ザクのバリエーション そのほかのバリエーション

ザクのバリエーション

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/13 06:54 UTC 版)

そのほかのバリエーション

ザクWITHインターセプターユニット

漫画『アウターガンダム』に登場(型式番号:MS-06・D2)。

サブフライトシステムに近い発想の「インターセプターユニット」とセットで運用されるザクIIの派生機で、ザクII部はFZ型に酷似しているが、ランドセルが通常のFZ型のものより大型になっている。武装はインターセプターユニットに装備された火砲やミサイルなどで、ザクIIそのものは武装を携行していない。

ジオン軍の機動要塞に配備されており、星一号作戦発動準備に伴う連邦軍艦隊の集結を妨害すべく、集結しつつあった第七艦隊を攻撃する。

ザク大気圏突入試験型

メカニックデザイン企画『MSV90』に登場。

連邦軍が単独での大気圏突入が可能なMSの開発に成功したことを受けて試作されたもので、普段は背部に装備しているウェイブシールドを取り外し、その上に搭乗するかたちで大気圏突入を行う。機内温度の上昇を抑制するため、機体へのセラミックタイルの使用やクーリング・システムの搭載を行っているほか、機体各所にバーニアや姿勢制御ブースターが設けられている。

スティルスザク

サイバーコミックス」に掲載された小説『TOP GUNDAM』に登場。

一年戦争末期に進められていたMS不可視計画「ニューオリンズ計画」によって開発された機体。高い空中機動力を発揮できる空中戦用MA的な機体であり、頭部以外の機体形状もザク系列とはかけ離れたものになっている。最大の特徴として、全身に可変迷彩コーティングが施されており、BGビジョン・カラーセンサーとの連動によって、機体名にある「スティルス」の通りに光学的にその姿を消すことが可能。

一年戦争終戦後、洋上ホバー空母「グラーフ・ツェッペリン」を母艦とする連邦軍のパイロット訓練校「TOP GUNDAM」所属機が、ジオン軍残党が使用するスティルスザクと交戦する。

ザク-ゾンビ

電撃ホビーマガジン」の雑誌企画『ソロモンエクスプレス』に登場。

連邦軍との兵員数の差を補うべく、ザクIIを改造して製作された遠隔操作式の無人MS[39]。有人指揮官機のマニピュレーターに備わったレーザー通信装置から、10種類の基本動作の指示を受けて行動する[39][40]。その性質上、有人機のような高度な機動を行うことはできない。頭部のモノアイは廃されており、一部の機体はモノアイを塞いだ箇所にダミーモノアイが描かれている[39]

ブリティッシュ作戦やソロモンおよびア・バオア・クー防衛戦に投入されており[39]、『機動戦士ガンダム』作中などで描かれた「指差しザク」は本機を操作中の指揮官機だと解釈されている[40]

パーフェクト・ザク

漫画『機動戦士ガンダムMSV戦記 ジョニー・ライデン』に登場。

一年戦争末期に立案されたMS開発計画のうち、ビーム兵器を運用可能なMS量産化案のプランA(ゲルググ)、実弾による性能強化案のプランB(フルバレットザク)の他に存在した、単機で戦局を覆す超高性能MS開発案であるプランCを基に開発された機体。プランCは廃案となったが、戦後に立案者であるDr.Qが極秘に開発を進め、工場船102「幽霊船」で作り上げた。

数百を量産した中から選出された最上のパーツだけで構成されており、全高は30m、頭長高は20mという、開発当時の通常のMSの約1.5倍の大型機となっている。武装面では右腕3連ビームキャノンや腰部2連拡散ビーム砲のビーム兵器の内蔵をはじめ、左腕にはルナチタニウム製のシールド&ヒートカッターという攻守兼用兵器、背部には5つの有線サイコミュと大型ビームキャノンを組み合わせ、ジオン公国のマークに意匠されたバックモジュールを装備している。また、磁界誘導したビーム攪乱幕を霧状に纏うビーム攪乱機能を有するほか、ルナチタニウム合金からなる機体装甲自体も弾丸を弾くよう曲面加工が施されており、攻守に優れた超高性能機といえる。なお、「パーフェクト・ザク」の名はDr.Qが独自に命名したもので、公には「プランC」としてあつかわれている。

宇宙世紀0082年、真・ジオン公国議会として決起したDr.Qの乗機となり、鎮圧・破壊に訪れたジオン公国軍残党部隊を撃ち破りつつ、ジオン共和国攻撃のため「幽霊船」より発進。ヘビーガンダム率いる連邦軍のジオン共和国駐留部隊を壊滅させるが、残党部隊内のジョニー・ライデンシン・マツナガが乗る高機動型ザクII後期型による連携攻撃によって撃墜される。

なお、漫画『プラモ狂四郎』では、当機とは別に同名の量産型ザクの改造プラモデルが登場している。

ミサイル装備型ザク

ツクダホビーウォー・シミュレーションゲーム『ジーク ジオン』の拡張キット『トワイライト オブ ジオン』に登場(型式番号:MS-06L)。

ザクIIの肩部シールドとスパイク・アーマーを外し、ミサイル・ポッドを両肩(5連装)・両前腕・両脚(3連装)・腰部両側面(2連装)に装備した機体。ほかにヒート・ホークを標準兵装とする。艦隊戦の際の火力支援に使用されている。

サナリィ・ザク

漫画『機動戦士ガンダムF91プリクエル』に登場。名称は単行本第3巻の巻末資料によるが、「制作過程上の仮のもの」であるとの注意書きがある[41]

サナリィによってスラスターの増設など推力と機動性の強化がおこなわれており[41]、バックパックは大型化している。宇宙世紀0123年のF91ヴァイタル2機の稼働実験の際に、追跡用の標的役を務める。


