ソラシドエア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/15 23:07 UTC 版)
路線
就航路線
2022年現在。全便がSNAの機材、乗務員を使用した全日本空輸(ANA)との共同運航便[30]。
新規就航予定
- 2018年以降、那覇空港および中部国際空港発着の路線を拡充している。
チャーター便実績
- 国際線
保有機材
SNAの機材は以下の航空機で構成される[40][41][42][43][44]。
2010年以前は、フリート全機が複数の航空会社での運用を経たボーイング737-400型のリース機材であったが、2011年よりボーイング737-800型新造機への更新が図られた。また、リースのみならず一部機材の自社保有も行っている(後述)。
- ボーイング737-800、14機 (エンジン形式はCFMインターナショナル CFM56-7B26/7B26E/7B24)
保有機材
ソラシドエア 運用中機材一覧[45][46] | ||||||
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機体記号 | 型式 | 製造番号 | 製造年 | 最大重量 | 登録日 | 備考 |
JA801X | Boeing 737-81D/WL | 39415 | 2011 | 70,500 | 2011/06/22 | AWASよりリース導入 |
JA802X | 39418 | 2011/10/26 | AWASよりリース導入 | |||
JA803X | Boeing 737-86N/WL | 39395 | 2012 | 2013/06/21 | 三井住友ファイナンス&リースへ左記日付を以て移転登録←GECASリースにて2012/02/07新規登録 | |
JA804X | 38026 | 2013/08/01 | SNA/ソラシドエア(マンゴーファイナンス)へ左記日付を以て移転登録←GECASリースにて2012/05/01新規登録 | |||
JA805X | 38035 | 2013 | 2013/11/01 | 同日エス・エル・シルルに移転登録←SNA/ソラシドエアへ左記日付を以て移転登録←GECASリースにて2013/01/31新規登録 | ||
JA806X | 38036 | 2013/02/13 | GECASよりリース導入 | |||
JA807X | Boeing 737-81D/WL | 39431 | 2013/07/12 | AWASよりリース導入 | ||
JA808X | 39433 | 2013/09/19 | AWASよりリース導入 | |||
JA809X | Boeing 737-86N/WL | 41247 | 2014 | 2014/03/19 | GECASよりリース導入 | |
JA810X | 41271 | 2014/05/22 | GECASよりリース導入 | |||
JA811X | 43406 | 2014/09/04 | GECASよりリース導入 | |||
JA812X | 43402 | 2015 | 2015/03/18 | GECASよりリース導入 | ||
JA813X | 64876 | 2018 | 2018/10/25 | GECASよりリース導入 | ||
JA67AN | Boeing
737-881/WL |
33911 | 2011 | 71,000 | 2019/10/15 | ANAよりリース導入 |
かつて使用していた機材
スカイネットアジア航空/ソラシドエア 退役機材一覧[47] | |||||||
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機体記号 | 型式 | 製造番号 | 製造年 | 最大重量 | 登録日 | 退役時期 | 備考 |
JA737C | Boeing 737-4H6 | 27086 | 1993 | 62,823 | 2003/07/31 | 2008/06/13 | コムエアー(南アフリカ)(英語: Comair (South Africa))←SNA/ソラシドエア(ANZEF)←ジェットエアウェイズ←マレーシア航空 |
JA737D | 27168 | 2003/08/01 | 2007/12/04 | コムエアー(南アフリカ)←クルラ(英語: kulula.com)←コムエアー(南アフリカ)←SNA/ソラシドエア(ANZEF)←ジェットエアウェイズ←マレーシア航空 | |||
JA391K | Boeing 737-4Y0 | 24545 | 1990 | 68,038 | 2000/06/26 | 2012/04/02 | 解体←GECAS←SNA/ソラシドエア(アゲハHD)←ANKサブリース 北海道国際航空←エアーニッポン(アイランドドルフィン)←フーツラ航空←トランスブラジル航空←AB航空←フーツラ航空 |
