小坂製錬小坂線 駅一覧

小坂製錬小坂線

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/05 15:16 UTC 版)

駅一覧

所在地は廃止時点のもの。全駅秋田県に所在。

小坂線

駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線・備考 所在地
大館駅 - 0.0 東日本旅客鉄道奥羽本線花輪線
同和鉱業花岡線(1985年4月1日廃止)
大館市
岱野駅 2.9 2.9 1994年10月1日廃止
東岱野駅 1.3 4.2 1994年10月1日廃止
小雪沢駅     1961年10月1日廃止
雪沢温泉駅
(雪沢鉱泉駅)
4.3 8.5 1994年10月1日廃止
新沢駅 1.9 10.4 1994年10月1日廃止
深沢駅 2.3 12.7 1994年10月1日廃止
茂内駅 1.2 13.9 小坂鉄道:長木沢支線(1951年4月5日廃止)
篭谷駅 1.8 15.7 1994年10月1日廃止
古館駅 5.8 21.5 1994年10月1日廃止 鹿角郡小坂町
小坂駅 0.8 22.3  

小坂線の大館駅のホームと、JR線の大館駅のホームは離れていた。また、岱野・新沢・茂内・小坂駅の駅舎は現在でも残っている。ホームは岱野・小雪沢・雪沢温泉・茂内・篭谷・小坂駅で残っている。

長木沢支線

駅名 営業キロ 接続路線・備考 所在地
茂内駅 0.0 小坂線 北秋田郡長木村
長木沢駅 3.8  

輸送・収支実績

戦前の輸送収支実績

廃線後について

線路は廃線後も撤去されず、全線にわたって残されており、走行試験線への活用が検討されていたが、2012年に設立されたNPO法人 大館・小坂鉄道レールバイクにより、定期的にレールバイクを走行させるイベントが開催されている。

大館市側の跡地

レール跡の敷地がDOWAメタルマイン、元大館駅構内の敷地がDOWAホールディングス、廃線後に取り壊されていなかった岱野駅、茂内駅、新沢駅などが小坂製錬の所有であったが、今後も活用する見通しがないことから、2014年4月1日に大館駅から大館市・小坂町境界までのすべての土地・建物が大館市へ無償譲渡された[25]

2014年11月2日に廃線跡を利用して大手電機メーカーのパナソニックが、同社の乾電池EVOLTA」の宣伝を目的に、EVOLTA単一乾電池99本で電車を走らせるイベント『エボルタ電池鉄道・廃線1日復活チャレンジ』を開催した。電車はパナソニックと秋田県立大学が共同開発した独自製作のもので、鉄・アルミ・特殊強化段ボールの素材で作られた定員10名程度の2軸の車両だった。当日はファンのほか地元小学校の児童らを乗せ、12時45分に旧・雪沢温泉駅付近を出発、時速6kmでゆっくり走行し途中の4箇所の停車地点を経由して、当初の目標である約8.5kmを走破した[27][26]

小坂町側の跡地

小坂駅を鉄道テーマパークにする方針が小坂町によって示され[29]、2014年3月24日に、DOWAホールディングス・DOWAメタルマイン・小坂製錬と小坂駅構内敷地を賃貸契約し、それ以外のディーゼル機関車、ラッセル車などの車両と、旧小坂駅舎、詰め所、踏切、橋梁、レールおよびレール用敷地など無償譲渡の契約を交わした。同年6月1日に「小坂鉄道レールパーク」としてオープンし、このうちディーゼル機関車・ラッセル車が一般展示されている。ディーゼル機関車、ラッセル車は展示するだけではなく実際に運転体験ができる。ディーゼル機関車を運転できるのは、日本国内の常設展示施設としては他にない[24][30](気動車等を含めれば他にふるさと銀河線りくべつ鉄道等の例がある)。

また2015年10月31日には、寝台特急「あけぼの」で使用されていた24系寝台客車を利用した列車ホテルブルートレインあけぼの」が開業した[31]

