ザクのバリエーション
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ボルジャーノン
ボルジャーノン BORJARNON | |
---|---|
型式番号 | MS-06 |
頭頂高 | 17.5m |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
動力源 | MY(ミノフスキー・イヨネスコ型核融合炉) |
武装 | ボルジャーノン・マシンガン ボルジャーノン・バズーカ ヒートホーク クラッカー ほか |
搭乗者 | ギャバン・グーニー、エイムズ、ジョン |
ギャバン専用ボルジャーノン | |
型式番号 | MS-05 |
搭乗者 | ギャバン・グーニー |
『∀ガンダム』に登場。
アメリア大陸ルジャーナ領の首都オールトンの西に位置するマウンテンサイクル(現在のアメリカ合衆国サウスダコタ州近辺)で大量に発掘されたため、その領主ボルジャーノ公の名前からボルジャーノンと名付けられ、ミリシャの戦力として多数使用された。外見は『機動戦士ガンダム』に登場するザクIIとほとんど同じであるが、コクピット形状などは、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』のMS-06JC型の特徴を備えている。ほかにも、駆動音やマシンガンの発砲音が異なること、オリジナルのザクにはないホバー走行の機能が確認できる(小説版によれば、発掘された時点でコクピットには「MS-06F ZAKUII」の刻印があったという)。カラーリングはすべてグリーンで統一されている。バズーカなどの武装は発掘後にルジャーナ・ミリシャで製作された。
また、ザクI(旧ザク)に似た機体も1機のみ発掘され、こちらは隊長機として使用されたが性能は悪かったようである。この機体にはギャバン・グーニーが搭乗。このギャバン専用ボルジャーノンのみはブラックで塗装されていた。∀ガンダムとの力比べでモノアイガードを曲げられてからは、ギャバンもノーマルのボルジャーノンに乗り換え、この機体は式典襲撃時の囮用として破棄される。初期案ではギャバンが乗り換えたノーマルのボルジャーノンの額には、一般機との差別化としてギャバンの額にある傷と同じような模様が描かれる予定があったという。なお、前述にあるように当初はギャバン機のみであったが、後に複数機が発掘されたようで、第25話の戦闘においてノーマルタイプと同じ緑基調のカラーリングをした2機がギャバン機やソシエ機とともに強化型ウォドムに対して攻撃をしているシーンがある。
レット隊はボルジャーノンを「ザク」と呼称する。宇宙の民の敵であるガンダムに対し、勇敢に立ち向かったひとつ目の戦士サイクロプスとして、ザクもガンダム同様に宇宙の民の間で語り継がれている。
パイロットであるルジャーナ・ミリシャのスエサイド部隊は、危険なエンジン(もっとも、それが核融合炉であるとは彼らも認識していないが)を搭載した機械人形に乗り戦う命知らずの決死隊という意味で「自殺的行為」(suicidalあるいはsuicide)の名がついた。イングレッサ・ミリシャの多くのカプル・パイロット同様、やはり彼らも航空機パイロット出身であるらしい。
- 劇中での活躍
- 作中、ボルジャーノンはカプルとともに地球勢(各地のミリシャの連合軍)の主力として活躍。おもにマリガン大佐指揮下のギャロップで運用し、数多く発掘される。登場した当初は、ハリー・オード大尉のスモーを撃退したり、奇襲戦でスモーを撃墜するが、中盤以降はよく撃破されたうえに1機が搭載された核に誘爆し核爆発を起こす。うち2機はウィルゲムに搭載され月へ行く。ハリー大尉指揮のもと親衛隊と共同戦線をはり、アグリッパ・メンテナーのクーデターを阻止、月に平穏を取り戻す。しかしグエン・サード・ラインフォードの裏切りに遭いボルジャーノンが奪われ、∀ガンダムやカプル、親衛隊とともにホエールズで地球へ帰還。帰還後は再びマリガン指揮下に入ったようで、ギャロップと行動をともにする。なお、帰還時に地球ではムーンレィスの技術者によってボルジャーノンの量産化が成功したとも取れる発言があったが、地球に侵攻してきたギンガナム隊のマヒローに敵わず多くが撃破される。
注釈
- ^ ゲーム中より。
- ^ 大河原による第1稿[20]。1号機とする資料もある[29]。
- ^ 開発開始はブラウ・ブロと同時期とも[24]、ブラウ・ブロが一足先ともいわれる[21]。
- ^ よく知られている設定画は「3号機」ともいわれる[33]。また、この3機を「MS-06Z Aタイプ」とする資料もある[16]。
- ^ ペッシェの台詞でも同じ表記だが、アフレコでは「サイコミュ試験Z型」と言っている。
- ^ ペッシェの台詞では、原典と変わらず「サイコミュ高機動試験用ザク」。
- ^ それ以前の資料では、当初連邦軍はRFシリーズを旧式のものとみなして「オールズモビル」と呼称しているとされていた[42]。
- ^ ゲームの攻略本では、RFグフと共通の内部ユニットをもつとされていた[45]。
出典
- ^ a b c d e f g ガンダムメカニクス2 1998.