JA737W | Boeing 737-4M0 | 29202 | 1998 | 62,822 | 2006/08/09 | 2012/04/05 | アエロ・ナイジェリア(エアロ・コントラクターズ)←GECAS←SNA/ソラシドエア(アフコ)←セレスティアルAT←ガルーダ・インドネシア航空←アエロフロート・ロシア航空 |
JA737V | 29201 | 2006/09/06 | 2012/06/04 | アエロ・ナイジェリア←GECAS←SNA/ソラシドエア(アフコ)←PK-GZF リース←ガルーダ・インドネシア航空←アエロフロート・ロシア航空 元「ながさき龍馬くん」塗装機 | |||
JA734H | 29203 | 2010/07/22 | 2013/04/02 | アエロ・ナイジェリア←GECAS←SNA/ソラシドエア(アフコ)←PK-GZH リース←ガルーダ・インドネシア航空←アエロフロート・ロシア航空 | |||
JA737F | Boeing 737-43Q | 28492 | 1996 | 68,040 | 2005/07/28 | 2013/08/16 | ファルコン・アヴィエーション(米国)←SNA/ソラシドエア(ヴィーナス・エアクラフト)←アシアナ航空←台湾空軍←チャイナエアライン |
JA737E | Boeing 737-4Y0 | 26069 | 1992 | 68,038 | 2004/07/28 | 2013/12/04 | ←SNA/ソラシドエア(マーズ・エアクラフト)←マレーヴ・ハンガリー航空←ウクライナ航空 元「ありがとう700万人/来て!みて!宮崎」塗装機 |
JA737A | Boeing 737-46Q | 29000 | 1998 | 68,040 | 2002/02/22 | 2014/06/13 | Aviation Capital Group(米国、貨物機に改造)←SNA/ソラシドエア(スコーピオン)←SNA/ソラシドエア(ヴィーナス・エアクラフト)←H2 OO-CTV リース シティ・バード(ベルギー)←イスタンブール航空 宮崎県観光キャンペーン ステッカー付 |
JA737G | Boeing 737-43Q | 28491 | 1996 | 68,040 | 2009/09/24 | 2014/07/17 | 解体←SNA/ソラシドエア←アフコ←S2 VT-SJC リース ジェットライト←SATA国際航空←シティ・バード←イスタンブール航空←チャイナエアライン |
JA737B | Boeing 737-46Q | 29001 | 1998 | 68,040 | 2002/02/22 | 2014/10/ | ←H2 OO-CTW リース シティ・バード(ベルギー)←イスタンブール航空 宮崎県観光キャンペーン ステッカー付 |
JA392K | Boeing 737-46M | 28550 | 1997 | 62,822 | 2001/10/01 | 2014/10/ | ←ANKサブリース 北海道国際航空←エアーニッポン←ヴァージン・エキスプレス |
JA737Dは客席定員が他機材の149 - 150名より多い170名であるため、保安上、客室乗務員を他機材より1名多く搭乗させる必要がありコストが嵩むとの理由でリース会社へ返却された。同機体は2005年2月24日に緊急異常気圧低下により航空重大インシデントとして扱われる事態を起こして以後、予備機材として保管されることが多かった。
導入計画など
2011年6月および10月にボーイング737-800型の新造機2機をリース導入する契約を2010年2月8日に締結、日本時間の2月9日に発表した[48]。これはキャビン内にLEDによる先進的照明システムと騒音低減素材を採用し、オーバーヘッド・ビン(頭上荷物棚)を大型化したBSI(Boeing Sky Interior)仕様737型機の導入を日本国内のエアラインとして初めて決定した事例となった。
また2010年12月に今後の導入予定機として、先に発表した2機も含めた同型6機分(JA801X - JA806X)を国土交通省あて予約登録した。
本計画における初号機JA801Xは「ソラシド エア」へのブランド変更直後の2011年7月15日に就航[16]。これはスカイマークのボーイング737-800型JA73NFの就航(同年5月23日就航)に次いで、BSI採用機の国内2番目の就航となった。
以降計6機が当初の予定通り2012年度までに導入された。
その後2012年3月には新たに同型4機(JA807X - JA810X)が予約登録され、2013年7月より導入実行フェイズに移行、2014年5月までに予定通り完了した。2012年12月にはさらに同型2機(JA811X、JA812X)の予約登録も行われ、JA811Xは2014年9月に導入された。なお当初、JA812Xは2015年5月の本登録予定とされたが、2015年3月登録、同年4月ライン投入に前倒しされた[49]。
