推奨ブラウザ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/15 00:28 UTC 版)
推奨ブラウザの歴史
推奨ブラウザはオペレーティングシステムに標準で付属するウェブブラウザか、市場において高シェアを占めるウェブブラウザの中から選ばれることが多い。
第一次ブラウザ戦争前
第一次ブラウザ戦争前は、市場シェアを占めていたMosaicまたはNetscapeブラウザが選ばれることが多かった。
第一次ブラウザ戦争以降
2000年から2006年にかけては、第一次ブラウザ戦争の勝者であるInternet Explorer(IE)を推奨ブラウザとするウェブサイトが最も多く、Netscapeも推奨ブラウザのひとつとして併記されることも多かったが、シェア低下により完全にIE限定にしたサイトもまた多かった。この時代にはIE、Netscapeともに独自の拡張が多く標準化とかけ離れていった。
第二次ブラウザ戦争以降
2005年頃から続く第二次ブラウザ戦争以降にMozilla Firefox、Opera、Safariや、2008年に登場したGoogle Chromeなどのウェブ標準へのより高い準拠を謳うウェブブラウザが市場シェアを伸ばし群雄割拠となったことで、標準化について強く意識されるようになった。このように複数のブラウザが乱立したため、ウェブ標準への準拠のみを謳い、推奨ブラウザを特に明記しないページも増えた。この時代には各ブラウザメーカーがウェブ標準に準拠する方向性で開発するという声明を出している。
NetscapeからFirefoxへ
Netscapeは2008年2月にAOLによる開発サポートが完全停止[1](実際にはその後3月まで延長された[2])され、日本語公式ページでもサポート終了となった。サポート終了に伴い、それまでNetscapeも推奨ブラウザとしていたウェブサイト[3]を中心に、HTMLレンダリングエンジンにNetscapeと同様のGeckoを使用するFirefoxを推奨ブラウザとする動きが加速した。
IE6・IE7 のサポート終了
IE6とIE7についてはマイクロソフトのサポート自体は2014年まで継続されるが、Web標準やHTML5などの普及に伴いIE6をサポート対象から外すサイトがGoogle[4][5]やYahoo![6]など大手サイトを中心に増えている。
また、マイクロソフトがIEの自動アップグレードを2012年に開始[7]したことに伴い、ウェブサイト制作会社においても、IE6・IE7への対応を取りやめたり対応をオプション扱いとする企業が出てきている[8]。
IE8、IE9、IE10のサポート終了
最新のIEが、IE8であったWindows XPは2014年4月8日にマイクロソフトのサポートが終了し、IE9であったWindows Vistaは2017年4月11日にサポートを終了した。2017年現在、Windows 7以降のWindows 7、8.1、10では、IE11が使われている。
マイクロソフトは2016年1月にIE8、IE9、IE10のサポートを終了し、最新バージョンへのアップデートを促している[9]。
IEのサポート完全終了とMicrosoft Edgeへの移行
2022年6月16日(JST 米東部時間6月15日)をもって、IEのサポートが完全終了し、今後はIEでの閲覧ができなくなるとともに、新たなマイクロソフト社の推奨ブラウザ―であるMicrosoft Edgeへの移行を促す画面に変更されることになる。またIEユーザーに対しては、今後セキュリティー更新プログラムが提供されないため、セキュリティー面でのリスクが高くなることから、Edgeを含むサポートが継続されている他のウェブブラウザへの移行や、コンテンツの改修などの対応を求めている[10]
- ^ a b Netscapeの灯が消える - 開発/サポートは2008年2月1日まで | パソコン | マイコミジャーナル
- ^ AOL、「Netscape」のサポート期間を3月1日まで延長
- ^ Yahoo! JAPANのページ全般 ヘルプ - Yahoo! JAPANの推奨ブラウザ
- ^ Google、IE6など古いブラウザのサポート終了へ - ITmedia ニュース
- ^ 記者の眼 - IE7もサポート終了へ、グーグルが変えた業界の慣習:ITpro
- ^ Yahoo!JAPANもIE6サポート終了へ - ITmedia ニュース
- ^ Internet Explorer の自動アップグレードについてのご案内 - The Official Microsoft Japan Blog - Site Home - TechNet Blogs
- ^ 【やじうまWatch】 ウェブ制作会社の「IE 6/7対応は割増料金」の告知に同意の声が多数 ほか -INTERNET Watch
- ^ “Support for older versions of Internet Explorer ended”. Microsoft (2016年1月13日). 2017年9月14日閲覧。
- ^ Microsoft 社 Internet Explorer のサポート終了について
- ^ 例:インターネットチャンネル(Wii)、ニンテンドーDSブラウザー、インターネットブラウザー(PSP)、ブラウザー(PS Vita))など
- ^ ASCII.jp:レスポンシブWebデザインとは|ゼロから始めるレスポンシブWebデザイン入門
- ^ サポート対象サービス パック Internet Explorer(マイクロソフト)
- ^ Mozilla Japan - Netscape ユーザのための Firefox/Thunderbird 移行ガイド - よくある質問 Archived 2009年3月22日, at the Wayback Machine.
