四次構造の決定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 13:32 UTC 版)
タンパク質の四次構造は、様々な実験条件下にあるタンパク質試料に対応した多様な実験手法により決定することができる。これらの実験はしばしば天然タンパクの推定質量を与え、各サブユニットの質量や立体化学についての既知情報と協同して、ある程度の正確性を以って四次構造を予測することができる。しかし様々な理由により、正確なサブユニット組成が必ず決定できるとは限らない。 タンパク質複合体に含まれる多くのサブユニットは、無傷のままの複合体(天然溶液条件を要する)の質量や流体力学的分子体積を測定することによって決定できることが多い。折り畳まれたタンパク質では、質量は偏比容 0.73 ml/g を用いて体積から推測できる。しかし、体積測定は質量測定に比べて信頼性に欠ける。それは「折り畳まれていない」タンパク質は折り畳まれたタンパク質よりずっと大きな体積があるように見えてしまうからである。タンパク質の折り畳みがほどけているか、それともオリゴマー複合体を形成しているかを調べるなど更なる実験が必要である。
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