2013年4月 - 2015年3月中期経営計画では、従前の経営計画に盛られていた機材更新プロセスを1年早め、2014年度下期までに旧型機材(737-400型)の処分と新造機(すべて737-800型)への移行を完了させることを謳った[50]。同計画に基づき、最後まで残されていた旧型機材2機も新造機のJA811Xと入れ替わる形で2014年9月末に運用を終了した。これにより、BSI仕様737-800型のみによるシンプルかつ効率的なフリートが実現した[51]。
一方で2013年8月には、為替リスク軽減とキャッシュフローの改善を目指し、リース運用中の機材を購入する手法による航空機の一部自社保有化にも踏み切った。
自社保有の初号機となったのはGECAS社からのリース機材であったJA804Xで、グループ内金融会社(特定目的会社)である株式会社マンゴーファイナンスが総額34億円の資金を日本政策投資銀行・宮崎銀行・宮崎太陽銀行・大分銀行・鹿児島銀行・肥後銀行による期間11年のシンジケートローンで調達してこれを買い取り、その後改めてスカイネットアジア航空にリースする形式が採られた[52][53]。
なお、報道[54]によれば融資主幹事たる政投銀の負担分は総額の約15%に当たる5億円であり、地銀側がより多くを担当する。これにより本件は国内航空会社の機材ファイナンスに地銀が中心的に参画した初のケースともなった。
2015-2016年度の経営計画では、737-800型12機体制が確立したため今後は将来を見据えた適正機種、機材数の検討を進めるとしている[55][56]。
さらに2017-2020年度中期経営戦略においては、2018年度を目途とする国内就航路線の拡充と2019年度中の国際定期便進出を目標として掲げた[57]。これに伴い機材の増強(同期間中に2機増)が図られる計画であり、実際に2017年9月、新造機「JA813X」が国土交通省に予約登録された。機種は従来と同じ737-800型で、2018年10月25日に導入された[58]。
2019年10月には、全日空に在籍していた737-800型機1機(JA67AN)をリース導入した。ソラシドエアの同型フリートとしては初の中古機導入となる。本機にBSIは備えられておらず、座席数は176席(他機は174席)、後方ラバトリーは1箇所のみ(他機は2箇所)、エンジンもグレードが異なるなど、他の機体仕様も概ね全日空在籍時のままで運用されている。737-800型機は2019年限りでボーイングにおける生産が終了しており、ソラシドエアが今後フリート増強を図る場合には、仕様の違いに目をつぶっても本機のように状態の良い中古機を探す[注 2]か、大きな投資を覚悟で新造の別機種に転じるかの選択を迫られることになる。但し737NGシリーズの後継機種である737MAXシリーズは、相次いだ墜落事故の影響で2019年現在デリバリーが停止しており、今後の供給についての見通しは立っていない。
機内サービス
自社の機内誌『ソラタネ』およびANAの機内誌『翼の王国』を乗客向けに設置、配布している[59]。ドリンクサービスではコーヒー、アゴユズスープ、お茶、リンゴジュースが乗客向けに無料提供される[59]。
ボーディング・ミュージックには富貴晴美作曲の「羽ばたけ笑顔」が起用されている。
また、機内限定品が客室乗務員によって販売されており、毎月、品揃えが変わる[60]。
注釈
出典
- ^ 組織図 - 株式会社ソラシドエア
- ^ a b c d e f g h i j 株式会社ソラシドエア『第24期(2020年4月1日 - 2021年3月31日)有価証券報告書』(レポート)2021年6月29日。
- ^ 株式会社ソラシドエア 定款 第1章第1条
- ^ 「Flight Liner」
- ^ 有価証券報告書第10期 2007年6月29日提出
- ^ 「羽田発着枠確保できれば最大7機材増強=スカイマーク」 ロイター、2009年12月25日
- ^ 第三者割当による優先株式の発行と 資本金及び資本準備金の額の減少について
- ^ 【共同リリース】 株式会社AIRDOと株式会社ソラシドエアによる 共同持株会社設立に関する「基本合意書」の締結について
- ^ “AIRDO・ソラシド 「リージョナルプラスウイングス」に”. 日本経済新聞 (2022年5月30日). 2022年5月31日閲覧。
- ^ “AIRDOとソラシド、路線維持 10月統合、経営基盤を強化”. 共同通信 (2022年5月30日). 2022年5月31日閲覧。
- ^ a b スカイネットアジア航空株式会社の運航の開始について
- ^ 2007年4月1日よりSNA・ADO間の乗り継ぎが便利になります (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2007年3月26日
- ^ “九州・沖縄の翼”、大分へ -ネットワークがますます充実します- (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2010年4月28日
- ^ 2011〜2012年度 中期事業計画 (PDF) スカイネットアジア航空 プレスリリース 2011年3月31日
