八丈島空港
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/27 02:22 UTC 版)
概要
1927年(昭和2年)に旧海軍飛行場として誕生。戦後、八丈島三根出身の実業家、小宮山源一が、旧海軍の飛行場に更に400mを増強、1954年(昭和29年)に運営は村営とした。1962年(昭和37年)、滑走路1,200mで供用開始[1]。 《1972年(昭和47年)、1500mに延長 1982年(昭和57年)、1800mに延長 2004年(平成16年)、2000mに延長》
1955年、初の定期便である青木航空(後の藤田航空、現・全日本空輸)が東京国際空港線を開設。一時期は名古屋空港にも路線があったが、1985年(昭和60年)11月に休止された。また、同年、小宮山源一が八丈島の観葉植物、新鮮な果実、農産品を広く国内各地に送り出すことなどを趣旨に八丈島航空農業協同組合を設立、パイパー PA-22 トライ・ペイサーなどの小型機を就航させ、農産物はもとより、毎日チャーター便を出して人も運び、東京 - 八丈島間の航路発展に努めた。
年間利用客数は、国内210,981人(2018年(平成30年)度)[2]。
三原山と八丈富士に挟まれた地形にあり、加えて外洋の孤島という事情から風の変化が大きく霧も発生しやすいなど国内でも屈指の離着陸が難しい空港である[注釈 1]。このため条件付き運航や引き返し、欠航が生じやすい。
歴史
2000年(平成12年)よりエアーニッポンのボーイング737-400型機(愛称:アイランドドルフィン)が八丈島路線専用として就航。2機目導入以降は他路線で使用されることもあり、その際の八丈島路線はボーイング737-500型機で運航された。なお、2019年(平成31年/令和元年)現在の使用機材はエアバスA320型機・ボーイング737-800型機である。
2005年(平成17年)10月より「東京国際空港線の運賃1割値下げ」を公約した八丈町長(当時)の浅沼道徳の念願が叶い、同年上期には片道あたり12,250~13,050円[4]だった運賃が、条件付きで片道あたり10,200円[5]まで引き下げられた。条件は、半年間で1万人以上の利用者増というものであったが、これを達成し2006年(平成18年)4月以降も値下げ継続となった。その後運賃の改定を繰り返して、2017年春ダイヤ現在は往復運賃の片道あたりの運賃は14,900~15,000円となっている[6]。
また、同じく2005年(平成17年)10月には1日4往復のダイヤだった東京国際空港 - 八丈島路線(直行便)のうち、往復の各1便ずつが大島空港経由へ変更された。その後、2009年(平成21年)9月30日を以って大島空港と八丈島空港を結ぶ往復の各1便は運休される事となり、同年10月以降は直行便各3便のみの運航となった。
2013年(平成25年)2月7日官報号外第24号にて、管制保安業務及び事務所業務が2013年4月1日付で、羽田へ移管告示。これに伴い、レディオ空港からリモート空港へと移行した。
2016年(平成28年)10月30日分からは、八丈島発着路線において乗継割引運賃が新たに設定されることとなった。対象空港は東京国際空港を経由して大阪国際空港、関西国際空港、神戸空港、福岡空港、北九州空港[注釈 2]、大分空港、熊本空港、佐賀空港、長崎空港、宮崎空港、鹿児島空港である。乗継割引運賃により近畿・九州地方の各空港⇔八丈島空港間の運賃が軽減されることとなった[7]。2017年(平成29年)3月1日からは東京国際空港を経由して小松空港も乗継割引運賃の対象となり、小松空港⇔八丈島空港間も運賃が軽減された[8]。なお、近畿・九州地方の各空港と小松空港以外発着では八丈島空港への乗継割引運賃が設定されていない。
2017年(平成29年)9月1日からは有人国境離島法により航空運賃の軽減措置が実施されることとなり、2017年春ダイヤ現在の往復運賃の片道あたりの運賃は14,900~15,000円であるところが、八丈町に住民登録をしている場合に限り購入できる八丈島アイきっぷ利用で片道あたり13,790円[9]まで軽減されることとなった。なお、2019年(令和元年)10月1日現在の八丈島アイきっぷの運賃は、消費税率引き上げに伴い片道あたり13,800円となっている[10]。
近年はフジドリームエアラインズによるチャーター便が不定期で運航されている。名古屋小牧、静岡、岡山、広島などとの間で運航実績がある[11][12]。
2022年10月1日にリモート管制が羽田から新千歳空港に移管された[13][14]。
施設
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- 売店
- 保安検査場外のみ。保安検査を通過した後は、自動販売機が設置されている。
- レストラン 1店舗
- 有料待合室 なし。
- 展望デッキ
- 無料
- 飛行機ゲート
- PBB(旅客乗降橋)一基設置
- ^ “八丈島空港”. 管内空港の現況. 国土交通省東京航空局. 2014年7月11日閲覧。
- ^ 『八丈島空港』(PDF)(プレスリリース)国土交通省 。
- ^ “国内空港「凄テク着陸」はどこで実施? ANAパイロットに聞く 超レアなものも…”. 乗りものニュース (2021年2月26日). 2021年4月3日閲覧。
- ^ 『運賃一覧(2005年4月1日~2005年9月30日搭乗分)』(PDF)(プレスリリース)全日本空輸 。
- ^ 『運賃一覧(2005年10月1日~2006年3月31日搭乗分)』(PDF)(プレスリリース)全日本空輸 。
- ^ 『2017年3月26日~2017年10月28日ご搭乗分 各種運賃一覧』(PDF)(プレスリリース)全日本空輸 。
- ^ 『ANA 乗継運賃を設定』(プレスリリース)東京都八丈町 。
- ^ 『乗継キャンペーン.pdf 八丈島 乗継キャンペーン - 小松空港』(PDF)(プレスリリース)小松空港 。
- ^ (PDF) 航空路旅客運賃の島民割引が始まります!, 東京都八丈町
- ^ (PDF) 消費税率改正に伴う2019年10月1日~2020年10月24日ご搭乗分の国内線運賃について, 全日本空輸
- ^ 八丈島観光協会twitter
- ^ 東京・八丈島の歴史や自然堪能 岡山空港発着直行便ツアー
- ^ 国土交通省航空局交通管制部運用課. “運航拠点・対空集約実施計画(案)”. 日本航空機操縦士協会. 2022年1月16日閲覧。
- ^ 国土交通省航空局交通管制部運用課. “運航拠点・対空集約実施計画 FAQ”. 日本航空機操縦士協会. 2022年1月16日閲覧。
- ^ ANAウイングスの機材・乗務員による運航便含む
- ^ “年表詳細”. 2021年3月5日閲覧。
固有名詞の分類
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