X-19 (航空機)とは? わかりやすく解説

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X-19 (航空機)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/10 16:30 UTC 版)

X-19

Curtiss-Wright X-19

X-19アメリカ合衆国カーチス・ライト社が開発した垂直離着陸実験機ティルトローター機であり、4つのプロペラを有していた。初飛行は1963年11月20日

概要

カーチス・ライトは自社資本でティルトローター機の開発を進めており、試作機の社内名称X-100を1959年12月に完成させた。X-100は1基のターボシャフトエンジンを持ち、それにより2基のティルトローターを駆動させ、尾部の可動ノズルより排気することにより、ホバー制御や微速前進を行うことができた。

X-100は十分な試験成果をもたらし、これを基に6人乗りの実証機X-200が開発されることとなった。X-200が発表されるとアメリカ空軍が関心を示し、1962年7月にX-19として2機が発注された。これは後に陸軍海軍も加わり三軍合同で試験が行われることとなった。

X-19は串形配置の主翼を持ち、各主翼端には3翅のティルトローターが取り付けられている。前翼後縁にフラップがあり、後翼後縁には、内側に昇降舵、外側に補助翼が配置されていた。ターボシャフトエンジンの取り付け位置は胴体後部である。

初飛行は1963年11月20日に行われた[1]。これはホバー飛行であったが着陸事故を起こし、2回目の飛行は1964年6月26日のこととなった。軍による試験は1965年8月から開始されたが、8月25日に墜落、機体は破壊された。2号機は計画の遅延により、製造途中でキャンセルされた。X-19の飛行回数は50回、4時間弱であった。

2号機は国立アメリカ空軍博物館にてレストア作業されている。

要目

  • 全長:12.83m
  • 全幅:6.55m(後翼) (前翼部幅は5.94m)
  • 全高:5.2m
  • ローター直径:3.96m
  • 自重:4.6t
  • 最大離陸重量:6.2t
  • エンジン:ライカミングT-55 ターボシャフトエンジン(2,200軸馬力)2基
  • 最大速度:720km/h
  • 航続距離:523km

脚注

  1. ^ 『Xプレーンズ』文林堂〈世界の傑作機No67〉。ISBN 978-4893190642 

参考文献

  • 航空ファン別冊 No.32 アメリカ軍用機1945~1986 空軍編 文林堂 雑誌コード 03344-8 1986年

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