セスナ 206 セスナ 206の概要

セスナ 206

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/10 02:07 UTC 版)

セスナ 206H ステーショネア

本項では、系列機であるセスナ 205セスナ 207についても解説する。

概要

セスナ 205A(210-5A)
セスナ 207

セスナ 205

セスナ 205は、セスナ C210に固定式降着装置を取り付けキャビンを6座席としたモデルで、当初はモデル 210-5と呼ばれていた。愛称はスーパースカイワゴン(Super Skywagon)。1962年1月15日に初飛行し、同年8月に機体の引き渡しが開始されたが、あまり人気を得ることができず、早々に改良型のセスナ 206に生産が切り替えられた。生産数は576機。

セスナ 206

1964年に登場したセスナ 206は、205のエンジンを強化し、尾翼やフラップの大型化、貨物ドアの追加などの改良を行ったモデルである。その後しばらくは汎用型のU206シリーズと旅客型のP206シリーズに分けられて生産され、前者は205と同様スーパースカイワゴンと呼ばれたが、後者はスーパースカイレーン(Super Skylane)という別の愛称が与えられた。

1971年に登場したU206Fからはステーショネア(Stationair)と愛称が変更され、少しずつ改良が加えられて現在も生産が続いている。生産数は6,500機以上。

セスナ 207

セスナ 207は、206の胴体を延長して7座席としたモデルで、1968年5月11日に初飛行した。愛称は当初スカイワゴン(Skywagon)だったが、後にステーショネア7に変更されている。1980年には8座席としたステーショネア8も登場している。1985年に生産終了。

派生型

205シリーズ
205(210-5)
初期型。エンジンはコンチネンタル製IO-470-S(260hp)を搭載。
205A(210-5A)
細部に改良を加えた型。
206シリーズ
206
205の改良型。エンジンをIO-520-A(285hp)に強化し、尾翼やフラップなどを改良。275機生産。
U206
U206シリーズ最初のモデル。162機生産。
P206
P206シリーズ最初のモデル。貨物ドアがなく、豪華な機内内装、先端が尖ったスピナー、スパッツ付きの車輪などが装備された。160機生産。
U206A/P206A
改良型。U206Aは219機、P206Aは146機生産。ターボチャージャー付きTSIO-520-Cエンジン(285hp)搭載モデルはTU206A/TP206Aと呼ばれる。
U206B/P206B
新設計の計器盤を採用。U206Bは258機、P206Bは113機生産。TSIO-520-Cエンジン搭載モデルはTU206B/TP206Bと呼ばれる。
U206C/P206C
細部に改修が加えられた。U206CのみエンジンをIO-520-F(300hp)に変更。U206Cは319機、P206Cは100機生産。TSIO-520-Cエンジン搭載モデルはTU206C/TP206Cと呼ばれる。
U206D/P206D
U206C/P206Cからの変更点はほとんどなし。TSIO-520-Cエンジン搭載モデルはTU206D/TP206Dと呼ばれる。
U206E/P206E
機首が下がったような形状になったが、P206EはP206Dと同じ形状が残されている。U206Eは243機、P206Eは44機生産。TSIO-520-Cエンジン搭載モデルはTU206E/TP206Eと呼ばれる。
U206F ステーショネア
三翅プロペラの採用、主翼にキャンバー付き前縁の取り付け、着陸灯の設置、手荷物室の拡大などの改良が施された。1,820機生産。TSIO-520-Cエンジン搭載モデルはTU206F ターボ・ステーショネア(Turbo Stationair)と呼ばれる。
U206G ステーショネア6
3,499機生産。TSIO-520-Cエンジン搭載モデルはTU206G ターボ・ステーショネア6と呼ばれる。
206H ステーショネア
現在生産中。エンジンをライカミング製IO-540-AC1A5(300hp)に変更。ターボチャージャー付きTIO-540-AJ1Aエンジン(310hp)搭載モデルはT206H ターボ・ステーショネアと呼ばれる。
207シリーズ
207 スカイワゴン
206Dを元に胴体を延長した7座席型。362機生産。ターボチャージャー付きTSIO-520-Gエンジン(300hp)搭載モデルはT207 ターボ・スカイワゴン(Turbo Skywagon)と呼ばれる。
207A スカイワゴン/ステーショネア7
より大直径のプロペラを採用。426機生産。ターボチャージャー付きTSIO-520-Mエンジン(310hp)搭載モデルはT207A ターボ・スカイワゴン/ターボ・ステーショネア7と呼ばれる。8座席型はステーショネア8/ターボ・ステーショネア8と区別される。

採用国(軍用)

アルゼンチン
ボリビア
 コロンビア
 チリ
ジブチ
ドミニカ共和国
エクアドル
ガイアナ
インド
イスラエル - 第100飛行隊で運用された。
メキシコ
マレーシア
パラグアイ
ペルー
フィリピン
ウルグアイ
ベネズエラ



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