- ^ “Android 4.3以前の標準ブラウザーは修正パッチの提供打ち切り]”. 2018年9月16日閲覧。
- ^ “Microsoft サポート”. マイクロソフト. 2017年9月16日閲覧。
- ^ “Internet Explorer 5 for Mac”. マイクロソフト (2006年10月25日). 2008年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月28日閲覧。
- ^ Mozilla Japan ニュース - 旧製品をお使いの皆様へ重要なお知らせ
- ^ Mozilla Japan ニュース - Firefox 1.5.0.12 から 2.0.0.4 へのメジャーアップデート提供を開始
- ^ Firefox 2の最後のセキュリティ更新(2.0.0.20)を公開
- ^ Firefox 3 サポート終了のお知らせ | Mozilla Japan ブログ
- ^ Firefox と Thunderbird のセキュリティアップデートを公開しました | Mozilla Japan ブログ
- ^ Firefox 3.6 と Thunderbird 3.1 のサポートはまもなく終了します | Mozilla Japan ブログ
- ^ 高速リリースサイクルに関するよくある質問 | 次世代ブラウザ Firefox
- ^ Firefox 旧バージョンのダウンロード
- ^ Mozilla Japan ニュース - Mozilla Suite ユーザの皆様へ重要なお知らせ
- ^ Mozilla Japan ナレッジベース - 新しいバージョンへのアップグレード手順
- ^ Opera の利用
- ^ Opera ヘルプ: オートアップデート
- ^ Google Chrome を更新する - Google Chrome ヘルプ
- ^ 例:日本の姓の全国順位データベース - 静岡大学 人文学部 言語文化学科 比較言語文化コース 城岡研究室
サーバ上でCGIが利用できないことを理由に、マイクロソフトのTDC(Tabular Data Control)機能を使用したことから、Internet Explorerと同じエンジンを使用するブラウザ以外では正しく動作しない。
Tabular Data ControlはActiveXコンポーネントの一つ。IEとスクリプトの"危険な関係" (下) "2003.05.09" - "「Tabular Data Control」と呼ばれるデータ整形用のActiveXコンポーネント" - ^ OneStat.comの調査によるIEのシェア:2004年11月 88.9%(IE 6.0は80.95%) - Mozilla's browsers global usage share is 7.35 percent according to OneStat.com
- ^ Janco Associates の調査によるIEのシェア:2005年6月 85.07%(シェア2位はFirefoxで8.83%) - Jul 14, 2005 - Firefox Falters – Netscape Loses Market Share
- ^ OneStat.comの調査によるIEのシェア:2006年7月 83.05%(シェア2位はFirefoxで12.93%) - Global usage share Mozilla Firefox has increased according to OneStat.com
- ^ ブラウザー:Firefoxのシェア、15%突破 - SourceForge.JP Magazine
- ^ Mozilla Links 日本語版:Firefox の世界マーケットシェアが21.1%に達する
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