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老子

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/08 05:47 UTC 版)

老子(ろうし)は、中国春秋時代における哲学者である。諸子百家のうちの道家は彼の思想を基礎とするものであり、また、後に生まれた道教は彼を始祖に置く。「老子」の呼び名は「偉大な人物」を意味する尊称と考えられている。書物『老子』(またの名を『老子道徳経』)を書いたとされるがその履歴については不明な部分が多く、実在が疑問視されたり、生きた時代について激しい議論が行われたりする[3]。道教のほとんどの宗派にて老子は神格として崇拝され、三清の一人である太上老君の神名を持つ。


注釈

  1. ^ 竹林の七賢のひとり嵆康の著『聖賢高士伝賛』など中外日報社説
  2. ^ 氏族の姓「老」は実在し、には老氏という貴族がいた。しかしこの一族と老子を結び付ける証拠は無い。貝塚、p87
  3. ^ 墨子の「墨」も姓ではないという説がある。しかしこれは元々姓を持たない階層の人物「翟」が入れ墨を入れられた囚人階級出身だったとか、または同音である宋の「目夷」氏の姓が転じたという説などがあり(貝塚、p34-35 第二章 人類愛と平和についての対話)、老子の名づけとは性質が異なる。
  4. ^ 貝塚は、当時の通信事情から、中国の新聞を武内義雄が見る機会はまず有り得ないと述べている。貝塚、p90
  5. ^ 出土した本牘に書かれた紀年から判明。浅野・湯浅、p30
  6. ^ 「建言」による引用はどこまでを指すのかは不確実である(出典『中国古典文学大系4』1973年P22 注2金谷治)。内容からすると、43章くらいまでが名言集であるように見える。
  7. ^ 老子が「道(タオ)と呼んできたものは、人間がこれまで神とか仏とか宇宙意識とか呼んでいた、万生万物の根源としての「一なるもの」であるとする見解がある。(出典『人間の絆 嚮働編』祥伝社 1991年 P34 高橋佳子)

出典

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  2. ^ 百度百科 (4 April 2024). "老子". 百度百科.
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  4. ^ Kohn (2000). Pg 4.
  5. ^ の王室もその一つであるが、唐王室はもともと八柱国の一つであり非漢民族であるため、僭称である。
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出典2

  1. ^ 『酉陽雑俎』巻2-59
  2. ^ 梁啓超「評論胡適之中国哲学史大綱」『飲冰室合集』中華諸局、第38巻所蔵、1936年、p50-68





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