四次方程式 解の様子

四次方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/27 14:32 UTC 版)

解の様子

四次方程式は、代数学の基本定理より、高々4個の複素数解を持つ。

四次方程式 ax4 + bx3 + cx2 + dx + e = 0判別式

によって与えられ、係数によって定まる以下の4個の定数によってさらに詳細な情報が得られる。

Δ, P, R, Δ0, D に関して、以下の事実が成立する[1]

  1. Δ < 0 のとき、異なる2個の実数解と1組の共役複素数解を持つ。
  2. Δ > 0 のとき、
    1. P < 0 かつ D < 0 ならば、相異なる4個の実数解を持つ。
    2. P > 0 または D > 0 ならば、2組の共役複素数解を持つ。
  3. Δ = 0 のときにのみ、方程式は重解を持ち、
    1. P < 0 かつ D < 0 かつ Δ0 ≠ 0 ならば、1個の実数二重解と、異なる2個の重複度 1 の実数解を持つ。
    2. D > 0 または(P < 0 かつ(D, R のどちらかが0でない))ならば、1個の実数二重解と、1組の共役複素数解を持つ。
    3. Δ0 = 0 かつ D ≠ 0ならば、1個の実数三重解と、1個の重複度 1 の実数解を持つ。
    4. D = 0 のとき、
      1. P < 0 ならば、異なる 2個の実数二重解を持つ。
      2. P < 0 かつ R = 0 ならば、1組の共役複素数である、異なる 2個の虚数二重解を持つ。
      3. Δ0 = 0 ならば、b/4a を実数四重解として持つ。

以上には、例えば Δ > 0 かつ P·D < 0 である場合などが記されていない。しかし、このような組み合わせは実際には存在しない。


  1. ^ Rees, E. L. (1922). “Graphical Discussion of the Roots of a Quartic Equation”. The American Mathematical Monthly 29 (2): 51-55. doi:10.2307/2972804. JSTOR 2972804. 
  2. ^ Charles Hermite (1858). “Sur la résolution de l'équation du cinquième degré”. Comptes rendus hebdomadaires des séances de l'Académie des sciences 46: 508–515. https://gallica.bnf.fr/ark:/12148/bpt6k3003h/f508.image.langEN. 






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