- ^ 新ブランドを導入“ Solaseed Air / ソラシド エア ” (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2011年5月12日
- ^ a b 新ブランド・Solaseed Air、スタート! (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2011年7月1日
- ^ ソラシドエア チャーター便、初就航! (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2012年2月17日
- ^ 金環日食フライトで笑顔と感動の種をお届けします (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2012年3月29日
- ^ ソラシドエア「空恋 〜空で街と恋をする〜」
- ^ 機体活用プロジェクト「空恋」 始動 (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2012年6月1日
- ^ 綾 ユネスコ・エコパーク号、いよいよ始動 (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2012年10月1日
- ^ スカイネットアジア航空 プレスリリース 2012年12月21日 (PDF)
- ^ スカイネットアジア航空 プレスリリース 2015年1月21日 (PDF)
- ^ スカイネットアジア航空 プレスリリース 2015年3月30日 (PDF)
- ^ スカイネットアジア航空 プレスリリース 「第18回定時株主総会及び役員体制について」 2015年6月23日 (PDF)
- ^ ソラシドエア、機内Wi-Fiで動画や雑誌が楽しめる無料機内エンタテイメント「ソラタイム」全機全路線で開始 - トラベルWatch 2017年11月30日
- ^ “新規路線 鹿児島から名古屋(中部)へ就航しました!”. ソラシドエア. 2020 4/20閲覧。
- ^ “新規路線 福岡-沖縄(那覇)線 宮崎-名古屋(中部)線が就航しました!”. 株式会社ソラシドエア. 2020 3/30閲覧。
- ^ ソラシドエア 初の世界ランキング認定!! 2021年定時到着率 世界 1 位 (LCC カテゴリー) に認定されました
- ^ https://www.ana.co.jp/ja/jp/book-plan/airinfo/codeshare/domestic/detail/6j.html
- ^ “プレスリリース”. ソラシドエア. 2015年10月13日閲覧。
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- ^ 2013〜2015年度 中期経営計画〜不可能を可能に! =Challenge & Change=〜 (PDF) - スカイネットアジア航空 プレスリリース 2013年1月23日
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- ^ 日刊工業新聞 2013年8月1日付
- ^ 2015-2016年度経営計画について
- ^ ソラシドエア、新たな機種選定へ 国際線チャーターは後倒し - Flightliner(2015年3月27日付)
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- ^ ソラシドエア、2018年10月導入予定で予約登録 737-800「JA813X」 - Fly Team(2017年10月5日付)
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- ^ 機内販売 - スカイネットアジア航空オフィシャルサイト 2014年8月20日閲覧
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- ^ 機体プロジェクト 「空恋〜空で街と恋をする〜」 ソラシドエア
- ^ ソラシドエア、「くまモンGO!」を阿蘇草原再生加えリニューアル FlyTeam 2014年4月11日付
- ^ 機体活用プロジェクト『空恋』 「九州の楽園 宮崎市号」就航決定! スカイネットアジア航空 2014年5月23日付
- ^ 機体活用プロジェクト『空恋』 「天孫降臨ひむか共和国号」就航決定! スカイネットアジア航空 2014年7月3日付
- ^ 「がんばろう!九州」復興支援プロジェクト|がんばろう!九州|ソラシドエア
- ^ スカイネットアジア航空(株)職員の不適切な行為について(国土交通省) (PDF)
- ^ ソラシド、羽田で乗客34人乗せず出発 バス搭乗の熊本行き6J11便、32分遅れで再出発
- ^ ソラシドエアが乗客34人乗せず出発 バスが駐機場誤る 羽田空港
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