X線バーストとは? わかりやすく解説

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エックスせん‐バースト【X線バースト】

読み方:えっくすせんばーすと

X線バースターみられるX線増光現象。→X線バースター


X線バースター

(X線バースト から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/23 14:34 UTC 版)

X線バースター(Xせんバースター、X-ray burster)は、X線連星の種類の1つで、X線域にピークを持つ光度が周期的で高速に増大(通常は10倍以上)するものである。これらの連星は、融合しつつあるコンパクト星、通常は中性子星ブラックホールとドナーとなる恒星から構成される。ドナーとなる恒星の質量は、系を分類する基準として用いられる。質量が10太陽質量以上、または1太陽質量以下の場合は、それぞれHMXBLMXBと呼ばれる。X線バースターは、X線パルサーやsoft X-ray transient等の他の一時的なX線源とは見かけが異なり、1秒から10秒のシャープな立ち上がり時間の後に、冷えたブラックホールに特徴的なスペクトルの軟化が続く。それぞれのバーストのエネルギー流束は1039-40erg程度で[1]、中性子星上の降着円盤の1037ergに匹敵する[2]。バーストの流束と通常の流束の比自体はαの文字で表され、10から1000の範囲であるが、通常は100の桁である[1]。X線バーストでは、数時間から数日の間隔で系の質量のほとんどを放出するが、5-20分という短い間隔のものも観測される[3]XRBという略称は、X線バースターという天体とX線バーストという天文現象の両方を意味する。


  1. ^ a b Lewin, Walter H. G.; van Paradijs, Jan; Taam, R. E, (1993). “X-Ray Bursts”. Space Science Reviews 62 (3-4): 223–389. http://adsabs.harvard.edu/abs/1993SSRv...62..223L. 
  2. ^ Ayasli, S.; Joss, P. C. (1982). “Thermonuclear processes on accreting neutron stars - A systematic study”. Astrophysical Journal 256: 637–665. doi:10.1086/159940. http://adsabs.harvard.edu/abs/1982ApJ...256..637A. 
  3. ^ Iliadis, Christian; Endt, Pieter M.; Prantzos, Nikos; Thompson, William J. (1999). “Explosive Hydrogen Burning of 27Si, 31S, 35Ar, and 39Ca in Novae and X-Ray Bursts”. Astrophysical Journal 524: 434–453. http://adsabs.harvard.edu/abs/1999ApJ...524..434I. 


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