成田空港 空と大地の歴史館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/04 15:03 UTC 版)
概要
成田空港問題の歴史を後世に伝える常設展示施設として、2011年(平成23年)6月23日に開館した[4]。
成田空港地域共生委員会(現・成田空港地域共生・共栄会議)[注釈 1]の歴史伝承部会の事業を成田国際空港株式会社[注釈 2]が継承し、「建設側と反対側の双方の観点から、バランスの良い展示に配慮する」というテーマで、開館の準備を進めた[2]。
常設展示では、新東京国際空港(旧称)建設前に当地で営まれていた農業や戦後開拓の歴史、1960年代から1970年代における日本の流行、成田空港反対闘争の様子、管制塔占拠事件、政府側と熱田派の間で話し合いが行われたシンポジウムや円卓会議、成田国際空港の現在と将来に係る資料を展示している。
反対運動に関連した展示物として、以下のものが展示されている。
また、三里塚闘争が発生した時代背景として、当時の雑誌の表紙なども展示されている。
常設展示のほか、館内別室で企画展も行っている。
館内の「朝日のラウンジ」には、成田国際空港の共生施策実施情報・運用情報・航空機騒音測定結果の提供や航跡図の公開をする「空港情報コーナー」が存在する[5]。
運営に当たっている係員は、新東京国際空港公団を定年退職した元職員であり、資料の解説や説明を希望する来館者に対して行なっている[2]。
NAA歴史伝承委員会地域専門部会には、大学教授のほか、かつては反対同盟員だった人物も存在する。また、反対同盟熱田派の熱田元代表夫婦をはじめ、かつて三里塚芝山連合空港反対同盟に所属していた人物も、歴史館の協力者一覧に名前を連ねている[6]。
注釈
出典
- ^ 空と大地の歴史館:成田空港問題45年、芝山町にきょう開館 評価に賛否『毎日新聞』2011年06月23日。
- ^ a b c d 城之内和義 (2016年2月27日). “「空と大地の歴史館」はトリビアに満ちあふれていた 「流血の日々」コーナーには闘争ヘルメットや火炎瓶も…”. 産経ニュース (産経新聞社) 2017年3月28日閲覧。
- ^ 『「成田空港 空と大地の歴史館」の開館について』(PDF)(プレスリリース)成田国際空港、2011年6月6日 。2017年3月28日閲覧。
- ^ 『「成田空港 空と大地の歴史館」の開館について』(html)(プレスリリース)芝山町、2011年7月11日 。2017年6月29日閲覧。
- ^ 『7月1日「成田空港 空と大地の歴史館」館内に「空港情報コーナー」がオープン』(PDF)(プレスリリース)成田国際空港、2016年6月16日 。2017年3月28日閲覧。
- ^ 館内の協力者一覧掲示より
- ^ “NAA歴史伝承委員会の紹介”. NAA歴史伝承委員会. 2017年3月28日閲覧。
- ^ “石毛博道らによる「歴史伝承館」策動許すな”. 三里塚芝山連合空港反対同盟(北原派) (2009年2月16日). 2017年3月28日閲覧。
- ^ “「歴史伝承館」による闘争破壊許すな”. 革命的共産主義者同盟全国委員会 (2009年3月1日). 2017年3月28日閲覧。
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