注釈

  1. ^ ゲーム中より。
  2. ^ 大河原による第1稿[20]。1号機とする資料もある[29]
  3. ^ 開発開始はブラウ・ブロと同時期とも[24]、ブラウ・ブロが一足先ともいわれる[21]
  4. ^ よく知られている設定画は「3号機」ともいわれる[33]。また、この3機を「MS-06Z Aタイプ」とする資料もある[16]
  5. ^ ペッシェの台詞でも同じ表記だが、アフレコでは「サイコミュ試験Z型」と言っている。
  6. ^ ペッシェの台詞では、原典と変わらず「サイコミュ高機動試験用ザク」。
  7. ^ それ以前の資料では、当初連邦軍はRFシリーズを旧式のものとみなして「オールズモビル」と呼称しているとされていた[42]
  8. ^ ゲームの攻略本では、RFグフと共通の内部ユニットをもつとされていた[45]

出典

  1. ^ a b c d e f g ガンダムメカニクス2 1998.
  2. ^ 『モビルスーツバリエーション・1・ザク編』114頁。
  3. ^ a b c 皆川ゆか機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』 講談社、324頁。
  4. ^ 『モビルスーツバリエーション・1・ザク編』25頁。
  5. ^ 『モビルスーツバリエーション・1・ザク編』115頁。
  6. ^ 『機動戦士ガンダムMS大全集2009』211頁。
  7. ^ プラモデル『1/144 ザク強行偵察型』解説より。
  8. ^ a b プラモデル『1/144 MS-06E-3 ザク“フリッパー”』説明書、バンダイ、1984年3月。
  9. ^ a b ガンダムエース09 2022, p. 34.
  10. ^ ガンダムエース12 2019, p. 18.
  11. ^ CodeFairy1 2021.
  12. ^ バトオペ2Twitter 2021.
  13. ^ a b MS大全集98 1998, p. 22.
  14. ^ 『ロマンアルバム・エクストラ35 機動戦士ガンダム』徳間書店、1980年7月、153頁。
  15. ^ a b c 『機動戦士ガンダム MS大全集』バンダイ、1988年2月、15頁。
  16. ^ a b c d e f 『1/144 Zタイプ・ザク』パッケージおよび付属メカニカルファイル、バンダイ、1984年5月。
  17. ^ a b c d MS大全集98 1998, p. 23.
  18. ^ a b MS大全集2013 2012, p. 13.
  19. ^ a b 「037 サイコミュ搭載試験用ザクII」『機動戦士ガンダムMSV COLLECTION FILE 宇宙編』講談社、1999年11月。ISBN 4-06-346550-0
  20. ^ a b c d MODA Twitter1 2022.
  21. ^ a b c d e f g h 「モビルスーツヒストリー9」『コミックボンボン』1983年10月号、講談社。
  22. ^ a b c d e f g h i 『模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック2』バンダイ、1983年5月30日、22頁。
  23. ^ ロボット魂MS開発秘録ジオング 2022.
  24. ^ a b c d e f g h i j k l 『1/144 高速機動型ザク』パッケージおよび付属メカニカルファイル、バンダイ、1984年5月。
  25. ^ a b c ガンダムセンチュリー』37頁。
  26. ^ 『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション1 ザク編』講談社、1984年4月2日、2006年7月(復刻版)、32-33頁。ISBN 978-4063721751
  27. ^ 『模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック1』バンダイ、1983年3月、2頁。
  28. ^ Ζを10倍楽しむ本 1985, p. 143.
  29. ^ 皆川ゆか機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』 講談社、331頁。
  30. ^ MODA Twitter2 2022.
  31. ^ a b c ロボット魂MS開発秘録06Z 2022.
  32. ^ MODA Twitter3 2022.
  33. ^ 『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション1 ザク編』講談社、1984年4月2日、126-129頁。
  34. ^ a b ロボット魂MS開発秘録N01 2022.
  35. ^ a b 「038 サイコミュ運用試験用ザクII」『機動戦士ガンダムMSV COLLECTION FILE 宇宙編』講談社、1999年11月。
  36. ^ 「30 サイコミュシステム高速機動試験機」『講談社のポケットカード9 機動戦士ガンダム MSVコレクション』1984年2月。
  37. ^ 岡本一広『機動戦士ガンダム ゼロの旧ザク』第2巻、角川書店、126頁。
  38. ^ 『機動戦士ガンダム サンダーボルト RECORD of THUNDERBOLT 2』ホビージャパン、2017年12月、68頁。
  39. ^ a b c d 小林誠「第1特集 小林誠プロデュース 機動戦士ガンダム ソロモンエクスプレス」『電撃ホビーマガジン 1999年7月号』、メディアワークス、1999年5月、11頁。 
  40. ^ a b 小林誠 [@makomako713] (2015年6月22日). "ソロモンエクスプレスより、ザク-ゾンビ。兵員の、不足を補う無人MS。劇中で指差す指揮官機はこれら無人機に指示を与えていたという解釈の遊び。1998年". X(旧Twitter)より2021年2月27日閲覧
  41. ^ a b F91プリクエル3 2021, p. 191.
  42. ^ a b c d e f g h i ガンダム事典1.5 2009, p. 312.
  43. ^ a b c d e f ガンダムエース03 2023, p. 356-357, 「月刊モビルマシーン縮刷版06」.
  44. ^ DC F91 1998, p. 12.
  45. ^ a b c d e f g h フォーミュラー戦記0122攻略本 1991, p. 15.
  46. ^ a b c d MS大全集98 1998, p. 52.





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