ほとんど整数 ラマヌジャンの定数

ほとんど整数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/21 04:28 UTC 版)

ラマヌジャンの定数

1975年エイプリルフールに、マーティン・ガードナーサイエンティフィック・アメリカン誌のコラム「数学ゲーム」(Mathematical Games) において、次のようなジョークを発表した。一見してとても整数とは思われない数

が整数 262537412640768744 に等しいということは、かのラマヌジャンも予想していたことだという。実際には、ゲルフォント=シュナイダーの定理から超越数であることが分かり、近似値は 262537412640768743.99999999999925007… である。この数が整数に近い理由は、保型関数の理論を用いて説明される。背景には、虚二次体 類数が 1 であるという事実がある。類数が 1 であるような虚二次体 は、d

1, 2, 3, 7, 11, 19, 43, 67, 163オンライン整数列大辞典の数列 A3173

のいずれかのものに限ることが知られており、これらの数から整数に近い一連の数

が得られる。このうち、最後のものをラマヌジャンの定数という。これはサイモン・プラウフによって名付けられたものであり、前述のジョークに由来している[7]。ラマヌジャン自身は類似の数に言及しているものの、直接に関与したという事実は知られていない。


  1. ^ a b c d e f g Almost Integer
  2. ^ M. Trott (October 28, 2004). The Mathematica GuideBook for Programming. New York: Springer-Verlag. ASIN 0387942823. ISBN 0387942823. NCID BA7006646X. OCLC 43903470. http://library.wolfram.com/infocenter/Books/5351/ 
  3. ^ 後者は、より単純な式や計算で円周率をより正確に近似せよという数学パズルの代表的な解である。
  4. ^ CODATA Value: fine-structure constant”. NIST. 2016年10月12日閲覧。
  5. ^ CODATA Value: inverse fine-structure constant”. NIST. 2016年10月12日閲覧。
  6. ^ 一松 信『数のエッセイ』筑摩書房ちくま学芸文庫〉、2007年1月、184-194頁。ASIN 448009041XISBN 978-4480090416NCID BA79971812OCLC 675798116全国書誌番号:21193177 
  7. ^ Ramanujan Constant


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