標準モルエントロピー
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/31 14:32 UTC 版)
標準モルエントロピー(ひょうじゅんモルエントロピー、英語: standard molar entropy)とは、標準圧力における理想的あるいは仮想的な状態の、物質1モル当たりのエントロピーである。標準圧力 P° としては、1気圧が伝統的に用いられているが、1980年代以降に編纂されたデータ集には1バールすなわち 105 Pa を採用しているものもある。標準モルエントロピー S°m の値は温度に依存して変化するので、例えば 298 K における標準モルエントロピーであれば S°m, 298 や S°m(298 K) のように添え字か引き数で温度を表す。温度が明示されていない場合は、298.15 K すなわち 25 ℃ における値であることが多い。
熱力学第三法則により、純物質の絶対零度における完全結晶のエントロピーは0であることから、物質の絶対エントロピーを求めることが可能となる。
標準モルエントロピーの算出
定圧モル熱容量より
純物質の固体と液体
純粋な固体を絶対零度から絶対温度 T まで加熱する場合を考える。相転移がこの温度範囲で起らなければ、温度 T、圧力 P における物質のモルエントロピーSm(T, P) は温度 T ' < T、圧力 P におけるこの固体の定圧モル熱容量 CP,m(solid; T ', P) と以下の関係がある[1]。
標準モルエントロピーと同じ種類の言葉
エントロピーに関連する言葉 | エントロピー(エントロピ) 結合エントロピー 標準モルエントロピー クロスエントロピー |
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