静不釣合い
ローターを回転軸心で回転させると、あらゆる構成部分に遠心力が働く。この遠心力が回転軸心に対して対称に分布していれば、逆方向に働く遠心力は互いに打ち消し合うので回転軸にはなんの力も作用せず、このときローターは釣り合いの状態にあるという。これに対して、遠心力が回転軸心に対して非対称で一方が大きいと、結果としてその差に相当する力が回転軸に加わる。この力の差を起こさせるもととなるローターの質量分布の不ぞろいを不釣合いという。剛性ローターの重心慣性軸心が回転軸心と平行を保って偏っているような不釣合いの状態を静不釣合いという。
静的アンバランス(タイヤ)
タイヤをディスクホイールに組み付けた状態で、抵抗のない軸に取り付けたときのアンバランス状態、またはアンバランス量をいう。バランスがとれていればタイヤはどの位置にでも静止し、アンバランスがあれば重たいほうを真下にして停止する。静的アンバランスは、遠心力として回転の1次の加震源となり、シミーやシェイクなど振動問題の原因となる。通常、動的アンバランスと共存するが、静的アンバランスの修正で解決することも多い。同一面内のアンバランスは、静的アンバランスの修正で改善できる。アンバランスの修正は、ディスクホイールのリム部分にバランスウエイトを装着して行う。
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