洋孝の後任を担当することが多い成田剣が起用された。
  3. ^ 「篇」表記は同アルバムによる。

出典

  1. ^ a b c d e f g h 鈴木編 2003, pp. 14-19
  2. ^ a b c 田口 2008, p. 117
  3. ^ DVD『聖闘士星矢 冥王ハーデス十二宮編』 第1巻ブックレットより。
  4. ^ DVD『聖闘士星矢 冥王ハーデス十二宮編』 第2巻ブックレットより。
  5. ^ 車田正美『聖闘士星矢 聖域十二宮編』5、集英社集英社ジャンプリミックス〉、2002年11月、185頁。ISBN 978-4-08-106297-3
  6. ^ プロフィール”. 荒木伸吾. 2014年10月23日閲覧。
  7. ^ a b 酒井編 2012, pp. 74-75
  8. ^ 『聖闘士星矢映画化記念スペシャルBOOK』宝島社〈e-MOOK〉、2014年6月20日、28頁。ISBN 978-4-8002-2630-3
  9. ^ DVD『聖闘士星矢 冥王ハーデス冥界編 前章』第3巻特典映像「スペシャルインタビュー」より。
  10. ^ 酒井編 2012, p. 36.
  11. ^ フィギュア王』220、丸山典子編、ワールドフォトプレス〈ワールド・ムック〉、2016年6月30日、50頁。ISBN 978-4-8465-3114-0
  12. ^ a b 古谷 2009, pp. 90-95
  13. ^ a b 『星矢〜冥界編〜』声優陣変更について”. 2005年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月6日閲覧。
  14. ^ 次回予告ナレーションも兼任


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