機動戦士ガンダム 第08MS小隊 機動戦士ガンダム 第08MS小隊の概要

機動戦士ガンダム 第08MS小隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 05:59 UTC 版)

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機動戦士ガンダム 第08MS小隊

OVA
監督 神田武幸(第1話 - 第5話)
飯田馬之介(第6話以降)
アニメーション制作 サンライズ
話数 全11話
OVA:機動戦士ガンダム 第08MS小隊
特別編 ラスト・リゾート
監督 森邦宏
仕舞屋鉄
アニメーション制作 サンライズ
発売日 1999年7月25日
話数 全1話
映画:機動戦士ガンダム 第08MS小隊
ミラーズ・リポート
監督 加瀬充子
制作 サンライズ
封切日 1998年8月1日
上映時間 50分
関連作品
テンプレート - ノート
プロジェクト アニメ
ポータル アニメ

概要

第08小隊は『機動戦士ガンダム』とほぼ同時期を描いた外伝作品。他のガンダムシリーズ作品よりも、戦場の生々しさやリアリティを追求した描写が特徴。そこに、理想に燃える青年士官シロー・アマダが主人公として登場することで、戦争の現実とかけ離れた彼の人物像が強烈な印象をもって対比されている。シローは軍務・倫理・色恋のはざまで迷走し[2]、「リアル」なのは兵器のメカニック描写や戦闘のみ[3]とされ、作品自体は中村雅俊の学園青春ドラマの戦場版を想定したとのことである[4]

ハッピーエンドだったのかバッドエンドだったのかについてはぼかされたまま終わり、それを明らかにするのがエピローグスペシャルエピソード『ラスト・リゾート』である。また、第3巻から映像特典として、一年戦争の出来事を紹介するミニストーリー『宇宙世紀余話』が収録されている。

当初の構想では全12話完結で、当初の監督は神田武幸であったが、製作途中に体調を崩したため、第6話からは飯田馬之介が担当する。ストーリー自体は神田が考えていた筋書きに沿っているが、その後1996年7月27日に神田が急逝したため、飯田ら残されたスタッフは生前神田が書き残していたメモやプロットを元に第11話までを完成させ、第12話ではなく特別編という形で『ラスト・リゾート』を制作している[5]。本作は神田の遺作となった。

商業的な結果については出荷ベースで前作『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』を上回り、全巻累計は115万本(ビデオ・LD・DVDを合算)を記録した[6]

