ハマビシ科 ハマビシ科の概要

ハマビシ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/01 21:11 UTC 版)

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ハマビシ科
ハマビシ(Tribulus terrestris
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ハマビシ目 Zygophyllales
: ハマビシ科 Zygophyllaceae
  • 本文参照

特に熱帯から温帯の乾燥地に多く、草本から木まである。日本には、海岸植物ハマビシのみ1種類が自生する。

利用

経済的に重要な種はほとんどないが、その中ではユソウボク英語版リグナムバイタ英語版 (Lignum vitae)、学名: Guaiacum officinale)が有名である。木は多量の樹脂を含み、世界でもっとも硬く重い木材である(比重1.28~1.37)。木は木造船のスクリューの軸受けやギアなどに用いられ、特に木製ベアリングとしては極めて優秀な性能を誇る。これは硬度の他に摩擦により油分が滲み出すことで潤滑性を発揮する為である。質量が非常に重く、この木材は水に沈むという特徴がある。樹脂をグアヤク脂と呼んで薬用その他に用いる事からもわかるように、ヨーロッパに持ち込まれた頃より薬効が信じられており、Lignum vitae(リグナムバイタ)はラテン語Wood of life〈生命の樹〉を意味する。またユソウボクも癒瘡木と書くようにこちらも薬用植物として扱われていた事がわかり梅毒の治療に用いられた。実際に樹脂はグアイアコールグアイアズレンといった成分を含み、名称は学名の属名 Guaiacum に由来する。 グアヤクチンキはキノコの鑑別に用いられる[1]

また、ハマビシは欧米ではハーブとして用いられる。

分類

ユソウボク

ハマビシ科は次のような属に分類される[2][3]

  • Augea
  • Balanites - バラニテス属英語版
  • B. aegyptiaca (L.) Delile (en - 日本でバラニテスと言えばこれを指すことが多い。ザックームとも言う。
  • Bulnesia (en
  • Fagonia (en
  • Guaiacum - ユソウボク属英語版
  • G. officinale - ユソウボク英語版(リグナムバイタ)
  • Halimiphyllum[注 1]
  • Izozogia
  • Izozogia nellii G. Navarro (es 1種のみ
  • Kallstroemia (en
  • Kelleronia[注 2]
  • Larrea (en
  • Malacocarpus
  • M. crithmifolius (Retz.) C.A. Mey.[4] 1種のみであるが、これは Missouri Botanical Garden (2018) ではソーダノキ科英語版 (学名: Nitrariaceae)、Hassler (2018) では Tetradiclidaceae (fr という、ハマビシ科とは異なる科に分類されている。)
  • Miltianthus
  • M. portulacoides Bunge (es 1種のみであるが、これは The Plant List (2013) においては未解決状態のままとされている。)
  • Morkillia (sv
  • Neoluederitzia
  • N. sericocarpa Schinz (en 1種のみ
  • P. chilensis Gay (es 1種のみ
  • Plectrocarpa (sv
  • Porlieria (en
  • Roepera (en
  • Sarcozygium[注 3]
  • Schroeterella
  • S. zygodonta Herzog (sv 1種のみであるが、Crosby & Magill (2018) では被子植物ですらなく、コケ植物に分類されている。)
  • Seetzenia
  • S. lanata (Willd.) Bullock (es 1種のみ
  • Sericodes
  • Sisyndite
  • Viscainoa (sv
  • Zygophyllum (en

脚注

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注釈

  1. ^ The Plant List (2013)、Hassler (2018) のいずれにおいても独立した属としては扱われていない。
  2. ^ a b c The Plant List (2013) においては未解決のものしか納められていない。
  3. ^ a b Hassler (2018) では独立した属としては扱われていない。

出典

  1. ^ 野性きのこの鑑別方法 2018年5月31日閲覧。
  2. ^ The Plant List (2013).
  3. ^ Hassler (2018).
  4. ^ Tropicos.org. Missouri Botanical Garden. 31 May 2018 <http://www.tropicos.org/Name/50211158>


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