生命 生命の起源

生命

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/16 22:37 UTC 版)

生命の起源

地球上の生命は、およそ37億年前には存在していたという証拠がある[18][19]。また、細胞を基本の構成単位としていること、核酸・タンパク質・脂質などからなることなどから、地球上の生命は全て単一の祖先から進化したか、他の生命は発生しなかった、ないしは発生してもすぐに絶滅したと考えられている。

また、地球生命の起源を地球外部に求める説も存在する。1908年にスウェーデンスヴァンテ・アレニウスが提唱したことに始まるパンスペルミア説(胚種普遍説)は、細胞や生命の種が宇宙から飛来する場合に長期間受けるであろう有害な宇宙線を例にした否定論も多く、賛否入り混じったさまざまな議論が行われた[1][20]。その一方で、生命の材料たりえる有機化合物が宇宙空間に存在する証拠は数多く積み上がっている。隕石中からは、古くは1806年のアライス隕石から発見されている。本格的な研究は20世紀中ごろから始まり、アミノ酸・核酸塩基・炭化水素・ポリフィリンなどの発見が相次いだ[21]。1986年3月にハレー彗星が地球に近づいた際、日本ヨーロッパソ連は計5基の観測器を送り込み、様々な分析を行った。その結果、アミノ酸合成の中間物にあたるシアン化水素ホルムアルデヒド、酸化炭素・炭化水素・アンモニア・硫化水素や硫化炭素・ヒドラジンなどが発見された。彗星は、太陽系形成初期の物質を維持していると考えられ、これが海を形成した後の地球に降ったならば、彗星から生命の材料たる有機化合物が供給された可能性がある。また、地球以外の天体にも同様に材料を分け与え、条件がそろえば生命が発生したことを否定できない[21]電波天文学の発展が明らかにした星間物質の組成には、多様な有機化合物が発見されている。このような結果から、生命の素材を地球内部の化学合成だけに限定する必然性は段々と薄れつつある[21]




  1. ^ a b 大島(1994)、p.14-29、第1章 生命は星の一部である、(1)宇宙の生命を探る
  2. ^ Defining Life : Astrobiology Magazine - earth science - evolution distribution Origin of life universe - life beyond
  3. ^ Defining Life, Explaining Emergence
  4. ^ Can We Define Life”. Colorado Arts & Sciences (2009年). 2009年6月22日閲覧。
  5. ^ McKay, Chris P. (September 14, 2004). “What Is Life—and How Do We Search for It in Other Worlds?”. PLoS Biol. 2 (2(9)): 302. PMID PMC516796 doi:10.1371/journal.pbio.0020302. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC516796/?tool=pubmed 2010年2月2日閲覧。. 
  6. ^ Nealson, K.H.; Conrad, P.G. (December 1999). “Life: past, present and future”. Philosophical Transactions of the Royal Society of London B英語版 354 (1392): 1923–39. doi:10.1098/rstb.1999.0532. PMC: 1692713. PMID 10670014. http://journals.royalsociety.org/content/7r10hqn3rp1g1vag/fulltext.pdf. 
  7. ^ Mautner, Michael N. (2009). "Life-centered ethics, and the human future in space" (PDF). Bioethics. 23 (8): 433–40. doi:10.1111/j.1467-8519.2008.00688.x. PMID 19077128. 2012年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ (PDF)
  8. ^ Jeuken M (1975). "The biological and philosophical defitions of life". Acta Biotheoretica. 24 (1–2): 14–21. doi:10.1007/BF01556737. PMID 811024
  9. ^ Capron AM (1978). "Legal definition of death". Annals of the New York Academy of Sciences. 315 (1): 349–62. Bibcode:1978NYASA.315..349C. doi:10.1111/j.1749-6632.1978.tb50352.x
  10. ^ a b 大島(1994)、p.46-50、第2章 宇宙の中の生命、(1)生命の三つの特徴
  11. ^ a b c d e 『岩波 生物学事典』【生命】
  12. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 山口裕之『ひとは生命をどのように理解してきたか』講談社、2011年 p.80-113
  13. ^ 『デカルト著作集4』p.286
  14. ^ 『ひとは生命をどのように理解してきたか』p.64
  15. ^ a b c d e f g 福岡伸一「第2章」『生物と無生物のあいだ』講談社、2007年、pp.29-46。
  16. ^ a b c d e f 福岡伸一「第9-第15章」『生物と無生物のあいだ』講談社、2007年、pp.152-272。
  17. ^ 『生命とは何か 物理学者のみた生細胞』岡小天・鎮目恭夫共訳、岩波書店〈岩波新書 第72〉、1951年。
  18. ^ "History of life through time". University of California Museum of Paleontology.
  19. ^ 新しい生物学 p.269
  20. ^ 「生命の起源 宇宙・地球における化学進化」p6-p7 小林憲正 講談社 2013年5月20日第1刷発行
  21. ^ a b c 大島(1994)、p.160-171、第5章 地球外生命の可能性、(1)隕石‐太陽系の古文書
  22. ^ a b 大島(1994)、p.60-66、第2章 宇宙のなかの生命、(3)特徴の2自己を複製する
  23. ^ "Definition of death". 2009年10月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年4月30日閲覧
  24. ^ Defining of death.
  25. ^ Thro, E.: Artificial Life Explorer's Kit, SAMS Publishing.,1993.
  26. ^ 2週間でウイルス合成 米、「人工微生物」実現に展望
  27. ^ Virus built from scratch in two weeks - Nature News
  28. ^ 「生命の起源 宇宙・地球における化学進化」p146-p148 小林憲正 講談社 2013年5月20日第1刷発行
  29. ^ 「生命の起源 宇宙・地球における化学進化」p164-p165 小林憲正 講談社 2013年5月20日第1刷発行







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