国鉄トム50000形貨車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/25 13:51 UTC 版)
同形車
加悦鉄道トム51形
トム51形は、1943年(昭和18年)、に30両(トム51 - トム80)が、若松車輛で製造された15 t 積み無蓋車である。大江山鉱山から産出されるニッケル鉱の輸送用として、日本冶金所有の私有貨車として製造され、加悦鉄道に車籍編入されていたものだが、戦後は用途を喪失し、20両が4社に譲渡された。
1947年(昭和22年)、10両(トム51 - トム60)が日本ニッケル鉄道(後の上武鉄道)が借り受けて使用し、後年トム56 - トム60が正式に譲渡された。そのうちトム58 - トム60が、1968年10月1日国鉄ダイヤ改正後も、国鉄に直通する条件となる二段リンク改造を受け、1972年(昭和47年)まで在籍した。
10両(トム61 - トム70)は、1948年(昭和23年)3月に昭和電工富山工場に譲渡され、西濃鉄道に車籍編入されて、石灰石の輸送に使用された。これらは昭和30年代前半に除籍されたが、その後の消息は不明である。
1949年(昭和24年)には、2両(トム71, トム72)が上毛電気鉄道に譲渡され、トム200形(トム201, トム202)として、主に事業用に使用された。
同年4月には3両(トム73 - トム75)が南部鉄道に譲渡されて、トム51形(トム53 - トム55)となった。これらは、主に国鉄直通車として使用された。
残る10両(トム51 - トム55, トム76 - トム80)は、1952年(昭和27年)の日本冶金大江山工場(岩滝)の操業再開にともなって使用を再開したが、国鉄直通の廃止とともに用途を喪失し、トム51 - トム55は1966年(昭和41年)3月に廃車、トム76 - トム80については加悦駅構内に放置されることとなった。
名古屋鉄道トム1100形
トム1100形は、1942年(昭和17年)から1943年(昭和18年)に20両(トム1101 - トム1120)が日本車輌製造及び木南車輌製造で製造された15 t 積木造無蓋車である。国鉄直通貨車であり、東部線で運用され、後に三河線でも運用された。4両(トム1111・トム1118・トム1119・トム1120)はパルプ専用車となった。
1968年(昭和43年)のヨンサントオダイヤ改正により国鉄直通貨車の認可を失った後は社内貨物用として運用され、1970年(昭和45年)に形式消滅する。
- 国鉄トム50000形貨車のページへのリンク