ケーブルモデム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/16 23:33 UTC 版)
ネットワーク機能
ケーブルモデムはIEEE 802.1Dに準拠したネットワークブリッジであり、イーサネットのネットワークとケーブルとを接続する。すなわち、利用者のLANとケーブルネットワークの間でイーサネットのフレームを橋渡しする。また、データをケーブル上で伝送するには変調が必要であるため、ケーブルモデムはモデムとしても機能している。
OSI参照モデルと対照すると、ケーブルモデムは物理層とデータリンク層の役割を持つ。ケーブルモデム自体にIPアドレスを持つ場合、さらに上の層の機能も持たせている。
物理層はLANインタフェース側のイーサネットとしての物理層部分(PHY)と、HFCインタフェース側のDOCSISで定義されているケーブル固有の物理層部分(PHY)とがある。ケーブルモデムは、このケーブル固有のPHYがその本質である。ネットワーク層としては、自前のIPアドレスを持つIPホストとして実装されており、ネットワーク運用者がこの装置を保守するのにそれを使う。トランスポート層では、ケーブルモデムは自前のIPアドレスと対応したUDPをサポートし、ポート番号に基づいたフィルタリング機能をサポートしている。それにより、例えば利用者のLAN上を流れるNetBIOSのトラフィックが出て行くのを阻止する。アプリケーション層では、ケーブルモデムは管理・保守のためのプロトコル(例えばDHCP、SNMP、ファームウェア自動更新のためのTFTP)をサポートしている。
ケーブルモデムによっては、ルーターとDHCPサーバの機能を持っており、LAN上のIPアドレスを決定するサービスを提供できる。しかし、データのフォワーディングとネットワーク構成の観点から言えば、ケーブルモデムとしての本来の部分とルーターとしての部分は区別する必要がある。ルーターとしての部分は自前のIPアドレスとMACアドレスを持つ。
- 1 ケーブルモデムとは
- 2 ケーブルモデムの概要
- 3 ネットワーク機能
- 4 主なメーカー
ケーブルモデムと同じ種類の言葉
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