グラウチング (ぐらうちんぐ)
一般に、セメントミルクやモルタルを空隙などに充填することを言います。グラウトということもあるようです。ダム建設では、基礎地盤の改良などのため、セメントミルクを用いてグラウチングが行われます。 ■カーテングラウチング ダムの基礎岩盤にカーテン状にグラウチングすることによってグラウトカーテンを形成することです。これによって、遮水性を高め、貯水池からの漏水を防ぎます。通常ダムの直下や両翼部で行われます。 カーテングラウチングのうち、ダム堤体敷きの外側の部分をリムグラウチングと呼びます。堤体や取り付け道路の上から扇状に施工することもありますが、範囲が広いときはトンネルを掘ってその中から施工します。 ■コンソリデーショングラウチング コンクリートダムの基礎岩盤について、地表からおおむね5〜10mの比較的浅い範囲を対象に行われるグラウチングです。基礎岩盤の強度や変形性を改良することが主な目的ですが、遮水性の改良にもなります。 ■ブランケットグラウチング フィルダムの遮水ゾーンと基礎岩盤との連結部分で実施するグラウチングです。岩盤内の割れ目にセメントミルクを注入するなどして、遮水性を高めます。 |
グラウト
(グラウチング から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/10 01:37 UTC 版)
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グラウト(英語:grout)とは、建設工事において止水や地盤改良を目的[1]に、空洞、空隙、隙間などを埋めるために注入する流動性の液体のこと。または注入する行為。グラウチング、薬液注入ともいう。 地盤改良から鉄骨・鉄筋の充填材、補修材料の他、用途は幅広い。
セメント(モルタル)系、ガラス系、合成樹脂などが用いられる。
トンネル工事
ダム建設
- 貯水した水圧により、岩盤の割れ目などを通ってダム直下へ流れるのを防ぐ遮水目的で施工するグラウチングがある。水圧がダム本体を押し上げる揚圧力防止、破砕・弱層部の補強、局所的な遮水等の主目的別及び規模により分類される。
- 堰堤基礎の下部から両翼を覆いカーテン状に施工するグラウチングをカーテングラウチングという。
- ダムの基礎岩盤改良や補助的な遮水目的等で比較的浅深度に施工するグラウチングをコンソリデーショングラウチングという。
地すべり対策工事
- 深礎工や鋼管杭工等では、中詰めと、杭周囲と地盤を密着させるために施工する。
- グラウンドアンカー工法では引張力が働くため、定着部のアンカー体と周囲地盤を密着させる重要な役割を持ち、定着部は加圧注入される。
脚注
- ^ グラウト『新版 2級土木施工管理技士 受験用図解テキスト5 用語集』p50 土木施工管理技士テキスト編集委員会編 1987年
関連項目
グラウチングと同じ種類の言葉
- グラウチングのページへのリンク