略字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/13 03:41 UTC 版)
略字と代用
上記の例11の「闘」と「斗」は、正字と略字というよりはまったく別の文字である。したがってこれらの関係は、「正字と略字」というより「正式用法と代用」という関係に当たるとも言える。
上記の例9の「濾」も同様の可能性がある(「沪」は「瀘」の略字と見る者もいる)。
齢と令・歳と才
小学校の国語の教科書では「年齢」を「年令」、年齢の「〇〇歳」を「〇〇才」と表記しているが「令」は「齢」の略字ではなく「才」も「歳」の略字ではない。「齢」「令」「歳」「才」はそれぞれ独立した別個の漢字であって、互いに「正字と略字」という関係にあるわけではない。「齢」「歳」は常用漢字ではあっても小学校課程での教育漢字ではないので教えないが、非常に使用頻度の高い字であるので、まぜ書きを避けるべく「齢」を「令」、「歳」を「才」で代用しているのである。したがって中学校で「齢」「歳」を習った後は「令」「才」は使うべきではないのだが、画数が少ないため略字のような使い方(いわゆる教育漢字代用による俗用)をされている。また、「才」には「とし(とせ)」の人名用字訓がある。
宮城県の塩「竈」と福岡県の「糟」屋
宮城県塩竈市の「竈」を拡張新字体の「竃」[注釈 79](「塩竃市」)や同じ「かま」と読む代用字体の「釜」(「塩釜市」)に、福岡県糟屋郡の「糟」を同じ「かす」と読む代用字体の「粕」[注釈 80](「粕屋郡」)に代えて使用されていることがある。
脚注
関連項目
出典
- ^ ナンバープレート情報局 運輸支局等の表示(地名)の画像(2004年10月10日更新)
- ^ ナンバープレート情報局 運輸支局等の表示(地名)の画像(2003年7月5日更新)
- ^ 國際電腦漢字及異體字知識庫「集」「輯」
- ^ 日本国語大辞典「へん-しゅう[:シフ] 【編集・編輯・編緝】」の用例。