k群・kの星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 08:24 UTC 版)
空間群を並進群を法として剰余類分解し、さらにk点群Pkに属する回転操作αを持つ剰余類だけを集めてできたGの部分群Gkをk群(または小群)と呼ぶ。並進群Tは、k群Gkの不変部分群になっている。 k群Gkを法として空間群Gを剰余類に分解すると、 G = ∑ β ( β | u β ) G k {\displaystyle G=\sum _{\beta }(\beta |u_{\beta })G_{k}} ここでγ≠βならば、γk≇βkである。このβkの集合をkの星と呼ぶ(数学的には軌道と呼ばれる)。 k群Gkの既約表現(小表現と呼ばれる)Dkを求める際は、以下の3パターンに分けて考える必要がある。 kがブリルアンゾーンの内部の点である。 kがブリルアンゾーンの境界にあり、空間群Gがシンモルフィックである。 kがブリルアンゾーンの境界にあり、空間群Gがノンシンモルフィックである。 1と2の場合は、k群Gkに属する元(β|b)の回転部分βのみを集めて得られるk点群の表現をΓ(β)とすると、以下のように求まる。 D k ( ( β | b ) ) = exp ( i k ⋅ b ) Γ ( β ) {\displaystyle D^{k}((\beta |b))=\exp(i\mathbf {k} \cdot \mathbf {b} )\Gamma (\beta )} 3の場合は、通常の表現(線型表現)ではなく斜線表現(または射影表現(英語版)とも言う)を用いる必要がある。 k群Gkの既約表現が得られれば、その誘導表現(英語版)として空間群の既約表現を得ることができる。
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