初山別村
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/26 02:34 UTC 版)
村名の由来
アイヌ語に由来するが諸説ある。
村の公式見解は「ソウサンベツ(滝が・そこで・流れ出ている・川)」となっているが[3]、道アイヌ施策推進室による「アイヌ語地名リスト」では、山田秀三による解釈「ソエサンペッ(so-e-san-pet)」(滝が・そこで・流れ出ている・川)を掲載したうえで[4]、幕末・明治の探検家松浦武四郎が同地について「ソウサンベツ。滝落ちる義なり」と著述していることから「ソサンペッ(so-san-oet)」(滝・下る・川)説ではないか、との見解も掲載している[4]。
この他、永田方正は「スサㇺペッ(susam-pet)」(シシャモ・川)説を出していたが[4]、この説は疑問視されている[4][5]。また、1973年に日本国有鉄道北海道総局が発行した『北海道 駅名の起源』では羽幌線初山別駅の由来について、「シュシュ・サム・ペッ〔ママ〕」(ヤナギ原の近くの川)ではないか、とする見解を掲載している[5]。
沿革
- 1781年(天明元年):同年記された『松前史』に「モロクベツ・シュシャベツ・フラレベツ・オタコベツ」の地名が記される[3]。
- 1880年(明治13年):苫前戸長役場の管轄となる[3]。
- 1894年(明治27年)2月3日:羽幌戸長役場の管轄となる[3]。
- 1900年(明治33年)6月7日:初山別村戸長役場を創設(開基)[3]。
- 1909年(明治42年)4月1日:二級町村制施行、苫前郡初山別村[3]。
- 1941年(昭和16年):村内に9字(有明、栄、初浦、千代田、豊岬、明里、大沢、共成、御料)が成立。
- 1965年:字・初浦を字・初山別に改称。
- 1989年(平成元年):しょさんべつ天文台の設置。
行政
1971年以降、2023年の第20回統一地方選挙まで13回連続で(52年間)、村長選が無投票となっている[6]。
経済
主要産業は漁業。農業や酪農もあり、新規就農者支援事業を2006年度から開始する。
特産品の農産物にはハスカップ、ミニトマトなどがあり、ジャムやシロップ、ワインなどハスカップの加工品も製造。海産物はフグやタコがあがり、天然フグの骨をダシに使用したそばつゆが特産品として考案されている。初山別漁協加工場では、ぬかニシン・ぬかホッケ・酢イカなどを製造・販売する。
農協・漁協
- るもい農業協同組合(JAるもい)初山別支所
- 北るもい漁業協同組合初山別支所
金融機関
- 留萌信用金庫初山別支店
郵便局
- 初山別郵便局(集配局)
- 豊岬郵便局
- 有明郵便局
- ^ 総務省統計局統計調査部国勢統計課『平成27年国勢調査小地域集計01北海道《年齢(5歳階級)、男女別人口、総年齢及び平均年齢(外国人-特掲)-町丁・字等》』(CSV)(レポート)総務省、2017年1月27日 。2017年5月20日閲覧。
※条町区分地の一部に0人の地域がある場合でも他の同一区分地で人口がある場合は除いた。 - ^ “初山別 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月26日閲覧。
- ^ a b c d e f “村の概要”. 初山別村. 2019年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月21日閲覧。
- ^ a b c d “アイヌ語地名リスト シベ〜セツ P61-70P”. アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2019年3月21日閲覧。
- ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、108頁。ASIN B000J9RBUY。
- ^ “無投票当選相次ぐ 北海道初山別村長選では13回連続”. 産経新聞 (2023年4月18日). 2023年4月18日閲覧。
- ^ 日本放送協会『「冬の北海道 村のコンビニで」 - ドキュメント72時間』 。2023年3月12日閲覧。
固有名詞の分類
- 初山別村のページへのリンク