富重利平 乃木希典と利平

富重利平

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/08 18:22 UTC 版)

乃木希典と利平

利平は乃木から、西南戦争で焼けた所を写してほしいとの依頼を受け、3日間彼の車に従って歩き、写真を撮影した。仕事の後、乃木からは「お前も大分戦争でひどい目にあったが金を持たんだろう。今日写したのを数千枚焼付けてくれ。金は一度にやっとく。この写真は今度の戦争で怪我をした人にやるつもり。たくさんの枚数で長くかかるだろうがそれはかまわぬ。」との声をかけられた。乃木の写真も現在に残っている。

性格

写真業界で価格競争が激しくなっても、利平はその間に先進技術の練磨に努め、研究を重ねた。また、彼は温厚篤実で人と争うことを好まず、社会公共のためには協力奉仕を惜しまず、衆望を負って種々の役職を引き受けて熊本市の発展に尽した。各種の救援、慈善事業、学校教育事業に多額の私財を寄付している。

撮影した人物、風景

明治初期(1874年)の熊本城、富重利平の作品

など

文献

  • 熊本県立美術館 第15回 熊本の美術展「冨重写真所の130年」、1993年
  • 富重利平作品集刊行会 『冨重利平の作品集』、1977年 (森下功の略年表あり)
  • 正木三郎 『富重利平翁小伝』、1963年 (熊本県近代文化功労者昭和38年度表彰)
  • 富田紘一 『古写真に探る 熊本城と城下町』、1999年 熊本上代文化研究会

観覧項目


  1. ^ 一部の文献に冨重利平とあるが、戸籍や墓地では富重表記である。
  2. ^ 戸籍には8月13日とある。
  3. ^ 文献(不明)によっては亀屋、また安部徳太郎とされる。
  4. ^ 正木三郎 『富重利平翁小伝』
  5. ^ Deutsches Hygiene-Museum Dresden(2005) Deutsches Hygiene-Museum, Dresden, Germany


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