おたんちん おたんちんの概要

おたんちん

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/10 23:17 UTC 版)

寛政から享和にかけて、新吉原で嫌な客を指して言った[2]業界の流行語である[7]1920年の文献に、東京の方言である旨記載がある[8]

意味

  • 女を卑しめて呼ぶ口語[5]
  • 物がわからぬ、理解力にかける人。「とうへんぼく」に同じ[9]
  • のろま。まぬけ。ぼんやりしている人[10]
  • 調子はずれの人。おっちょこちょい。ばか[11]

その他

  • いくつかの国語辞典は見出し語として採録していない。米川明彦は、今では意味を知る人も少なく、語源も不明な言葉は消えていく運命にあるとする[12]
  • 「おたんちん」の略語である「おたんち」に、語呂をよくするため「こ」を付け、さらに「茄子」を付けたのがおたんこなすの語源である。ナスは畑に大量にある有象無象であることから、そこらにいくらでもあるという罵りの意味を込めた[3]
  • 夏目漱石の小説『吾輩は猫である』(執筆は1905年 - 1906年)には、「おたんちん」を東ローマ帝国最後の皇帝コンスタンティノス11世パレオロゴスに引っかけた「オタンチン・パレオロガス」という地口が登場人物の台詞として使用されている[13][14][15]

参考文献

  • 大槻文彦, 大槻清彦 編『新編大言海』(新編版第三刷)冨山房、1982年5月10日(原著1956年)。 NCID BN00807191 
  • 『日本国語大辞典 第二版』 第二巻(第一刷)、小学館、2001年2月20日。ISBN 4-09-521002-8 
  • 小峰大羽 編『東京語辞典』新潮社、1917年10月15日、42-43頁。doi:10.11501/956382 
  • 笹間良彦『絵解き・江戸っ子語辞典』(第1刷)遊子館、2003年12月16日、70頁。ISBN 4-946525-55-6 

  1. ^ 東京語辞典 1917, p. 42.
  2. ^ a b c 日本国語大辞典 2001, p. 1196.
  3. ^ a b 絵解き・江戸っ子語辞典 2003, p. 70.
  4. ^ 木村義之, 小出美河子 編『隠語大辞典』(第一版第一刷)皓星社、2000年4月15日、205頁。ISBN 4-7744-0285-0 
  5. ^ a b 新編大言海 1982, p. 333.
  6. ^ 関西で
  7. ^ 前田勇 編『江戸語大辞典』(第一刷)講談社、1974年1月25日、189頁。 NCID BN01739202 
  8. ^ 自笑軒主人『秘密辞典』千代田出版部、東京市京橋区北紺屋町、1920年6月9日、47頁。doi:10.11501/962110 
  9. ^ 東京語辞典 1917, p. 42-43.
  10. ^ 米川明彦 編『日本俗語大辞典』(初版)東京堂出版、2003年11月10日、116頁。ISBN 4-490-10638-6 
  11. ^ 楳垣実 編『隠語辞典』(二十六版)東京堂出版、1977年1月30日、83頁。ISBN 4-490-10008-6 
  12. ^ 米川明彦『俗語百科事典』(初版第1刷)、2021年7月1日、211-212頁。ISBN 978-4-254-51068-3 
  13. ^ 夏目漱石『吾輩は猫である』(改訂第1刷)岩波書店〈岩波文庫〉、1990年4月16日、166頁。ISBN 4-00-310101-4 
  14. ^ 久野昭漱石の揶揄」『かわら版 哲学たいけん』第35号、碧南市哲学たいけん村無我苑、2014年3月1日、2023年10月20日閲覧 
  15. ^ 益田朋幸閉会の挨拶」『総合人文科学研究センター研究誌 WASEDA RILAS JOURNAL』第3号、2015年10月21日、ISSN 2187-8307NAID 1200057547502023年10月20日閲覧 


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