イーハトーヴ交響曲 イーハトーヴ交響曲の概要

イーハトーヴ交響曲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/17 03:28 UTC 版)

概要

宮沢賢治の文学作品を題材としている。管弦楽合唱の他、バーチャルシンガー初音ミクをソリストとして起用している。初演は2012年11月23日東京オペラシティ大友直人指揮、日本フィルハーモニー交響楽団により行われた[1]。その他の演奏者は以下の通りである。

  • 初音ミク(ヴァーチャル・シンガー/ライブ演奏:篠田元一)
  • 梯郁夫(パーカッション)
  • ことぶき光(エレクトロニクス)
  • 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団、同OB合唱団、聖心女子大学グリークラブ(合唱指揮:下河原健太)
  • シンフォニーヒルズ少年少女合唱団(児童合唱指揮:宮本益光)

初演のライブ録音の全7楽章の演奏時間は合計35分50秒。

楽章の構成

※ は初音ミクによる歌唱のある楽章

引用曲

初演時のパンフレットに「引用曲」として以下の曲が挙げられている。

  • 宮澤賢治(作詞)、 杉原泰蔵(作曲)「風の叉三郎」(1940年の同題の日活映画の主題曲)- 引用先:風の又三郎(第3楽章).
  • ヴァンサン・ダンディ(作曲)「フランスの山人の歌による交響曲」 - 引用先:岩手山の大鷲(第1楽章)、剣舞(第2楽章)、注文の多い料理店(第3楽章)、剣舞(第7楽章).
  • セルゲイ・ラフマニノフ(作曲)「交響曲第2番」第3楽章 - 引用先:銀河鉄道の夜(第5楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、編曲)「種山ヵ原」[2] - 引用先:岩手山の大鷲(第1楽章、第7楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、編曲)「牧歌」[2] - 引用先:岩手山の大鷲(第1楽章、第7楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、編曲)「剣舞の歌」[2] - 引用先:剣舞(第2楽章).
  • 宮澤賢治(作詞、作曲)「星めぐりの歌」[3] - 引用先:剣舞(第2楽章).

曲のなかで想定あるいは引用している宮澤賢治の童話、小説、文章

アルバム

イーハトーヴ交響曲
冨田勲ライブ・アルバム
リリース
録音 2012年11月23日(ライブ)
ジャンル 合唱交響曲
時間
レーベル 日本コロムビア
プロデュース 冨田勲
チャート最高順位
テンプレートを表示

初演のライブ録音のアルバムが日本コロムビアから2013年1月23日にCOGQ-62 Hybrid CD(CD、SACD両対応)として発売されている。『イーハトーヴ交響曲』の他、アンコールの2曲「リボンの騎士」「青い地球は誰のもの」(いずれも冨田勲の作曲)も収録されている。

2013年9月15日(東京公演)のライブ映像+録音のブルーレイアルバム「イーハトーヴ交響曲 [Blu-ray]」が日本コロムビアから2014年3月19日に発売されている(品番:COXO-1074)。(出演: 初音ミク, 河合尚市(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団、ことぶき光、鈴木隆太、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団)。

2021年3月31日に、初演ライブの録音をLPレコード(アンコール曲を7cmEP盤に入れた)二枚組にしたものが日本コロムビアから(品番COJO-9410~1、刺繍アート豪華盤が品番COJO-9412~3として)発売される。


注釈

  1. ^ 1924年に出版された短編集『注文の多い料理店』に収録の童話
  2. ^ 賢治の没した翌年1934年に発表された全集中の短編小説
  3. ^ 賢治の没後に草稿の形で遺された。初出は1934年刊行の文圃堂版全集、未定稿
  4. ^ 賢治の遺品のトランクから発見された手帳に書かれていたメモ。

出典

  1. ^ “冨田勲×初音ミク「イーハトーヴ交響曲」初演生中継が決定”. ナタリー (ナターシャ). (2012年11月17日15:27). https://natalie.mu/music/news/80101 2012年1月25日12:15閲覧。 
  2. ^ a b c 郷土民謡を元に宮澤賢治が編曲したと考えられる。[独自研究?]
  3. ^ 宮澤賢治生誕百年記念レポート 「宮澤賢治の作曲」”. こととねの入り口. 2015年9月7日閲覧。[信頼性要検証]


「イーハトーヴ交響曲」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「イーハトーヴ交響曲」の関連用語

イーハトーヴ交響曲のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



イーハトーヴ交響曲のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのイーハトーヴ交響曲 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS