アンテナ 接地

アンテナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/20 01:38 UTC 版)

接地

接地(アース)を必要とするアンテナでは、大地に直接接続して接地するのが基本である。ただし、この場合アンテナの地上高は0mになる。地上高を高くするために大地の代わりに波長に対して十分長い導線を四方八方に複数、水平に張ることで電気的に接地型アンテナと同じにできる。この導線をラジアルと言う。ラジアルは1/4波長まで短くできるが、その場合は指向性が上向きになる。またラジアルの本数が1本の場合は、もはや接地アンテナとは言えない。砂地や岩の多い大地では十分に接地抵抗を低くできない。そこで大地に平行に導線を展張することがある。これをカウンターポイズ(counterpoise)と言い、大地との間にコンデンサを形成させることで高周波的に接地と同じ効果を狙ったものである。

種類

電波の周波数や用途により、大きさも形状も異なる。ここでは主に形状によって分類する。

線状アンテナ

ダイポールアンテナ

折返しダイポールアンテナ

半波長ダイポールアンテナの放射抵抗は約73Ω、折返しダイポールアンテナの放射抵抗は約292Ωである。

八木・宇田アンテナ(八木アンテナ)

VHF/UHFテレビ受信用八木・宇田アンテナ

単線給電アンテナ

接地型垂直アンテナ

トランシーバのホイップアンテナ

非接地型垂直アンテナ

グランドプレーンアンテナ
スリーブアンテナ

ブラウンアンテナは1/4波長の1本の放射素子とその下部から放射状に数本の1/4波長の地線から構成される。放射抵抗は約21Ω。水平面指向性は全方向性。

スリーブアンテナは1/4波長の放射素子と同じ長さのスリーブからなる。放射抵抗は約70Ω。水平面指向性は全方向性。

コーリニアアレイアンテナは水平面指向性は全方向性。

コーナーリフレクタ・アンテナ

半波長ダイポールアンテナの後方に2つに折った平面反射板を置いたアンテナ。 反射板の開き角の角度で、利得や指向性が変わる。 開き角が90度の場合、半波長ダイポールアンテナより利得が大きい。また、開き角90度、反射板の折り目とダイポールアンテナとの距離が波長の半分のとき単一指向性になる[5]

  • 開き角60度
  • 開き角90度

ループ・アンテナ

  • ループ・アンテナ
  • スケルトン・スロット
  • ヘンテナ
  • 双ループアンテナ
  • ループ八木アンテナ(リングアンテナ)
    • (キュビカル)クワッドアンテナ
  • 5Aスペシャルアンテナ
  • DDRR(Directional Discontinuity Ring Radiator)
  • アルホード・ループアンテナ

位相差給電アンテナ

象の檻と呼ばれた楚辺通信所

水平偏波全方向性アンテナ

TBSで使われていたスーパーターンスタイルアンテナ

その他

  • ビームアンテナ
  • くし形アンテナ
  • アドコック・アンテナ

板状アンテナ

平面アンテナ

開口面アンテナ

ホーンアンテナ

ホーンアンテナ

放射される電波は球面波になる。

パラボラアンテナ

パラボラアンテナ
地上波用のパラボラアンテナ

パラボラアンテナの一次放射器から放射された電波は回転放物面反射鏡で反射され平面波になる。敢えて主鏡を固定式凹球面鏡とした、500メートル球面電波望遠鏡などの例もある。

レンズ・アンテナ

進行波アンテナ

OPS-9

スロットアレイアンテナは、レーダーに用いられる。水平偏波を放射し、ビーム方向は導波管の軸方向と垂直になる。

EHアンテナ

  • スター型EHアンテナ
  • ブリッジ型EHアンテナ

磁界アンテナ

その他

アンテナパーツ

支線止め金具
屋根馬(補強板付き)
ターンバックル
シンブル(ワイヤーコース)
シャックル
ナスカン

アンテナの接続・設置のために用いる関連器具を、アマチュア無線あるいは家庭用テレビ受信アンテナ工事では総称してアンテナパーツあるいはアンテナアクセサリーという。主なアンテナパーツには次のようなものがある。

マスト
アンテナを設置するための支柱
サイドベース(マストホルダー)
マストを建物の壁面に取り付けるための器具
屋根馬(ルーフベース)
マストを建物の屋根上に取り付けるための四本足の器具
支線止め金具
支線止め金具またはステー金具は、マストをステー(支線)で支えるときにマストに付ける金具
ターンバックル
ターンバックルはステーの張力を調節する金具
ワイヤーコース(シンブル)、シャックル、ナスカン
いずれも支線同士、支線とステー金具、支線とアンカー等とを接続するのに用いる金具類
Uボルト
アンテナをマストに取り付ける金具

注釈

  1. ^ 複数形はanntennasの他にantennaeがある。
  2. ^ なお最初の「l'」はイタリア語の冠詞である。英語のtheに相当する。

出典

  1. ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典【アンテナ】
  2. ^ a b c d 『日本大百科全書』「アンテナ」
  3. ^ Graf, Rudolf F. (1999). Modern dictionary of electronics (7th ed., rev. and updated ed.). Boston: Newnes. ISBN 0-7506-9866-7
  4. ^ Antennae vs. antennas
  5. ^ 第一級陸上特殊無線技士無線工学試験 JZ02A



アンテナ+

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/10 20:51 UTC 版)

アンテナ+(アンテナプラス)は、2010年度まで地上デジタルラジオ超!A&G+で放送され、2011年度から同配信元で配信していたエンタメ情報番組


注釈

  1. ^ 最終回リピートは改編を挟んだためリピートなし
  2. ^ 昭和27年(1952年)3月30日の「文化放送開局前夜祭」にて放送

出典



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