フォーミュラ・ニッポン
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チーム名
シリーズ発足に際し多くのファンに親しみを持ってもらうため、全エントラントは従来のエントラント名や車名(スポンサー+マシン)ではなく、野球やサッカーで一般的な“チーム名”を使用した。これはレース界で初の試みであった。
JRP中期計画
2009年 - 2011年
JRPは、2007年8月26日に「2009〜2011 JRP中期計画報告会」を開催し、2009年以降の基本方針および新規導入車両を発表した。これはシリーズのさらなる活性化を目指して、新たな取り組みを開始するものであった。
- 基本方針
-
- 世界から目標とされるシリーズの構築
- ファンの満足度アップとなる、最も面白いレースの提供
- 新シャシー、新エンジンの導入
- 新規レースの調査・研究(市街地レース、オーバルレース)
- ハイブリッド、水素、バイオエタノールなどの環境に配慮したエンジンの研究
- 大会数は最大で国内10戦・海外1戦とし、パシフィックエリア開催を目指す
- 車両(スウィフト・エンジニアリング社製)
-
- 日本独自のカテゴリーとして、今までにない斬新なデザインの追求(先進性と変化)
- よりスリリングなレース展開が可能な車両
- 最低3年間使用可能な安全性と耐久性の確保
FN09(新型車両) | FN06(旧型車両) | 備考 | |
---|---|---|---|
全長 | 4,775mm | 4,667.5mm | |
ホイールベース | 3,000mm | 3,000mm | |
車両最大幅 | 2,000mm | 1,800mm | 車両中心線からタイヤ外側まで実測で1,000mm以内 |
車体最大幅 | 1,600mm | 1,450mm | ウイングを除く、ボディワークの最大幅 |
フロントウイング幅 | 1,800mm | 1,450mm | |
リヤウイング幅 | 1,220mm | 1,000mm | |
車両重量 | 670kg | 666kg | ドライバー搭乗時 |
燃料タンク容量 | 115L | 135L | 車体サイドに設ける給油口から給油可能な最大値 |
ミッション | リカルド社製6速 | ヒューランド社製6速 | 共にパドルシフト |
ブレーキ | PFC社製6ピストン | ブレンボ社製4ピストン | |
フロントタイヤ | 235/55R13 | 235/55R13 | |
リヤタイヤ | 340/620R13 | 340/620R13 | |
安全基準 | 2006年F1に基づく | 2002年インターF3000に基づく |
- エンジン
-
- より多くのエンジンメーカーが参加しやすいレギュレーションを確立する
- 現状の音量規制を遵守し、且つ、より魅力のある音を追求する
- 目標出力600hp以上
- 3.4L、V型8気筒
- 最低重量120kg
- 3レースで使用できるエンジンは1基とする
- オーバーテイクボタンの搭載
新型エンジン | 現行エンジン | 備考 | |
---|---|---|---|
排気量 | 3,400cc | 3,000cc | |
出力 | 600/hp+α | 550/hp | |
気筒数 | V型8気筒 | V型8気筒 | バンク角90° |
吸気 | 自然吸気 | 自然吸気 | |
重量 | 120kg | 127kg | エアボックス、エアフィルター込み |
回転数制限 | 10,700rpm | 10,300rpm | |
回転数制限方式 | ECU | ECU |
上記の2009年シャシー及びエンジンのスペックから、ハード面での大幅なパフォーマンスアップが期待された。また、エンジンに関しては2009年からのSUPER GTのGT500クラスと基本設計は同じものを使用した。
2012年
本来であれば、FN09の導入から3年が経過する2012年は新型シャシーの導入時期となり、それに併せて新しい中期計画が発表されるのが通例であったが、2011年のシーズン開幕前記者会見でJRP社長の白井裕は、新型シャシー導入について「昨今の経済情勢を踏まえると難しいだろう」と語り、非公式ながら当面の間従来のFN09をアップデートしながら継続使用する考えを示した[4]。その後2012年3月に、FN09は2013年まで使用し、2014年から新シャシーに切り替えるスケジュールが明らかにされている[5]。
なお将来的には、新たにハイブリッドシステム「System-E(仮称)」を導入する方針である。当初はエネルギー回生を行わないシステムとなる予定だったが、2011年9月に行われたテストではF1における運動エネルギー回生システム(KERS)相当のシステムとなった[6]。基本システムは共通とするもののバッテリーについては自由競争とすることで、バッテリーメーカー間の開発競争が起きることを期待している[4]。ただ当初は2012年からの導入を予定していたが、その後導入時期が2014年[5]→2015年と延期されている。
それ以外に、2012年からはシンガポールでのレース(現在のシンガポール市街地コースではなく、新設するサーキットでのレースを予定)を行う方針で調整が進められていたが[4]、運営会社が入札時に不正を行ったことが明るみに出たこともあり工事は中断し、結局「開催の話は白紙に戻った」という形になった[5]。
2012年3月26日の開催概要発表会にて「フォーミュラ・ニッポン」の名称はこの年限りとし、一般公募で選ばれた新名称を2013年より使用することが発表され[7]、8月5日に新名称を「全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ」に決定したことが発表された[8]。
歴代チャンピオン
