フッ化タングステン(IV)とは? わかりやすく解説

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フッ化タングステン(IV)

(Tungsten tetrafluoride から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 02:40 UTC 版)

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フッ化タングステン(IV)
識別情報
CAS登録番号 13766-47-7
PubChem 139582
ChemSpider 123101
EC番号
特性
化学式 WF4
モル質量 259.8336128 g/mol
外観 赤茶色または黒色固体[1]
関連する物質
その他の陰イオン 塩化タングステン(IV)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

フッ化タングステン(IV)(Tungsten tetrafluoride)は、化学式WF4無機化合物である。フッ化タングステン(V)とともに、フッ化タングステン(VI)を用いたタングステンフィルムの化学気相成長の際の中間体として生じるが、ほとんど研究されていない[2]

構造

メスバウアー分光法によると、フッ化タングステン(IV)は高分子構造を持つ[3]

合成

錯体WCl4(MeCN)2三フッ化ヒ素で処理することで得られる[4]。また、フッ化タングステン(VI)とタングステンフィラメントを600-800℃で反応させることでも生成する[1]

反応

フッ素または塩素で処理すると、フッ化タングステン(VI)に再酸化することができる。

WF4 + X2 → WF4X2

加熱すると、フッ化タングステン(VI)と金属タングステンに不均化する[1]

出典

  1. ^ a b c Butskii, V. D.; Perov, V. S. (1977). “Synthesis and certain properties of tungsten tetrafluoride”. Zhurnal Neorganicheskoi Khimii 22 (1): 14-17. 
  2. ^ Creighton, J. R. (1989). “Selectivity loss during tungsten chemical vapor deposition: The role of tungsten pentafluoride”. Journal of Vacuum Science & Technology A: Vacuum, Surfaces, and Films 7 (3): 621-624. Bibcode1989JVSTA...7..621C. doi:10.1116/1.575854. https://zenodo.org/record/1236100. 
  3. ^ Dzhevitskij, B. Eh; Savvateev, N. N.; Butskij, V. D.; Fal'Kengof, A. T.; Novotortsev, V. M.; Rakitin, Yu V.; Pervov, V. S. (1980). “Moessbauer spectrum and magnetic properties of tungsten tetrafluoride”. Zhurnal Neorganicheskoj Khimii 25 (9): 2327-2329. https://inis.iaea.org/search/search.aspx?orig_q=RN:13644276. 
  4. ^ Meinert, Hasso; Dimitrov, A. "On the chemistry of tungsten tetrafluoride" Zeitschrift fur Chemie (1976), 16(1), 29-30.



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