角川書店からは大河内一楼による小説版、飯田馬之介による漫画版『機動戦士ガンダム第08MS小隊 U.C.0079+α』がそれぞれ刊行された。

後年にはTOKYO MX[7]BS-TBSBS11[8]チャンネルNECO[9]関西テレビ[10]などでテレビ放送された。

物語

本編
地球連邦軍の新米士官であるシロー・アマダ少尉は、東南アジア戦線の第08MS小隊長として配属されることになったが、地球へ向かうシャトルの窓から、ジオン公国軍のMS小隊と交戦して危機に陥る先行量産型ジムを発見する。シャトルに積載されていた先行試作型ボールで緊急出撃したシローは敵機を行動不能にするも、ジオン軍パイロットともども遭難してしまう。そのパイロット、 アイナ・サハリンと生還のために一時協力して危機を脱したシローは、アイナとお互いの名前を名乗りあって別れる。
配属された東南アジア戦線では、シローよりも古参のベテラン兵が数多く待ち受けていた。第08小隊の隊長となったシローは「自分が隊長である限り、誰も死なせない」と理想主義丸出しの訓示を行い、宇宙でシローに助けられたテリー・サンダース軍曹以外の部下から失笑を買う。しかし、その実直な態度や行動力は次第に周囲に認められていき、現地ゲリラの少女であるキキ・ロジータとの出会いをきっかけに、彼女らとの共闘体制を築くことにも成功する。
そんな中、ジオン軍がジャブロー攻略用に開発中の試作兵器「アプサラス」の存在が明らかとなり、交戦した08小隊とシローは苦戦しながらも同機を戦闘不能に追い込む。その時、アプサラスのパイロットがアイナであると知ったシローは、戦闘の最中にもかかわらず彼女に「好きだ!」と呼びかける。ヒマラヤ山中に機体が墜落したことでまたも遭難した2人は愛を告白し合い、連邦もジオンも関係なく同じ人間として分かりあえるという理想を共有する。
しかし、そんなシローの思いを理解できない連邦軍上層部は彼にスパイ容疑をかけ、08小隊を敵の本陣である鉱山基地ラサの攻略戦送りにしてしまう。一方、アイナの兄でアプサラスの開発者であるギニアスも、連邦との和解を訴えるアイナに疑念と憎悪を募らせる。そして、アプサラスIII完成という妄執に取り憑かれたギニアスが関係者全員を謀殺し、完成した同機で出撃したことによって、事態はラサを包囲する連邦軍との睨み合いに発展してしまう。シローはアイナを助けるために連邦軍を抜ける覚悟を決め、単独でガンダムEz8を駆ってアプサラスIIIに立ち向かう。
特別編「ラスト・リゾート」
シローはアイナとともにアプサラスIIIの撃破に成功したが、ギニアスが死の寸前に放ったメガ粒子砲にガンダムEz8ごと巻き込まれて相打ちとなり、生死不明となっていた。その後、一年戦争の終戦に伴って08小隊は解体され、隊員はそれぞれ別々の任地に配属された。その中の1人であるミケル・ニノリッチは、他の隊員たちからシローの捜索を託され、連邦軍を除隊してキキと共にシローを探す旅を続けていた。
ある日、放棄されたコムサイの中で野宿したミケルとキキは、現地で生活する7人の孤児たちに捕らわれる。孤児たちを率いる少年が語るところによると、自分たちはジオンのフラナガン機関から脱走してきた少年兵であり、自分たちが戦争に利用されることを嫌って脱出してきたのだという。やがて、孤児たちがある少女の遺体を埋葬しようとしているのを見つけた2人は、死んだ少女がアイナ、リーダーの少年がシローという名前であることを知る。詳細を尋ねると、かつて本物のシローとアイナがここを訪れた際、孤児たちに08小隊のメンバーと同じ名前をつけ、宇宙から来たばかりで何もわからない彼らに生活の知恵を授けたということだった。そして、シローとアイナも自分たちが新たな生活を送る決意として、自分たちの墓をここに作ったのだという。
まもなく、シローたちが北にいるという情報を得たミケルとキキは、河を下ってとある湖のほとりに辿り着く。そこには、左足を失いながらも平和な生活を送るシローと、彼の子供を身ごもったアイナがおり、穏やかな笑顔でミケルとキキを迎えるのだった。

  1. ^ ガンダム第08小隊イベントで新作初公開東京スポーツ
  2. ^ 『アニメ批評』(マイクロデザイン出版局)1999年7月号掲載の飯田馬之介の発言より。飯田はこの中で主人公シローについて「想像力の欠如した男で、大嫌いだった」「ただのバカですよ」とも語っている。
  3. ^ 『アニメ批評』1999年7月号掲載のインタビューで飯田は、「やっぱり『08小隊』はメカ物ですよ」とコメントしている。
  4. ^ ホビージャパンムック『08MS小隊戦記』(ホビージャパン・1996)の脚本・シリーズ構成の桶谷顕の発言より。
  5. ^ 5,1ch化とハイビジョンニューテレシネによるHDリマスター版のDVDBOX「機動戦士ガンダム第08MS小隊 5,1ch DVD-BOX」の、音声特典の檜山修之井上喜久子速水奨による「第11話 震える山(後編)」のオーディオコメンタリーの中で、檜山が「収録に3年半くらいかかった」と語っている。
  6. ^ しかし、オリコン調べの実売ベースでは『0083』を下回っている。前述のように本作は発売が遅れ、遅れた巻は売上が落ちていった。
  7. ^ 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 - TOKYO MX
  8. ^ 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 - BS11
  9. ^ スカパー、ガンダム27タイトルを続々放送「宇宙世紀完全制覇」。セレクト5で視聴可 - AV Watch
  10. ^ 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 - 関西テレビ
  11. ^ ホビージャパンムック『08MS小隊戦記』(ホビージャパン・1996)にて矛盾ではないのか? という問いに、脚本・シリーズ構成の桶谷顕が答えている。
  12. ^ この機体が、なぜ終戦直前から戦後に生産されたRGM-79C ジム改と同じ姿をしているのかについては、未だにはっきりとした説明がない。
  13. ^ この説明を考案したのはサンライズ井上幸一であると、同じサンライズの河口佳高が語っている。
  14. ^ a b c 特別編のみ。
  15. ^ a b 第5話まで。
  16. ^ 第6話から第11話まで。
  17. ^ 第6話から特別編まで。
  18. ^ 第7話まで。
  19. ^ a b 第8話、第9話。
  20. ^ 第10話から特別編まで。
  21. ^ 公式HPでは第12話として紹介されている。
  22. ^ 機動戦士ガンダム 第08MS小隊”. BS12トゥエルビ. 2021年1月2日閲覧。
  23. ^ 「本誌人気投票では常時5位以内に入っているのだが単行本の売り上げが悪いため打ち切り決定」UMANOSUKEのブログ_2008-04-28
  24. ^ REPORT.2「ひとつひとつの歯車」ライナーノート。


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