- エンジンチューナー部門は2004年までの開催
年 | ドライバー (所属チーム/マシン) |
チーム (マシン) |
エンジンチューナー |
---|---|---|---|
1996年 | ラルフ・シューマッハ (X-JAPAN Racing Team Le Mans/レイナード・無限・東名) |
X-JAPAN Racing Team Le Mans (レイナード・無限・東名) |
東名エンジン |
1997年 | ペドロ・デ・ラ・ロサ (SHIONOGI TEAM NOVA/ローラ・無限・尾川) |
SHIONOGI TEAM NOVA (ローラ・無限・尾川) |
尾川自動車 |
1998年 | 本山哲 (LEMONed Racing Team Le Mans/レイナード・無限) |
LEMONed Racing Team Le Mans (レイナード・無限) |
東名エンジン |
1999年 | トム・コロネル (PIAA NAKAJIMA RACING/レイナード・無限) |
PIAA NAKAJIMA RACING (レイナード・無限) |
尾川自動車 |
2000年 | 高木虎之介 (PIAA NAKAJIMA RACING/レイナード・無限) |
PIAA NAKAJIMA RACING (レイナード・無限) |
尾川自動車 |
2001年 | 本山哲 (excite TEAM IMPUL/レイナード・無限) |
TEAM 5ZIGEN (レイナード・無限) |
東名エンジン |
2002年 | ラルフ・ファーマン (PIAA NAKAJIMA RACING/レイナード・無限) |
PIAA NAKAJIMA RACING (レイナード・無限) |
東名エンジン |
2003年 | 本山哲 (TEAM IMPUL/ローラ・無限) |
TEAM IMPUL (ローラ・無限) |
東名エンジン |
2004年 | リチャード・ライアン (DoCoMo TEAM DANDELION RACING/ローラ・無限) |
mobilecast TEAM IMPUL (ローラ・無限) |
東名エンジン |
2005年 | 本山哲 (arting RACING TEAM with IMPUL/ローラ・無限) |
mobilecast TEAM IMPUL arting RACING TEAM with IMPUL (ローラ・無限) |
not held |
2006年 | ブノワ・トレルイエ (mobilecast TEAM IMPUL/ローラ・トヨタ) |
mobilecast TEAM IMPUL (ローラ・トヨタ) | |
2007年 | 松田次生 (mobilecast TEAM IMPUL/ローラ・トヨタ) |
mobilecast TEAM IMPUL (ローラ・トヨタ) | |
2008年 | 松田次生 (LAWSON TEAM IMPUL/ローラ・トヨタ) |
LAWSON TEAM IMPUL (ローラ・トヨタ) | |
2009年 | ロイック・デュバル (NAKAJIMA RACING/スウィフト・ホンダ) |
NAKAJIMA RACING (スウィフト・ホンダ) | |
2010年 | ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ (Mobil 1 TEAM IMPUL/スウィフト・トヨタ) |
Mobil 1 TEAM IMPUL (スウィフト・トヨタ) | |
2011年 | アンドレ・ロッテラー (PETRONAS TEAM TOM'S/スウィフト・トヨタ) |
PETRONAS TEAM TOM'S (スウィフト・トヨタ) | |
2012年 | 中嶋一貴 (PETRONAS TEAM TOM'S/スウィフト・トヨタ) |
DOCOMO TEAM DANDELION RACING (スウィフト・ホンダ) |
ルーキー・オブ・ザ・イヤー
- 2008~2011年の開催
年 | ルーキー・オブ・ザ・イヤー |
---|---|
2008年 | 平手晃平 (TP Checker TEAM IMPUL/ローラ・トヨタ) |
2009年 | 塚越広大 (HFDP RACING/スウィフト・ホンダ)) |
2010年 | 山本尚貴 (NAKAJIMA RACING/スウィフト・ホンダ) |
2011年 | 中嶋一貴 (PETRONAS TEAM TOM'S/スウィフト・トヨタ) |
- ^ JAFモータースポーツニュース No.193
- ^ マレーシア出身のアレックス・ユーンやインド出身のナレイン・カーティケヤン。また、以前はスリランカ出身のディランタ・マラガムワがスリランカ政府の後押しを受けて参戦していたこともある。
- ^ ホンダは、2009年のSUPER GTではこのエンジンを使用せず、2010年のSUPER GTからNSX-GTに代わり投入するHSV-010 GTにおいて初めて使用した。
- ^ a b c [Fニッポン2011]ハイブリッド導入、バッテリー開発は競争 - Response・2011年3月8日
- ^ a b c フォーミュラ・ニッポン、2012年シーズンの開催概要を発表、2013年から新名称へ - CAR Watch・2012年3月26日
- ^ システム Eの第1回テストが鈴鹿で行われる - フォーミュラ・ニッポン公式サイト 2011年9月14日
- ^ Fニッポンのシリーズ名称公募へ。13年から採用 - オートスポーツweb 2012年3月26日
- ^ 新シリーズ名「スーパーフォーミュラシリーズ」を発表 - フォーミュラ・ニッポン公式サイト、2012年8月5日
固有名詞の分類
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