グラミー賞 グラミー賞の概要

グラミー賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/19 02:38 UTC 版)

グラミー賞
Grammy Awards
第65回グラミー賞
受賞対象音楽産業において傑出した実績をあげたもの
アメリカ合衆国
主催ザ・レコーディング・アカデミー
初回1959年 -
公式サイトhttps://www.grammy.com/

1959年5月4日、1958年の音楽業界での功績を称える第1回グラミー賞英語版授賞式が行われた。

1997年、ザ・レコーディング・アカデミーは当時のグラミー賞で十分にカバーできていなかったラテン・ミュージック部門の充実を目的とし、ザ・ラテン・レコーディング・アカデミー (旧ラテン・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス)を新たに設立。それにより2000年からラテン・グラミー賞が始まる。

沿革

グラミー賞のアイコン

グラミー賞はハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム計画から始まった[1][2]。ウォーク・オブ・フェーム委員会に選出されたレコード会社の重役達は、ハリウッド大通りに星を埋め込まれることのない音楽業界のリーダー達が数多く存在することを理解しており、ウォーク・オブ・フェームの星に値する音楽業界の重要な人々のリストを編集していた。音楽業界の重鎮達はアカデミー賞やエミー賞のような音楽業界の賞を創立することを決心。これがナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス(現ザ・レコーディング・アカデミー)の始まりである。名称には蓄音機を発明したトーマス・エジソンに敬意を表しエディー賞が候補に挙がったが、1958年、最終的にエミール・ベルリナーが発明した蓄音機に因みグラミー賞と名付けられた[3][4][5]

1960年代には「The Best on Record」というタイトルでNBCで放映されていたが、1971年にはABCにて生放映される。1973年からはCBSが放映権を取得している。

なお、日本では「グラミー賞」創設に啓発されるかたちで、翌1959年に日本レコード大賞が創設されている。また、1977年イギリスにおいて、音楽雑誌グラモフォン誌が主催するクラシック音楽の賞グラモフォン・アワード英語版と、英国レコード産業協会が主催するポピュラー音楽に関する賞ブリット・アワードが創設され、現在に至っている。

概要

毎年、米国内でリリースされた楽曲とアーティストを対象に選考され、ザ・レコーディング・アカデミーの会員の投票によって選考され、第1回目でノミネート作品が選考され、第2回目で決定されている。

音楽業界で最も栄誉ある賞だとみなされ、受賞結果はセールスに多大な影響を与える。また、アメリカでは注目度の高い祭典の一つであり、2013年2月に行われた第55回グラミー賞の中継番組は2837万人の視聴者数を得た[6]。これはスーパーボウルなどNFLの一部の試合中継やアカデミー賞授賞式中継などに次いで、全米で非常に視聴者数の多い番組の一つになっている。

売り上げが良くても確実にグラミー賞にノミネートするわけではなく、年間第1位の曲でも受賞を逃すことが多い。加えて、2000年に入ってから、その年に最多ノミネートした歌手が最多受賞を逃すケースが増えている。2009年は7部門ノミネートのコールドプレイを筆頭にイギリス出身アーティストが多くノミネートされている。この年の最優秀レコード賞は全てイギリス出身アーティストによる作品が候補に選ばれた[7]