旅客輸送廃止後の代替輸送

秋北バスが、かつての新沢線を延長して一般路線バス「小坂線」を、小坂鉄道に並行する秋田県道2号大館十和田湖線の経路(一部旧道)をおおむね1 - 2時間間隔で運行している。


  1. ^ a b c 小坂製錬、鉄道の運行休止へ 貨物の濃硫酸生産終了 - さきがけonTheWeb(秋田魁新報社、2008年3月6日付。2008年3月7日時点のウェブ魚拓によるアーカイブ
  2. ^ a b c 小坂製錬株式会社の鉄道事業(小坂線)廃止について』(PDF)(プレスリリース)国土交通省東北運輸局、2008年9月18日。 オリジナルの2011年7月22日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20110722105323/http://wwwtb.mlit.go.jp/tohoku/puresu/td080918.pdf2014年3月3日閲覧 
  3. ^ a b c d e 岡本憲之『全国軽便鉄道』JTB、1999年、pp.44-45
  4. ^ 9月22日『日本鉄道旅行地図帳』9号、62頁
  5. ^ 『大館市史』第3巻上、1983年、529頁
  6. ^ 『全国軽便鉄道』の原文ママ。当時の法規では私設鉄道
  7. ^ 『大館市史』第3巻上、527頁
  8. ^ a b c 寺田裕一『データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2002年、p.28
  9. ^ 『電気事業要覧. 第21回 昭和5年3月』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  10. ^ 以後改軌による電気運転取りやめまで、電気機関車はこの2両だけで推移した。主電動機装備の台車のみを1両分余分に保有し、夜間に車庫で機関車をジャッキアップして台車のみを整備済みのものに取り換えることで、予備車無しの運行を続けていた。
  11. ^ a b 寺田裕一『データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2002年、p.185
  12. ^ a b “小坂製錬へ経営移管 小坂鉄道線”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1989年9月22日) 
  13. ^ 「仮免許状下付」『官報』1908年2月14日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  14. ^ a b 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  15. ^ 『日本全国諸会社役員録. 明治43年』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  16. ^ 「本免許状下付」『官報』1909年4月15日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  17. ^ 「運輸開始」『官報』1909年5月12日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  18. ^ 「軽便鉄道指定」『官報』1911年2月21日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  19. ^ 「軽便鉄道停車場設置」『官報』1915年10月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  20. ^ 宮脇俊三編『鉄道廃線跡を歩く』10、JTB、2003年、58-59頁
  21. ^ 「運輸省告示第76号」『官報』1951年4月18日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  22. ^ 西裕之『全国森林鉄道』JTB、2001年、33頁
  23. ^ 広報大館 2004年12月16日付 P.2 (PDF) - 大館市(2012年2月3日閲覧)
  24. ^ a b “小坂鉄道遺産 無償譲渡を正式契約 DOWA3社 レールパークの基盤整う”. 北鹿新聞. (2014年3月25日) 
  25. ^ a b “旧小坂鉄道敷地 大館市の所有に 4月1日付DOWAと寄付契約”. 北鹿新聞. (2014年3月20日) 
  26. ^ a b パナソニック公式サイト「エボルタチャレンジ2014〜廃線1日復活チャレンジ」 - パナソニック・2014年11月3日
  27. ^ a b 「乾電池エボルタ(単1形)」を使い、電車の有人走行に挑戦 - パナソニック・2014年9月8日
  28. ^ a b (私鐡倶楽部1984)p.39
  29. ^ “走行試験線を模索 秋田・小坂町の鉱山鉄道再生策”. 河北新報. (2009年6月17日). オリジナルの2009年6月23日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090623085225/http://www.kahoku.co.jp/news/2009/06/20090617t42005.htm 2014年3月3日閲覧。 
  30. ^ 旧鉱山鉄道をテーマパークに=機関車運転体験も-秋田 - 時事通信社、2014年6月2日
  31. ^ 小坂鉄道レールパーク「ブルートレインあけぼの」プレオープン。 - 鉄道ホビダス 編集長敬白、2015年11月9日


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