WA値に影響を及ぼす要素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 01:23 UTC 版)
「ライトアンプリフィケーション」の記事における「WA値に影響を及ぼす要素」の解説
多くの要素が、SSDのWA値に影響を及ぼす。次の表は、その主要要素がどのように影響するかを列挙している。変量的要素については、表において「比例」または「反比例」の関係を示している。例えばオーバー・プロビジョニングが増大すれば、WA値が減少する(反比例の関係)。要素が二値的(有効または無効)の場合、「正」または「負」の関係を示す。 WA値に対する要素要素詳細タイプ関係*ガベージコレクション 次に消去し書きなおすために最も適したブロックを選出するアルゴリズムの効率 変量 反比例 (good) オーバー・プロビジョニング SSDコントローラーに割り当てられた予備領域(ユーザー領域外)の物理的容量の割合 変量 反比例 (good) TRIM ガベージコレクションの際にSSDコントローラーにどのデータを破棄可能か通知するSATAコマンド 二値 正 (good) ユーザー空き領域 ユーザー領域のうち、実データが無い空き領域の割合。これが有効な要素となるにはTRIMコマンドが必須。 変量 反比例 (good) Secure Erase 全てのユーザーデータおよび制御用のメタデータを消去し、SSDを工場出荷時のパフォーマンスにリセットする。ガベージコレクションが再開されるまで有効。 二値 正 (good) ウェアレベリング 全ブロックの書換回数を可能な限り平均化するためのアルゴリズムの効率 変量 比例 (bad) 静的データと動的データの分離 データをその変更頻度によりグループ分けする 二値 正 (good) シーケンシャルライト 理論上はシーケンシャル書込はWA値が1となるが、他の要素によりWA値は変動する。 二値 正 (good) ランダムライト 連続しない複数の論理ブロックアドレスへの書き込みは、WA値に最も大きい影響がある。 二値 負 (bad) データ圧縮とデータ冗長性の削減 フラッシュメモリーに書き込まれる前に、除去された冗長性のあるデータの量 変量 反比例 (good) *「関係」の定義関係詳細比例 (bad) 要素が増大するとWA値が増大 反比例 (good) 要素が増大するとWA値が減少 正 (good) 要素が有効な場合にWA値が減少 負 (bad) 要素が有効な場合にWA値が増大 上記の要素のほか、リード・ディスターブ(en:Read_disturb)などの不良モード管理もWA値に影響を及ぼす可能性がある(→#SSDにおけるガベージコレクション(GC))。 なお、SSDに対するデフラグメンテーション処理については、「SSDでのデフラグ」を参照。
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