  1. ^ “Hollywood Walk of Fame History”. Los Angeles Times. http://projects.latimes.com/hollywood/star-walk/about/ 2011年5月21日閲覧。 
  2. ^ Hollywood Walk of Fame History”. Hollywood Walk of Fame. 2011年5月21日閲覧。
  3. ^ Thomas, Bob (1959年4月8日). “Record Academy Plans TV Spectacular Of Its Own”. Ocala Star-Banner. https://news.google.com/newspapers?id=NnRPAAAAIBAJ&sjid=5wQEAAAAIBAJ&pg=1440,1446700&dq=paul+weston&hl=en 2011年1月29日閲覧。 
  4. ^ “Recording Stars Plan Eddie To Join Oscar And Emmy”. The Deseret News. (1957年8月9日). https://news.google.com/newspapers?id=ca9NAAAAIBAJ&sjid=cEgDAAAAIBAJ&pg=7065,1739274&dq=paul+weston&hl=en 2011年2月2日閲覧。 
  5. ^ “Bronze Stars Begot Grammy”. The Robesonian. (1976年2月22日). https://news.google.com/newspapers?id=aSBAAAAAIBAJ&sjid=Z1gMAAAAIBAJ&pg=3612,4838071&dq=paul+weston+grammy&hl=en 2011年5月2日閲覧。 
  6. ^ FYI/TMI: 55th Annual GRAMMY Awards Draws High Ratings And Record Social Media Comments Grammy.com February 13, 2013. 2013年2月14日閲覧。
  7. ^ グラミー・アワーズ・ノミネート、UKアーティストが大健闘
  8. ^ Contact Information and Directions - Billings Artworks
  9. ^ Making the Grammy”. Billingsartworks.com (2006年). 2010年8月28日閲覧。
  10. ^ About Billings Artworks”. Billingsartworks.com (2006年). 2010年8月28日閲覧。
  11. ^ Recording Academy Awards Category Restructuring”. Grammy.org (2011年4月6日). 2011年8月5日閲覧。
  12. ^ “O'Connor Pulls Out of Grammys”. Los Angeles Times. (1991年2月2日). https://www.latimes.com/archives/la-xpm-1991-02-02-ca-227-story.html 2020年1月28日閲覧。 
  13. ^ “グラミー賞授賞式 過去最悪の珍スピーチの内容はコレだ!”. Techinsight. (2017年2月10日). https://japan.techinsight.jp/excerpt?id=350457 2020年1月28日閲覧。 
  14. ^ “FIVE OF THE BIGGEST SNUBS IN THE HISTORY OF GRAMMY AWARDS”. DTLR VILLA. (2019年12月10日). https://blog.dtlr.com/2019/12/five-of-the-biggest-snubs-in-the-history-of-grammy-awards/?__cf_chl_captcha_tk__=410a370166298c9888716dd05cd0540767578c59-1616581154-0-AYo6SYNyLI0iNp5TVBOfFnLRWK44cXOt5sGPnDFUL_nsgi7T9ILKsTMAk1Cmqe1_SfBPPmE3R8ALBntsw-rgAiOGQEOJNfLJvvkm6CxmykJGSJQxO1TpW5bQGTjuM1ds_C0hmQj1L3ORY1D9FTenAg7FVYW729RHKNFjPZYMEK9kOph4ekxWubPK5h_TceJvObe0ifdkOu__HYijWp-lcDZaW-Z92XFx_OcQfGQ6HVvJJ5aHvpei0opw4rzJZsrrmMEmZU1mTiD3fPGxpZJ_z8kGWa9huWJTeT-1Os_LSHkjDrkIhIBc8aJw0SJfZIJ-ZHUFuYeZFAEsvJN0JBSVfpSG2UPUbOGVFrdf7m10xY-XU_HghK1SzCSkjy0YdXHBxpIBbVl-zX94e03nKWeEK38QvzEtgsmWbm6czGlWKX9DGO1Lmh9Ad_moUCiEig2vnWJQbSUO0M3RH5sE0uwEHmTBkpm9tijM_OzqZCui6QGmt-Ybb71SqcX_y3Ri8R5mPpLUcr_KtSO3EScffCnUPlN5Xb5vFsk3TJzPVsI3QRNAd7yHld9gpo0KN7YWr3TCN_rGoYo31E5U2QdzCc3YRBF698tE7mLLTZWoXXXq6Rk7mtFoLQEbCZSdIMGkh0uwbw 2020年1月28日閲覧。 
  15. ^ Drake(ドレイク)、2022年度のグラミー賞「ベスト・ラップアルバム賞」「ラップ・パフォーマンス賞」にノミネートされるも拒否、取り下げ要求”. 2022年8月19日閲覧。
  16. ^ 「グラミーに代わるアワードを」ヒップホップ文化の威信をかけ『グラミー賞』ボイコットの動きが”. 2022年8月19日閲覧。
  17. ^ グラミー賞2022”. 2022年8月19日閲覧。
  18. ^ ザ・ウィークエンド『After Hours』は、いかにして「コロナ時代のサウンドトラック」となったか?”. 2022年8月19日閲覧。
  19. ^ ザ・ウィークエンド、グラミー賞から『完全無視』で波紋&本人も苦言「グラミー賞は腐ったまま」”. 2022年8月19日閲覧。
  20. ^ ザ・ウィークエンドのグラミー賞ノミネーションがゼロだった原因とされる「秘密委員会」が廃止、という衝撃の発表。ザ・ウィークエンドがそれを受けて、グラミー賞は「それでも腐敗している」とコメント”. 2022年8月19日閲覧。


「グラミー賞」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「グラミー賞」の関連用語

グラミー賞のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



グラミー賞のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのグラミー賞 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS