ウエスタンリバー鉄道
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経緯
本来、このアトラクションはディズニーランド(アナハイム)およびディズニーランド・パリの『ディズニーランド鉄道』や、マジック・キングダムの『ウォルト・ディズニー・ワールド鉄道』のようにパークを一周し、途中に駅を数ヶ所設置して移動手段として使えるアトラクションにする予定だった。しかし、開通当時の日本の地方鉄道法(現・鉄道事業法)の解釈では、私有地内であっても2地点以上を結ぶ鉄道輸送は「鉄道事業」とされ、鉄道法規に基づき鉄道事業の免許を受けることや運賃、ダイヤグラムの設定が義務付けられていたので、これを回避するため一駅のみの環状運転となった。もっともこれは当時の管轄陸運局(現:運輸局)によって運用の基準が曖昧で、東京陸運局は厳しく運用していた一方、名古屋陸運局(中部運輸局)では緩く、博物館明治村の蒸気列車や京都市電、修善寺虹の郷のロムニー鉄道は複数駅による移動手段であるが遊戯施設として解釈されている。
鉄道事業法の適用規制はその後緩和されており、規制緩和後に建設された東京ディズニーシーの「ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ」では2点間輸送を行っているものの、同一私有地内の移動施設ということで鉄道事業法の適用を免れている。
路線データ
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- 路線距離(営業キロ):1.61km
- 軌間:762 mm (2 ft 6 in)
- 駅数:1駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 最高速度:12km/h
- 保安設備:ATS(点制御)
- 運行形態:ツーマン運転
車両
ミズーリ | |
---|---|
基本情報 | |
製造所 | 協三工業 |
製造年 | 1982年 |
運用開始 | 1983年(昭和58年)4月15日 |
主要諸元 | |
軸配置 | 1B (2-4-0、ポーター) |
軌間 | 762 mm |
機関車重量 | 10 t |
炭水車重量 | 6.5 t |
動輪径 | 690 mm |
ボイラー圧力 | 13 kg/cm2 |
備考 | 参考:『鉄道ファン』1988年7月号(通巻327号) 交友社 |
- モデル
- アメリカの本家ディズニーランドレールロード(DRR・軌間3ft=914mm)では、1925年4月製のボールドウィン・ロコモティブ・ワークス社製蒸気機関車(シリアル番号58367、軸配置B・0-4-0)を購入[8]。9万ドル以上をかけ、レストアと先輪を付けるなどの大幅な改造をした。1959年7月25日、4号機関車Ernest S. Marsh(軸配置1B・2-4-0)としてDRRで使用開始した[9]。
- この改造時にモデルにしたのが1871年型ボールドウィン製テンダー式蒸気機関車の「モンテズマ号(Montezuma)」(軸配置1B・2-4-0)だった。これは、アメリカに存在した鉄道「デンバー・アンド・リオグランデ鉄道(軌間3ft=914mm)」用に最初に製作された機関車[10]。
- TDLの物はこの4号機関車をモデルにし、車体を5/8・軌間を5/6(2.5ft=762mm)に縮小、重油焚き蒸気機関車として協三工業へ特注した。現在は灯油焚きに改め、ウエスタンリバー鉄道で4両使用している。汽笛や蒸気を吐く音などが各車それぞれ異なる。連結器はウイリソン式簡易自動連結器(日立製作所製)。客車も協三工業で製作された。
- アメリカの本家ディズニーランドレールロード(DRR・軌間3ft=914mm)では、1925年4月製のボールドウィン・ロコモティブ・ワークス社製蒸気機関車(シリアル番号58367、軸配置B・0-4-0)を購入[8]。9万ドル以上をかけ、レストアと先輪を付けるなどの大幅な改造をした。1959年7月25日、4号機関車Ernest S. Marsh(軸配置1B・2-4-0)としてDRRで使用開始した[9]。
コロラド号
名称はコロラド川から。車体は赤色。車体番号は53。炭水車の側面には大きな文字で車体番号の「No.53」が書かれている[5]。
ミズーリ号
名称はミズーリ川から。車体は緑色で、カウキャッチャーと車輪、炭水車の一部に赤色が使われている。車体番号は28。ヘッドライトには滝の絵が描かれている。1982年(昭和57年)11月27日製造。
リオ・グランデ号
名称はアメリカ合衆国を流れるリオ・グランデ川から。車体は朱色で、カウキャッチャーと車輪、炭水車には赤色でペイントされている。車体番号は25。ヘッドライトにはグリズリーベアが描かれている[5]。
ミシシッピ号
名称はミシシッピ川から。車体は青色で、サンドドームとスチームドーム[11]、車輪、カウキャッチャー、操縦室部分、炭水車の一部には赤色が使われている。車体番号は20。ヘッドライトにはバッファローが描かれている[5]。前述のとおり、この車両は1991年10月より運行を開始した増備車であり、サンドドームやスチームドーム、ヘッドライトのデザインが他の3両と比べて微妙に異なる。
- ^ ディズニーファン編集部 編『東京ディズニーリゾート トリビアガイドブック』講談社〈My Tokyo Disney Resort〉、2021年7月6日、52頁。ISBN 978-4-06-524508-8。OCLC 1259667583。
- ^ a b 『東京ディズニーランド大ガイド 海外のディズニーパテーマパークガイド付き』(第1版)講談社、東京、1997年11月4日。ISBN 4-06-267602-8。OCLC 170207940。
- ^ a b ディズニーファン編集部 編『東京ディズニーリゾート トリビアガイドブック』講談社〈My Tokyo Disney Resort〉、2021年7月6日、43頁。ISBN 978-4-06-524508-8。OCLC 1259667583。
- ^ “製品例 鉄道車両”. www.kyosankogyo.co.jp. 協三工業株式会社. 2021年6月7日閲覧。
- ^ a b c d e “【公式】あなたはどれだけ知っている!?「ウエスタンリバー鉄道」の蒸気機関車たち|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート”. www.tokyodisneyresort.jp (2015年7月14日). 2021年6月7日閲覧。
- ^ “【公式】「ウエスタンリバー鉄道」にまつわるエピソード|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート”. www.tokyodisneyresort.jp (2021年6月7日). 2021年6月7日閲覧。
- ^ 1983年 - 1999年までは村山明が担当していた。
- ^ この個体は、最初はサドルタンク式機関車だったが、テンダー式に改造されていた。その状態でディズニーに購入された。
- ^ “#4 Ernest S. Marsh” (英語). Walt's Apartment (2013年5月20日). 2021年5月28日閲覧。
- ^ “Denver and Rio Grande No. 1 Montezuma by GundamMech101 on DeviantArt” (英語). www.deviantart.com. 2021年5月28日閲覧。
- ^ 「蒸気機関車の構成要素」内「10.蒸気溜め(蒸気ドーム)」参照。
- ^ 実際にアドベンチャーランドのショップの名前としても使われている。
- ^ アトラクション内アナウンスでの呼称。
- ^ 「東京ディズニーランドの楽しい車輛たち」『鉄道模型趣味増刊 プレイモデル No.11』通算432号、機芸出版社、1983年7月20日、P.62。
- ^ 「愛蔵版 鉄道模型考古学N : オールカラーで蘇る、Nゲージ創生期〜1990年頃の機関車モデル」 P.169、ネコ・パブリッシング、2013年4月、 ISBN 978-4-7770-5345-2。
- ^ タカラトミー. “スポンサー活動(テーマパーク)”. タカラトミー公式ウェブサイト. 2017年9月4日閲覧。
- ^ これは恐竜の世界へとタイムトリップするから。
- ^ “【公式】プラットホームやキャストにも注目!|東京ディズニーリゾート・ブログ | 東京ディズニーリゾート”. www.tokyodisneyresort.jp. 2021年6月7日閲覧。
- ^ “東京ディズニーランド®「ウエスタンリバー鉄道」における「ボイラー性能検査」の有効期限切れでの運行について”. 株式会社オリエンタルランド (2023年6月9日). 2023年6月9日閲覧。
- ^ 日本テレビ (2023年6月9日). “【ディズニー】アトラクションに不備発覚でオリエンタルランドが謝罪 5万人以上が利用”. 日テレNEWS. 2023年6月9日閲覧。
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