リュードベリ定数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 23:55 UTC 版)
リュードベリ定数 Rydberg constant | |
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記号 | R∞ |
値 | 10973731.568157(12) m−1 [1] |
相対標準不確かさ | 1.1×10−12 |
語源 | ヨハネス・リュードベリ |
リュードベリ 英 rydberg | |
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記号 | Ry |
系 | リュードベリ原子単位系 |
量 | エネルギー |
SI | 2.1798723611030(24)×10−18 J[2] |
定義 | 基底状態にある水素原子の電子軌道の固有エネルギー |
語源 | ヨハネス・リュードベリ |
リュードベリ定数の値は
リュードベリの公式
原子は特有な線スペクトルの配列をもつ。 水素原子の線スペクトルはもっとも簡単な配列をしており、ヨハン・ヤコブ・バルマーは可視光域の線スペクトルの波長 λ が
と表されることを発見した。
リュードベリは他の原子の線スペクトルの波長 λ が、適当な正の整数 m, n (n>m) を用いて波数が
と表されることを発見した[3]。これはリュードベリの公式と呼ばれる。 係数 R∞ は原子の種類によらない普遍定数であり、これがリュードベリ定数である。 a, b は原子ごとの線スペクトルの系列によって近似的に一定の値をとる定数である。 水素原子では a=b=0 であり、バルマーが示した式は m=2 の特別の場合である。
ボーア模型からの導出
観測結果から求められたリュードベリ定数であったが、20世紀に入り量子力学が発展すると、ボーアやゾンマーフェルトによって理論的に他の物理定数と関係づけられることが示された。 ボーアの原子模型によれば、リュードベリ定数は、電子の質量 me、電気素量 e 、光速度 c、プランク定数 h、真空の誘電率 ε0 を用いて、
と表すことができる。 微細構造定数 α を用いると、
と簡略化できる。また、ハートリーエネルギー Eh を用いて、
と表すこともできる[4]。
波数をエネルギーに換算した値はリュードベリ原子単位系においてエネルギーの単位リュードベリ(rydberg、記号 Ry)として用いられ、その値は
である[5]。上記の通り 1 rydberg は (1/2) hartree に等しい。
- 1 リュードベリ定数とは
- 2 リュードベリ定数の概要
- 3 水素原子のスペクトル
- 4 水素原子以外での重要性
- 5 外部リンク
リュードベリ定数と同じ種類の言葉
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