- ^ 『モビルスーツバリエーション・1・ザク編』114頁。
- ^ a b c 皆川ゆか『機動戦士ガンダム 公式百科事典 GUNDAM OFFICIALS』 講談社、324頁。
- ^ 『モビルスーツバリエーション・1・ザク編』25頁。
- ^ 『モビルスーツバリエーション・1・ザク編』115頁。
- ^ 『機動戦士ガンダムMS大全集2009』211頁。
- ^ プラモデル『1/144 ザク強行偵察型』解説より。
- ^ a b プラモデル『1/144 MS-06E-3 ザク“フリッパー”』説明書、バンダイ、1984年3月。
- ^ a b ガンダムエース09 2022, p. 34.
- ^ ガンダムエース12 2019, p. 18.
- ^ CodeFairy1 2021.
- ^ バトオペ2Twitter 2021.
- ^ a b MS大全集98 1998, p. 22.
- ^ 『ロマンアルバム・エクストラ35 機動戦士ガンダム』徳間書店、1980年7月、153頁。
- ^ a b c 『機動戦士ガンダム MS大全集』バンダイ、1988年2月、15頁。
- ^ a b c d e f 『1/144 Zタイプ・ザク』パッケージおよび付属メカニカルファイル、バンダイ、1984年5月。
- ^ a b c d MS大全集98 1998, p. 23.
- ^ a b MS大全集2013 2012, p. 13.
- ^ a b 「037 サイコミュ搭載試験用ザクII」『機動戦士ガンダムMSV COLLECTION FILE 宇宙編』講談社、1999年11月。ISBN 4-06-346550-0
- ^ a b c d MODA Twitter1 2022.
- ^ a b c d e f g h 「モビルスーツヒストリー9」『コミックボンボン』1983年10月号、講談社。
- ^ a b c d e f g h i 『模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック2』バンダイ、1983年5月30日、22頁。
- ^ ロボット魂MS開発秘録ジオング 2022.
- ^ a b c d e f g h i j k l 『1/144 高速機動型ザク』パッケージおよび付属メカニカルファイル、バンダイ、1984年5月。
- ^ a b c 『ガンダムセンチュリー』37頁。
- ^ 『機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション1 ザク編』講談社、1984年4月2日、2006年7月(復刻版)、32-33頁。ISBN 978-4063721751
- ^ 『模型情報・別冊 MSバリエーション・ハンドブック1』バンダイ、1983年3月、2頁。
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- ^ 『機動戦士ガンダム サンダーボルト RECORD of THUNDERBOLT 2』ホビージャパン、2017年12月、68頁。
- ^ a b c d 小林誠「第1特集 小林誠プロデュース 機動戦士ガンダム ソロモンエクスプレス」『電撃ホビーマガジン 1999年7月号』、メディアワークス、1999年5月、11頁。
- ^ a b 小林誠 [@makomako713] (2015年6月22日). "ソロモンエクスプレスより、ザク-ゾンビ。兵員の、不足を補う無人MS。劇中で指差す指揮官機はこれら無人機に指示を与えていたという解釈の遊び。1998年". X(旧Twitter)より2021年2月27日閲覧。
- ^ a b F91プリクエル3 2021, p. 191.
- ^ a b c d e f g h i ガンダム事典1.5 2009, p. 312.
- ^ a b c d e f ガンダムエース03 2023, p. 356-357, 「月刊モビルマシーン縮刷版06」.
- ^ DC F91 1998, p. 12.
- ^ a b c d e f g h フォーミュラー戦記0122攻略本 1991, p. 15.
- ^ a b c d MS大全集98 1998, p. 52.
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