アンテナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/20 01:38 UTC 版)
概説
アンテナは電波を送信(放射)または受信(吸収)するための装置であり、電気的エネルギーを電波に変えて空間に放出したり、電波を受けて回路の電流に変換する装置である[2]。
アンテナは放送、通信、レーダー、リモートセンシングなど、空間を隔てて電波による信号をやりとりしたり、電気エネルギーを授受するのに不可欠な装置(素子)である[2]。もう少し具体的な例で説明すると、無線通信、ラジオ、テレビジョン、レーダー、ワイヤレスLAN、携帯電話、GPSなどを機能させるにはアンテナが必要なのである[3]。
初期の無線通信では線状のアンテナを使っていたので「空中線」とも呼ばれる[2]。
- アンテナという呼び名の由来
なお英語のアンテナantennaはもともと 《昆虫の触角》を意味している[2]。無線の先駆者のグリエルモ・マルコーニが行った無線の試験で長さ2.5メートルのテント用支柱を使い、彼はそれをイタリア語で「l' antenna centrale 」(ランテナ・セントラーレ)と呼んだ[注釈 2]ので、彼のその装置はl'antennaと呼ばれるようになり、その結果、(もともと触覚という意味だった)antennaという言葉は、こうして人々の間で今のような意味、つまり電波を送信したり受信する装置という意味で使われるようになった[4]。
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AMラジオ受信機の内部に組み込まれていたフェライトアンテナ
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ワイヤレスLANのアンテナ(3本の垂直の黒い棒状のもの)
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UHF CB無線機のアンテナ。ラバー製のカバーをはずすと現れる、形状がバネに似たものがアンテナの正体。
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携帯電話基地局のアンテナ
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GPSの受信アンテナの外見。樹脂製ケースに入った状態。
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GPSアンテナの中身
注釈
出典
- ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典【アンテナ】
- ^ a b c d 『日本大百科全書』「アンテナ」
- ^ Graf, Rudolf F. (1999). Modern dictionary of electronics (7th ed., rev. and updated ed.). Boston: Newnes. ISBN 0-7506-9866-7
- ^ Antennae vs. antennas
- ^ 第一級陸上特殊無線技士無線工学試験 JZ02A
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